2026年07月13日公開
カモシ釣りという釣りをご存じだろうか?千葉県・外房の御宿から勝浦エリアに伝わる伝統釣法で、ヒラマサやマダイなどの大型高級魚を狙う釣りだ。この釣りで今年は、乗っ込みのマダイが絶好調。良い日にはトップ2ケタ、4~5kgの大型も狙えるとのこと。「釣らせる」と評判の御宿岩和田港『太平丸』から出船した。
4時30分集合!カモシ釣りの1日が始まる
御宿周辺のマダイの乗っ込み(産卵のために特定の場所に群れること)は、神奈川県や静岡県より少し遅い傾向にある。そして同時期に、大型のヒラマサも回遊してくることで知られる。つまり、カモシ釣りの主なポイントである御宿沖(三本松)は、この時期マダイとヒラマサを同時に狙うことのできる特別なエリアとなるわけだ。
御宿岩和田港東側の防波堤船着場に停泊する『太平丸』の前に早朝4時30分までに集合。駐車場は船の先すぐ右側にある。到着したら船前にある“船型ボード”のキャップを取って好きな釣り座を確保する。荷物は船前に置いてよいが、積み込み(乗船)は船長の許可が出てからおこなう。釣り座にはコマセ(サンマのミンチ)、コマセ枠、付けエサ(サンマのブツ)、コマセ注入ポンプ、海水ホース、海水桶が用意されており、氷も配給される。釣り支度中に乗船名簿が回ってくるので記入し、最後の人は船長または女将に渡すという流れだ。
伝統釣法「カモシ釣り」とは?御宿発祥の実力派メソッド
仕掛けの詳細は仕掛け図参照。〝誘導式の片テンビンのコマセ釣り〟となるが、この釣りの大きな特徴はコマセの使い方にある。海水に溶いたサンマのミンチを使用するため、コマセはカゴに詰めるのではなく、“カモシ袋”と呼ばれる布製の細長い袋に注入する。カモシ袋は口が狭いためコマセが一気には出ず、ポロポロと適度に拡散し、匂いもじわじわ広がる仕組みだ。伝統釣法ながら非常に理にかなったシステムである。
竿はマダイ狙いを考慮し、よく曲がって食い込みが良く、さらにヒラマサの強い引きにも対応できるパワーのあるものがよい。リールは手巻き、電動どちらでもOK。ミチイトはナイロン20号(5ヒロごとにマーク付き)を使用する人が多い。船長作のミチイトはバラシが少ないと評判だ。もちろんPEライン(5~8号、1mごとにマーク付き)でも良い。タナ取りは上から行うため、目印を数えて正確に取ることが重要になる。
指示ダナ攻略がカギ!基本の投入&誘い方
この日は5時少し前に準備が整い出船。朝日を浴びながら釣り場の御宿沖(三本松)へ向かう。ポイントに到着したらコマセを準備。まずコマセバケツに海水を少しずつ入れ、ポンプでかき混ぜながら凍ったコマセを溶かす。トロトロになったコマセを吸い上げ、カモシ袋へ注入する。投入はコマセマダイと同様で、天ビンから沈めていく。
指示ダナは「20ヒロ」「30m」とナイロン・PE両方に対応してアナウンスされる。いったん指示ダナの数メートル下までオモリを下ろし、竿を立てながらコマセをまき、指示ダナまで巻き上げて待つ。第1投目からすぐにヒット。幸先の良いスタートとなり、“モーニングサービス”が始まった。
サイズアップが止まらない!3kg超も登場
序盤から良型マダイが連発。2kgクラス、もう少し大きな2.7kg、さらには3.1kgとサイズもどんどんアップしていく。中盤以降も流し替えるたびに誰かがヒットする好展開。特に船の後方では一時入れ喰い状態となった。中でも左舷大ドモ(最船尾)と右舷トモ2番(後ろから2番目)の釣り人が一時入れ喰い状態の絶好調!右舷トモ2番の釣り人に釣り方を聞いてみた。
「ハリスを5~6ヒロと短く調整し、仕掛け投入後すぐにコマセをまかず、ハリスをなじませる。その後、ゆっくり丁寧にコマセをまきながら巻き上げる」
指示ダナ付近で一気に食わせるパターンだ。自分のコマセで魚を寄せ、コマセ帯と仕掛けを同調させることが重要とのこと。
ヒラマサ5kg超も!夢の大物が狙える海域
その後も流し替えるたびにポツリポツリと誰かにアタリがあり、終盤には嬉しいゲスト、2kgのマハタが上がった。左舷大ドモのベテラン釣り師に釣果を聞くと、「これで10匹目!」と笑顔。ベテランをも夢中にさせるのがマダイの魅力なのだろう。11時頃、「これで上がります。コマセが付いていたら海水で流しておいてください」というアナウンスで沖上がりとなった。
結果、マダイ、0.6~3.1kg、3~12匹、船中43匹と絶好調!竿頭は柏市の増田さん、2番8匹は鎌ヶ谷市の川村さん、最大魚3.1kgは松戸市の菊地さん。2kgのマハタや40cm前後のサバが交じった。船長に今シーズンの状況を聞いた。
「今年はマダイが大当たりです。必ずではないですが、出れば釣れるという状況が続いています。4~5kgの大型も狙えますし、ヒラマサも5.6kgが出ています。マダイメインにヒラマサも狙えるカモシ釣り、ぜひチャレンジしてみてください。」
この記事を書いたライター
0mの海面から水深1,000mの超深海までのレンジで、数cmのハゼやキスから、イカ・タコの軟体動物、数十kgのキハダやベニアコウまでの様々な魚を狙うフィッシング・ライター。
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