2026年09月01日公開
大物釣りの醍醐味が味わえるモロコ(クエ)釣り。50kgを超える大型になり、ヒットすれば限界まで竿が絞り込まれる究極のビッグファイトが待っている。また、スーパーではめったにお目にかかれない、言わずと知れた高級魚だ。今回は、浅場で狙うことができる南伊豆手石港『敬昇丸』から、大物一発勝負の模様をレポートする。
午前4時集合!巨大魚ハンターたちが集う手石港
港に午前4時集合、船の前が駐車場となる。ナビ設定は「伊豆漁協南伊豆支所」もしくは「伊豆漁協南伊豆支所直売所」。近年、東名高速から伊豆縦貫道を利用することができるので、便利になった。ただし、伊豆縦貫道、修善寺道路など、夜間通行止めの場合があるので時間に余裕をもって走行したい。夜間であれば、一般道でも走りやすいが、峠を通過する場合は「鹿」などの動物に注意。今回も5頭の鹿に遭遇した。
直売所脇に港へ続く路地があり、すぐに停泊している『敬昇丸』の船が見える。迷ったら車を降りて確認すると分かりやすい。その付近に駐車する。駐車スペースでの切り返しの際は、アンカーロープや杭に注意しよう。肥田船長の軽トラックが到着したら、乗船名簿の記入を済ませる。予約順に釣り座を案内してくれる。荷物を積み込んで準備開始。今回は下船後に料金を支払うスタイル。
PE15号×オモリ200号!大物専用タックルの世界
底物狙いのタックルは、オモリ200号を使用する。2m前後の大物用タックルにPE15号が200m巻ける大型電動リールか、手巻きリールを組み合わせる。レバードラグなどウインチスタイルに対応できるものが適している。貸し竿もあり、手巻きのレバードラグ両軸リールが装着されていた。初チャレンジでもしっかりとしたタックルが用意されているのは嬉しい。仕掛けも販売されているので安心だ。詳しくは仕掛け図を参照していただきたい。
大物用のほか、エサのムロアジを確保するタックルも必要となる。アミコマセ用の60号ビシと片テンビンを使用し、サビキの吹き流しスタイルで狙う。通常のイサキ釣り用で対応できるが、さまざまな魚が掛かり、大型もヒットするので、細いラインやライトタックルはあまりおすすめしない。
エサとなるムロアジ確保が勝負を左右する
今回は6名の釣り人が乗船。午前4時30分、肥田船長の操船で出船した。まずはエサとなるムロアジの確保に向かう。仕掛けは、釣れるムロアジのサイズによって針の大きさなどを変更するので、何種類か用意しておきたい。
日の出を見ながらポイントに到着。中ムロ用のサビキ仕掛けをテンビンに付けた吹き流しスタイルでスタート。しかし、反応は出るものの、なかなかヒットしない。この時期は日の出が遅くなり、「サビキ仕掛けなので太陽の光が関係しているのか!?」とひとり考える。潮回りを数回繰り返し、15m前後に反応が出るがヒットしない。「こんなにエサ釣りに苦労するのは初めてだよ」と肥田船長。確かに反応はあり、入れ喰いになってもおかしくない状況だ。
どうしたものかと海面を見ていたところ、無数のウロコと魚影が見えた。「もしかして!?」と、知人に「1回だけいいですか」と竿を借りて投入。タナが浅いのでウイリー釣りのように細かくコマセワークを行うとヒットし、ムロアジを上げることができた。その後、中サイズ、大サイズのムロアジが上がったが今ひとつ。そこでサバ狙いに変更。いわゆる「追っかけ」スタイルでコマセカゴを外し、縦のサビキ仕掛けで狙う。これでサバやハチビキなどが上がった。
一応、船ではデッドベイト用のエサを用意してくれている。少し長めのエサ釣りになってしまったが、いよいよ大物狙いへ移動。各自、竿をセットし直し、勝負の時間となった。
浅場のモロコに挑む
神子元島が見えるポイントで、水深は50m前後。起伏のある海底だ。根掛かりの危険もあるが、そういう場所ほど大物のチャンスが潜んでいる。細かくタナ取りを繰り返す。常連に聞いてみると、「人によって違うと思いますけれど、底から3mくらい上げて待つ感じです」とのこと。知人にアタリがでるが、初挑戦で次の操作に迷ってしまい、アタリが消えてしまう。「ビックリしました」と回収すると、エサは見事に食われていた。「サメじゃないね」と肥田船長。
このモロコという魚、口が大きいから丸のみでヒットするイメージを持ってしまうが、実はエサを喰うのが繊細なのかもしれない。針掛かりが浅いケースが多い。口先の歯でかみ、のみ込むまでに、もうワンアクションあるイメージである。その後、別のアングラーにもヒットしたが外れてしまう。しかし、アタリは続く。いつの間にか、お客同士でも「誰か一発上げてほしい」という雰囲気になっていた。自分にヒットしなくても「良い魚を拝めるだけでも御の字。良い日に来た」と思える。これぞ大物釣りの魅力だ。
活きエサと冷凍エサで挑むモロコ(クエ)釣り
知人が冷凍エサを使い投入。タナ取りの勘所について船長が水深を伝えながらレクチャーしてくれる。基準は常連に聞いた底から3m。水深が徐々に浅くなる駆け上がりだったため、投入直後はあえて5mでセット。数秒後には海底が上がり、底から3m付近となる。丹念に底取りを繰り返していると、ヒットしたがフックアウト。残念。だが、きっかけはつかめたようだった。
「冷凍エサなので、泳いできてモロコの縄張りへ流れ込んできたイメージで考えるといいかもしれません」。すると知人に再びヒット。しかし今度も途中で外れてしまった。他のアングラーにもアタリはあるが釣り上がらない。エサを確保するときもそうだったが、潮の影響なのか食い込みが今ひとつなようだ。そんな中、左舷ミヨシの斎藤さんにヒット。強引に数m巻き上げる。根が荒いのでパワーファイトが必要だ。竿が大きく曲がり込む。
「大きい!」
無事にネットインしたのは8kgクラスの巨大なホウキハタ。なかなかお目にかかれないサイズである。斎藤さんに聞くと、「活きエサを使ったんですが、弱っているものを使ったんです」とのこと。流石である。冷凍エサでアタリが多かったことを考えると、元気過ぎるよりも弱った活きエサの方が効果的なのかもしれない。
そして午後0時30分、あっという間に沖上がりの時間を迎えた。今回は残念ながらモロコの顔を見られなかったが、今年は32㎏の大物を筆頭に、19本のモロコが上がっている。「今年はまだまだチャンスがありますから、ぜひチャレンジしてください」と肥田船長。貸し竿も用意されており敷居も低いため、初挑戦でも十分楽しめる。ぜひチャレンジしていただきたい。
今回利用した釣り船
出船データ
集合:4時
沖上がり:12時30分
船長携帯:090-7026-1991
料金:16,000円(氷無料・釣れた時の氷付き約12kg、餌釣りのコマセは別料金)
貸し道具:手巻きセット5,000円
※予約のお客さんは前日の午前中11時位に出船確認
※大物用仕掛けの販売あり
この記事を書いたライター
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