2025年11月07日公開
今年も9月に解禁となった千葉県“大原のショウサイフグ”。情報によると型が大きく、10匹もあれば結構なボリューム!時たま良型のトラフグ交じり!で下心もちょっと疼く。そこにタイミング良く、大原港『敷嶋丸』からトップ35匹!と数も好調との情報。たまらず釣行を即決し、予約して車を走らせた。
早めに港へGO!船型ボードのキャップを取ってまずは席取り
大原『敷嶋丸』は、この時期(10月下旬)は4時30分までに集合。4時前に港に着くと駐車場にはすでに数台の車が停まっていた。まず行うことは“『敷嶋丸』テントに架けられた看板”の裏側(下段2番目の写真)の“船型ボード”からペットボトルのキャップを取って釣り座を確保すること。
4時過ぎに船長と大船長が軽トラで到着。エンジンが始動し船に明るい照明が点くと、軽トラの荷台で受付が開始された。乗船名簿を記入し、乗船料を支払い、エサの冷凍エビ&釣れると評判の敷嶋丸特製カットウを購入。荷物とともに大型船の『第一敷嶋丸』に乗り込み、釣り仕度を開始した。
大船長直伝、エサの準備・付け方、基本の釣り方
タックルの詳細は仕掛け図参照。フグ釣り初心者の記者は出船前に大船長に釣り方の教えを乞うた。「まずエサの下処理。エビの尾羽をハサミで切る。殻は全部剥かず、2枚だけ剥いて身を露出。活性が高いと釣りながらでは間に合わないので事前に全部やっておく」とのこと。エビ餌の付け方は、「親バリの先を尾羽の切り口から入れ、できるだけ奥まで刺して、エビが真っ直ぐになるようにハリ先を腹側に抜く」。
大船長は竿を手に取ると海中にカットウを沈め、「釣り方は、着底したらイトフケを取り、オモリを少し浮かせてアタリを待つ。アタリは竿先がほんの少し曲がる程度、小さいので見逃さないように。アタリがあったら合わせは小さく鋭く。大アワセではバレるよ。少し速めに巻き、抜き上げて取り込む。トラフグはタモ入れしますので呼んでください」。
ハリの外し方は、「カエシがないのでカットウをペンチ(なければ指)でしっかり持ってひっくり返せば外れます。フグの口には絶対指を入れないで。噛み切られます」と、大船長のレクチャーはとても丁寧でわかりやすかった。
日の出前のマヅメ時からポツポツ釣れて滑り出し好調!
5時頃出船、まだ暗い外房の海の風は穏やかで凪の釣り日和だった。航程約50分で釣り場に到着。「始めてください。水深24~25mです」という山本幸夫船長のアナウンスでスタート。記者はひとまず大船長とのマン・ツー・マンだ。出船前に受けたレクチャー通りにカットウを底から少し持ち上げてアタリを待つ。が、なかなかアタリが出ない。以前、「フグは寝坊助だ」と常連さんから聞いたことがある。本格的なアタリは夜が明けてから?
底を取り直すと、コツッと言う小さなアタリ。時には早起きなフグもいるようだ!? アワセたら掛かった!型が良いので暴れが凄い!巻き上げて無事抜き上げた!大船長は「上手いね!その調子!」と褒めてくれた。周りもポツポツ釣れ始め滑り出し好調!
度々の高活性でグーンッ!と数を伸ばす!
1日を通してショウサイフグはポツリポツリと釣れ続けた。小型はほぼ交じらず、25cm前後ばかりだ。恐らく船を流すルート上の所々に濃い群れが存在し、船がそこに差し掛かると“バリ喰い”の時間帯がやって来る。この時、うまく波に乗れると数が伸びるし、釣れるショウサイフグもポツリポツリの時より概して型が良く、でっぷり太った30cm前後主体となる!
中には35cm以上の大型も交じり、引きも暴れもハンパなく強い!「いやぁ、面白い!」。大船長が「フグ釣りは面白いよ!大きいのは引きが強いし!ハマるよ!」と言っていたのがよくわかった!
パターンを見つけてラストスパート!30匹前後3人と絶好調!
好調のショウサイフグだが、実は中盤以降喰い渋った。いや、他の釣り人は釣っていたが記者はアタリが遠のいた。色々試すも結果が伴わず、悩んだ末に左舷大ドモ(船尾)のエキスパートに釣り方を聞いてみた。「アタリが出てから合わせています。空合わせはしないです」とのこと。言われてみれば知らず知らずのうちに空アワセ多めになったかも!?大船長も空アワセは「あまりしない方が良い」と言っていた。
釣り方を変えるとアタリが出るようになりすぐ“つ抜け”た!さらに続けざまに追加して12匹!とラストスパート!しかし、11時、無情にも「それでは上がります。片付けてください」という船長のアナウンス。
結果、ショウサイフグ、23~38cm、12~32匹!30匹前後3人と絶好調!帰港後、釣れたフグはふぐ処理師の免許を持つスタッフが捌いて身欠きにしてくれた。刺身に昆布締め、唐揚げ、鍋…頂くのを楽しみに帰路についた。
山本幸夫船長に今後について聞いてみた。
船長「今は深めの水深で大型中心に狙っています。良い日には30cm前後主体にトップ30匹超!釣れれば大型なので強い引きを楽しめて初心者もお土産になります。しばらくはこのパターンで良い釣果が期待できそうです。そして、これから浅めの水深を狙うようになると数狙いに変わります。アベレージサイズは少し小さくなりますが、アタリ多く誰もが楽しめます。釣って楽しく、食べて美味しい、高級魚のフグ釣り、チャレンジお待ちしております」
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。
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