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千葉県・勝山港から出船、旬のヤリイカ、その食味を満喫!

2019年03月15日公開

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冬から春先にかけて旬を迎えるヤリイカ、その食味は刺し身で頂くと肉厚で甘みが強くとても美味しい。シーズン終盤を迎えたが、安定した釣果を記録している千葉県・勝山港『新盛丸』に9日(土)に出掛けた。

勝山港はインターチェンジから、僅か2km

首都高速湾岸線からアクアラインへ、『海ほたる』を通過した所に設置されている風速計をみると2m、この時期としては珍しく風も無く絶好の釣り日和。アクアラインから館山自動車道、富津館山道路を進み鋸南・富山ICへ。ICを降りて県道184号を進むと勝山港までは約2kmとアクセス良好。勝山港に入り、右側を道なりに進むと係留している「新盛丸」が見えてくる。午前5時には港に到着。釣座表は船と反対側に設置されており、先着順に札を取る。程なく軽ワンボックスが到着、船に明かりが灯る。受け付けは軽ワンボックスで、イカ船の艫居正悟船長が担当。『新盛丸』は基本予約制、当日空きがあれば乗船も可能だが、予約する方が確実だろう。電動リールのレンタルタックル(有料・予約時依頼)もあり、受け付けや船中でも仕掛け、オモリを購入できるので、道具が無くてもヤリイカ釣りに挑戦することが出来る。氷を受け取りそのまま乗船となる。

準備は万端、ツノの数に合わせて投入器をセット

船に乗り込むと釣り座には桶がセットされており、投入器は6本1セットで作られている。使用するツノの数に合わせて個数をセットすれば良い。釣り座に止めるバンドも用意されているので初めてでも簡単に取り付け出来る。ロッドホルダー用に添え木も準備されており、電動リールの電源も釣り座の下にあるので繋ぐだけ。各自準備をしていると東の空が薄っすら明るくなり「そろそろ出発します」との船長アナウンスで、定刻6時に昇り始めた太陽を背に受け出船した。

 

海上は風もウネリも無く穏やか

港を出ると船長からのアナウンス。「30分程走ります、オモリは150号、ポットはご自由にお使いください。前後のキャビンにあります。13時30分目途に上がります」。ポイントまではキャビンで一休み。6時50分ポイントに到着、天気予報通り風もウネリもない絶好の釣り日和。しかし、予報では徐々に南風が強くなるとの事。ブザーと共に「はいどうぞ、水深200m、160mから様子見ながら下ろしていってください」。船長のアナウンスで、皆一斉にオモリを投げ込む。すると早速、トモ(船尾)で電動リールの巻き上げる音が響いた。最初に釣り上げたのは右舷トモの池田さん(鋸南町)。イカ釣りをメインにやられてるとのことでスムーズなやり取りでスルメイカを上げた。ほぼ同時に左舷トモの加藤さん(木更津市)にもスルメイカ、更に隣の奥野さん(上尾市)にもスルメイカが上がった。ポイントに入り直す時や、仕掛けを投げ入れ着底までの間に釣り上げたスルメイカを“船上干し”用に捌く、それ用の串も用意されているので貼られてるロープにどんどんスルメイカが並べられていく。ポイントに入り直すと今度は左舷ミヨシ(船首)、小島さんにスルメイカが上がった。小島さんは週一ペースで乗船する常連さんのツノは12本。絡む事無く簡単に投入器に収められていく。イカ釣りが初めて、または自信の無い人は胴の間(中央)の釣り座を取ると船長が色々アドバイスをしてくれる。スルメイカは上がるが“本命”のヤリイカが中々姿を見せない中、気が付くと周囲にはイカを求めて船団が形成されつつあった。

良型のヤリイカ登場、ヤリイカタイム突入!

7時30分、待望のヤリイカが左舷トモの加藤さんに4杯掛かった。加藤さんはイカ船出船の時は用事が無い限り乗船すると言う常連。「よっぽど活性が高くない限りヤリイカは底に居るからね。ヤリが多いときはスルメが来ないけど、今日はスルメが多いね」と教えてくれた。右舷ミヨシ(船首)では、大宮さん(八潮市)に良型ヤリイカが。同じく右舷ミヨシで岩瀬さん(南房総市)は竿がしなり複数乗っているようだ。12本のツノに計7杯のヤリイカとスルメイカが掛かって来た。週3回乗船されている常連との事でイカを外しながらスムーズに投入器にツノを絡む事無く入れていく。「着乗りでしたよ」とニッコリ。池田さんにも良型ヤリイカ、スルメイカと4点掛け。船中いつの間にか良い感じに。右舷胴の間では、この日が2回目挑戦という西川さん(印西市)に良型のスミイカ(コウイカ)が。勿論、ヤリイカも上がっている。隣の渡辺さん(草加市)も良型ヤリイカ、更に左舷胴の間では磯野さん(鎌ヶ谷市)にスルメイカ。更にその隣の前川さん(練馬区)にもヤリイカが上がった。気が付けば周囲には30隻を超える船団、しかし、予報通り南風が入り、海上には白波が立つ状況に。それでも釣果は順調に伸び、小島さんは3点、4点と多点掛けを連発、加藤さん、岩瀬さん、池田さんの常連組は順調に数を伸ばし続け、沖上がりの13時30分となった。

ロングランでまだまだ楽しめます

竿頭は加藤さんの30杯。サイズも50cm級も上がり、最近の中でも良い釣果。新盛丸は“探見丸スマート”に対応してるのでスマホを活用して頂きたい。釣果を伸ばすポイントを常連の岩瀬さんに聞くと「着底前後に乗ってる事が多いから、先ずは糸フケを取ってラインを張って確認を。そのままシャクると折角乗ったのがバレちゃうからね」。着底前後は特に注意だ。「次のマルイカとの兼ね合いが有りますが、4~6月まで釣れている間は出ますよ」と船長。シーズン終盤に入りサイズもアップ、まだまだチャンスです。

旬のヤリイカ、スルメイカを満喫
帰宅後、新鮮なイカを早速頂く。まずは旬のヤリイカを刺し身で。身が厚く甘みが強い。エンペラ部分はコリコリして触感も抜群。船上干ししたスルメイカはサッと炙ってサッパリとショウガ醤油で。干され具合も丁度良く、これも肉厚で美味しい。最後はスルメイカのバター焼き。イカに長ネギを入れ、まずはバターで炒め、その後肝を混ぜた醤油を合わせ軽く炒めるとイカの甘みが強調され抜群の美味しさです。まだまだ楽しめるヤリイカ釣り、釣りたての美味しい食味を是非味わって頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県勝山港『新盛丸』
〒299-2117 千葉県安房郡鋸南町勝山273-1
TEL:0470-55-1687
定休日:なし 釣果・施設情報 新盛丸 ホームページ

出船データ

ヤリイカ乗合(予約優先だが当日、空きがあれば乗船可)
集合時間:午前5時30分
沖上がり:午後1時~1時半
乗船料金:10,000円(氷1個付き)、HP割引サービスあり
電動リール付きレンタルロッドあり(有料)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

森住 貴義
釣りビジョンAPC。
タナゴからマグロまで、幅広く実釣。釣果よりも楽しくをモットーとするエンジョイアングラー。
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