2026年07月31日公開
夏休みのレジャーとして人気が高い東京湾の「ライトタックル(以下、LT)アジ」。軽量タックルで扱いやすく、船釣り初心者やファミリーでも気軽に楽しめ、食味に定評のある東京湾のアジというところも大きな魅力だ。今回は、都心からアクセスが良く、ビギナーにも人気の『船宿 まる八』から、その楽しみ方をレポート!
アクセス抜群!平和島『まる八』から東京湾へ
車なら、カーナビに船宿入口付近の「大田区平和島5-8-1」と入力。首都高速「平和島」インターから5分ほどで到着する。電車なら京急電鉄「平和島駅」から徒歩約15分。前日までに船宿へ依頼しておけば、JR京浜東北線「大森駅」からの送迎も利用できる。
集合は「6時30分まで」だが、初めて訪れる際は、出船の1時間ほど前に到着しておくと余裕を持って準備できる。現地に着いたら、まずは受付。乗船名簿に記入して乗船料を支払い、氷を受け取る。仕掛けの購入や、テンビン&コマセカゴのレンタルが必要な場合は、この時に申し込む。駐車スペースから受付棟、船着場までは近く、段差も少ないため、荷物の積み降ろしも楽におこなえる。受付時に渡される、数字の書かれた木製の乗船札は、乗船後に釣り座を決める際、船長へ手渡す仕組みだ。
こうして出船準備は滞りなく整い、「第十一まる八丸」は定刻より少し早めに出船した。
釣り場で学べる実践レクチャーは必見!
出船間もなく、中村船長から「1時間くらい走ります」とアナウンス。羽田空港や風の塔を船上から眺める、ちょっとした東京湾クルーズを楽しんでいるうちに、船は富岡沖へ到着。準備が整った人から釣りを始められるが、「船の右前で釣り方を説明します」と船長。
乗合船の釣り方レクチャーは、出船前、船を桟橋に係留した状態で行われることが多い。ところが『まる八』の中村船長は、釣り場に着いてから実地で行うのがミソだ。出船前の説明で分かったつもりになっていても、いざ釣り場に出ると分からなくなることは少なくない。そこで、実際の水深や潮の流れに触れながら、着底の取り方、コマセのまき方、タナの取り方、アタリの出方までを一つずつ体感してもらおうという意向だ。しかも、このレクチャーを単なる初心者講習と片づけてしまうのはもったいない。個人的には、少なくともここ3カ月ほどアジ釣りから離れている釣り師なら、受けておいて損はないと思われる。取り込みの手順や手返しを上げるコツ、アタリが出ないときの対処法など、その内容は極めて実戦的。レクチャーを受けた船釣り初挑戦者が、受講していない中級者を釣果で上回ったとしても、まったく不思議ではない。
開始直後から好反応!東京湾の金アジが連発
一方、レクチャーに参加しない経験者たちは、一足先に釣りをスタートしていた。投入早々にアタリを捉えたのは、右舷ミヨシから2番目に座った長谷川さん。取り込まれたのは尾ビレが黄色く、アジのタタキにちょうどよさそうなサイズだ。その後は、誰が2番手か分からないほどの好スタート。常に誰かしらの竿が曲がっている、ご機嫌な釣況となった。やがて手の合う釣り師は、一荷(2匹掛け)や3点掛けで次々と数を重ね、魚桶の中はみるみるアジで埋まっていった。
船長直伝!LTアジで釣果を伸ばすコツとは?
東京湾のLTアジについて、中村洋平船長に訊いた。
──今シーズンの模様はいかがですか?
中村船長「この時期の湾内の釣り物は、潮や雨で1日で釣況が変わっちゃう。5月、6月は産卵のタイミングとの兼ね合いがあって、ゴールデンウィーク中なんかは、全く釣れなかった。でも、2週間前の話ではアクアラインの橋脚周りや木更津はワンテンポ遅れて、まだ卵が入ってるって。そんな具合で、反応はあっても食わない時もありました」
実は筆者も、今年の5月と6月に東京湾のアジ釣りで痛い目に遭った1人だ。5月の連休に挑戦して苦労した人も、これに懲りる必要はない。潮による釣果のばらつきこそあるものの、産卵期特有の難しさからは復調傾向にあり、今こそリベンジの好機といえるだろう。
──ビギナーへのアドバイスは?
中村船長「まずはレクチャーを受けてもらえれば。土日は中乗りが必ずつくんで、そのときは中乗りに任せています。それと、やっぱり熱中症対策。結構若くてもなる人はいるし、思っている以上に喉は渇くから、飲み物だけはちょっと多めに持ってきてください」
熱中症対策については、『船宿 まる八』の公式ホームページにも掲載されているので、釣行前に確認しておこう。
──タックルについてはいかがですか?
中村船長「魚に合っていない道具を持ってくるより、貸し道具を借りてもらった方が全然いいんじゃないかな。仕掛けはハリス1.5号と2号を受付で売っていますけど、俺は1.5号、全長1.5mを推奨しています」
筆者の周囲でも、船釣りデビューで利用した船宿として、よく名前の挙がる『船宿 まる八』。自分だけ釣れていないような気がしたら、まずは船長や中乗りさんに声を掛けるのが得策だ。1人で頑張り過ぎず、もらったアドバイスを素直に実践する。それも釣果を伸ばす大切なコツと言えるだろう。
船釣りデビューにもおすすめ!東京湾LTアジの魅力
富岡沖、水深19mの釣り場を、底から2mの指示ダナで攻略したこの日。竿頭は、105匹を釣り上げた小柳さん。その隣で竿を出していた友人の佐藤さんは、今回が船釣り初挑戦ながら33匹と大健闘。初めての人が多かったにもかかわらず、多くの参加者が40匹前後を釣り上げ、お土産としては十分な釣果を手にした。何より、この日は「ジンタ」と呼ばれる豆アジ級が交じらず、23~25cmほどの食べ頃サイズばかり。釣り味はもちろん、帰宅後の食卓も楽しみになる型揃いだった。
最高気温が35℃を超えることも珍しくない昨今の夏。沖にいる時間が長すぎず、かといって短すぎもしない「ショートLTアジ」は、夏休みのレジャーにちょうどいいだろう。船釣りに初挑戦してみたい人にも、アジ釣りをもう一歩深く楽しみたい人にもオススメできる、手軽さと奥深さを併せ持つ「LTアジ」。この夏、オススメしたい釣り物のひとつだ。
今回利用した釣り船
出船データ
料金:9,500円(餌、コマセ、氷付き)※女性7,600円/中学生以下5,000円
出船:午前7時10分(変動アリ、予約時に確認を)
この記事を書いたライター
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込む釣り好き。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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