釣りビジョン

長三朗丸・神奈川県葉山あぶずり港

2017.12.15号

洲崎沖ヤリイカ、イカファン待望のシーズンイン!

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12月に入り、関東地方でも一層冬らしくなって来た。そんな折、東京湾口・洲崎沖周辺でヤリイカが釣れ出したと聞き、9日(日)、葉山あぶずり港『長三朗丸』のヤリイカ乗合船に乗った。

逗子ICから約10分

右折して葉山あぶずり港の駐車場へ

午前5時30分、葉山あぶずり港の駐車場に到着。既に釣り人の車で一杯だ。駐車場担当者に船宿名を伝えると駐車場所へ誘導してくれる。船宿の前に掛けてある釣り座表に名前を記入し、釣り座を確保する。釣り座に拘らなければ、風向きと太陽を考えて座席を取ると良い。氷は、並びの販売所で売っている。午前6時に受け付け開始。続々と釣り人が集まった。
気温4℃、風は北東。午前6時45分、夜明けとともに両舷7人ずつの計14人が乗船して出船した。この日は、栗飯原 有詞(くりいいはらゆうじ)船長を慕う常連の皆さんで作ったSNSグループ『有詞塾』メンバー中心。

道路側から一番左が『長三朗丸』
釣り座は、先着順で釣り座表に名前を記入
受け付けで支払いを済ませる
今回の乗船は、「32号 長三朗丸」
港から富士山
朝日と共に出船

東京湾口の一級ポイント洲崎沖!

東京湾の南端に位置し、東京海底谷と呼ばれる水深500m以上の深海から急激にカケ上がった海底が千葉県館山市洲崎から東西方向に岬上に張り出した瀬となり、洲崎沖、沖の瀬と有名ポイントが連なっている。今回の釣り場は、洲崎沖の水深140~220のポイント。港からおよそ1時間の航程だ。
7時55分、洲崎沖に到着。船長は暫し探索、船のシフトがリバースに入りエンジンが唸る「いいよ!160m!140mから下!」と、船長からアナウンス。一斉にオモリを投げる。途中サバの群れがいて仕掛けが落ちない。直結仕掛けでサバを交わし1杯目を掛けたのは、『有詞塾』のメンバー宮内博幸さん。
イカの反応は良好だが、サバの猛攻と二枚潮の影響でオマツリが多発。その都度、上乗りさんと船長で手際よく対応してくれるものの苦戦が続いた。

直結でゲット宮内さん
今回、直結デビュー小川さん
デカスルメイカ!
直結で好調!
スルメWピース
直結で採ったよ!
この日の竿頭・松井さん
悩ましい“ゲスト”のサバ
珍しい“ゲスト”のカガミダイ

『有詞塾』秘伝の三つ編み

「『有詞塾』のメンバーは、皆これを付けているよ」。『有詞塾』発起人・西山哲司さんが気さくに教えてくれた。道糸PEと仕掛の間に12、13号のモノフィラメントラインを三つ編みにして竿の長さ分つけるのが“有詞流”とのこと。風があってもガイド絡みを防げて安心して投入できるし、取り込みの時も目安になり風にあおられないのでやりやすいそうだ。次回は、真似させてもらおう。海中での潮の受け方なども面白いかも。

秘伝の三つ編み
竿の長さぐらい
3本のラインを三つ編み、末端はライターで炙って処理

“アタリ”が無ければ巻き落とし

上乗りの下野春男さんにこの釣りのコツを聞いてみた。「誰よりも早く仕掛けを落とす。“アタリ”がなければ、20~30m巻き上げて再び底まで落とす巻き落としが有効」とのこと。イカは、“着乗り”と言って着底直後が一番のチャンスと言われている。落ちてくるツノを追いかけて着底で止まった瞬間に抱き着くイメージだ。長く見せておくとイカに飽きられるので、場所替えの意味もあり巻き落としでリセットするのが有効のようだ。仕掛けの落ちるスピードが遅い場合、リールのメカニカルブレーキを確認するとよい。あまり緩めるとバックラッシュの原因になるので注意が必要だが、フォールスピードを調整できる。
『有詞塾』メンバーでも今回、直結デビューという人が多かった。ただでさえ難しい、上級者向けの直結仕掛けだが、ヤリイカの直結は、難易度超級だ。ヤリイカの足は短い上に、海域の波も高いことが多い。そのうえ水深が200mもある。
イカヅノにはカエシが無いため、カンナ(ハリ)の長さ分数mm緩めばバレてしまう。船縁での取り込みが一番の鬼門で、扱いが悪く一瞬でも緩むと目の前でサヨナラする羽目になる。この難しさ故に、上級者の仕掛け捌きは、まさに妙技と言える。直結仕掛けは、サバに強い、感度が良いなどのメリットのほかに、この技を体得するのが大きな魅力の一つになっている。ヤリイカ釣りは勿論、ブランコ式でも十分楽しめるが、1度は直結仕掛けにチャレンジしてみるのもいいだろう。

仕掛け図
仕掛け図

潮が緩んで反応がよくなり

11時近くなってポイント移動後、厄介者のサバが居なくなり、時に3連、4連という場面も。「今日は直結が良いみたい。着底後、1シャクリで乗った。今日は、直結デビューなんだよ」と、『有詞塾』の小川達さん。直結デビューでバラさずに取り込めるなんて羨ましい限りだ。
「今日は、二枚潮で1投しか出来ない流しが多かったから、数が伸びなかったけど、イカは居るから、今後も潮次第だね」と船長。ヤリイカのシーズン本番はこれからだ。「イカは居るから…」の言葉は頼もしい。本格シーズンに向けて期待が高まる。
※『長三朗丸』では、1杯活きたままイカを持ち帰れる、“活きイカパック”の嬉しいサービスがついている。(追加1杯につき300円)

サムアップ!
ついにゲット
4連ゲットの松井さん
これはシングルヤリ
ヤリW
やった
みんなの憧れ船上干し
イカ刺つまみに一杯
出船前の『有詞塾』の皆さん
頼りになるイケメン栗飯原有詞船長
活きたまま酸素パックしてくれる

(釣りビジョンAPC・金井直行)

今回利用した釣船
神奈川県葉山あぶずり港『長三朗丸』
〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内33番地
TEL:090-3349-4882
定休日:第1・3・5木曜
詳細情報(釣りビジョン)
長三朗丸ホームページ
出船データ
前日までに各釣り物3人以上の予約で出船確定
予約 大船長:090-3349-4882 若船長:090-5344-1958
メール:tuna2.cyo-zaburo@docomo.ne.jp
(乗船する釣り物・お名前・電話番号・人数を明記し送信下さい)
料金:1万円(氷別300円)女性は1,000円割引、高校生以下は2,000円割引、クーポン券割引あり
集合:午前6時半 出船:午前7時
定休日 第1・3・5木曜日
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