釣りビジョン

千葉県・片貝沖のヒラメ解禁!“ゲスト”も多彩!

2020年08月01日公開

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7月1日、片貝沖のヒラメが一部“解禁”になった。1~3kg中心に時には超大型も交じる展開でのスタート。“ゲスト”も多彩で楽しい釣りだ。このエリアの魅力は、オモリ60号、道糸PE2、3号の通常タックルとオモリ40号、道糸PE1.5号前後のLT(ライトタックル)が同乗出来る事。9月の“全面解禁”に向かってどの様な展開になるのか楽しみだ。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス

東京、神奈川、埼玉方面から片貝港までのアクセスは首都高速湾岸線から京葉道路、千葉東金道路・東金ICで降りる。もしくは圏央道方面からも行ける。港に着くと船の前に車を停めて待機。午前4時集合。女将さんが着くと受け付け開始。乗船名簿に記入して氷を受け取る。消毒のアルコールスプレーも用意してあり、記入後手に一吹き。船に明かりが灯る。釣り人が乗り込み準備開始という流れだ。

タックル

『勇幸丸』では、通常タックルは中・小型電動リールに竿は6対4調子の2.7m前後の組み合わせ。LTもタックルは同じでも良いが、リールは小型ベイトもしくは小型電動リールが好適。通常タックルは、当日のコンディションに合わせる為にワンランク重いオモリも用意して置くと良い。仕掛けは孫バリにトレブルフックが船宿スタンダートになっている。

 

濃霧の中、最高のナギで出船

乗船者のタックルを見させて頂いた。基本タックルで狙う人が6人、LTが2人。LTの方も基本タックルもスペアで持参していた。餌になる活イワシが到着して船に積み込まれ、午前4時30分、濃霧の中を出船。航程40~50分、海上はナギで霧さえ晴れれば絶好の釣り日和。ポイントに到着すると餌のマイワシが配られた。規定時間の午前5時30分、市東吉雄船長の合図でスタート。
左舷ミヨシ(船首)の鈴木さん(LT)に仕掛けを伺うと「このエリアは孫バリにトレブルが基本なので使っています。他のエリアではシングルも使いますよ」との事。エリアによってお勧めのモノもあるので事前に調べて置くと良いだろう。一緒に来ていた右舷ミヨシの千葉さんは通常タックルで、同じく孫バリはトレブル。他の乗船者も孫バリはトレブルフック。水深は28m前後。海底の根はきつく無く、釣り易い感じ。暫くすると右舷の林さんがウッカリカサゴを連発。隣にいた、女性アングラー・長谷川さんもウッカリカサゴ。イワシ餌なので良型だ。カサゴの反応は良い物の、中々ヒラメが顔を出さない。1時間余りが経過した時、千葉さんに“本命”のアタリ。船中1匹目が取り込まれた。

仕掛けをアレンジする

長谷川さんが、アタリを捉え食わせる操作に入った。アタリに合わせて竿先を海面に下げて送り込む。アタリが強くなった所で合わせが決まりヒット。海面を見ていると茶色い魚体。ヒラメだ。船長が無事ネットに収めた。ここで私も竿を出した。皆さんが孫にトレブルフックを使用していたが、私はシングルフックにしてみた。気になったのが、餌のマイワシのサイズ。20cm前後の立派なマイワシが多かったので、マッチングはシングルの方が良いかもしれないと考えた。或いはトレブルフックのサイズアップという事も考えられる。食い込み自体は悪い時間帯だったが、逆に小さいハリで掛かりが悪い場合もあり難しい。霧が深い朝方で底迄光が届いていない可能性もあり、餌が見辛い可能性もある。色々分析しながら仕掛けをアレンジ。捨て糸の長さも40cmと通常の半分近くまで短くして、オモリは浮かせ、積極的に餌を泳がせた。時折海底にオモリを着けるが、途中で押さえる様な重みが来たら、それはヒラメが咥えた感触。落とし込んでアタリを取るスタイル。そのままそっと海底にオモリを着けて次の操作、といった具合だ。この竿に掛かる“モタレ”に近い部分の反応で活性が判る。底に着いてしかアタリが出ない様なら活性は低い。しかし、底を切った竿に重みを感じ丁寧にオモリを底に。なかなか次のアタリが来ない。それでも微妙に反応があり合わせて巻き取ると、これは最近良く掴んでいる感触だ。船長がタモを用意。ネットに入ったのはマダコ。2kgオーバーの外海のマダコは、地域により「渡りダコ」とも呼ばれ、吸盤の力も強く2人がかりでネットに仕舞った。手は内出血で吸盤マークが付いてしまったが嬉しい“ゲスト”だった。その後、左舷ではヒラメが上がり、良型マハタも登場。

【動画】部分解禁でワクワク!ヒラメ釣り

ヒラメ“全員安打”女性アングラーがトップ

このエリアを熟知している船長が細かくポイントを探ってくれる。再投入すると早速右舷大ドモ(船尾)で福原さんがヒラメを上げた。そして、私にもヒラメらしき感触が来た。浮かせていた仕掛けを抑え込む感触。波の揺れで竿に重みが掛る場合に似ている。クラッチを切り指でスプールを抑え直ぐにラインを送り込む準備。オモリが着底する前に強いアタリが訪れヒット!無事ヒラメをキャッチした。すると長谷川さん、隣の林さんにもダブルヒット!わずか10分程で4匹のヒラメがキャッチされた。その後、アタリが少なくなり船長は漁礁のポイントへ移動。2~3mの高さの幅があるポイントで攻めていくと左舷側の木島さん、島袋さんにヒラメ。右舷側では良型クロソイがヒット。賑やかになってきた。左舷ミヨシの鈴木さんがヒラメを上げ、私を入れて9人全員がヒラメを上げた。更に長谷川さんがアタリを捉える。見ていると非常に細かい操作をして丁寧な釣り方をしていた。送り込んで食わせて合わせる。すると、「お上手!」と声が出る位に見事なヒット。良い感じだったがここで沖上りの時間となった。ヒラメの釣果は1~3匹、更に様々な“ゲスト”に癒され皆大満足。竿頭は女性アングラーの長谷川さん。お見事でした。今後もさらに期待の高まる片貝エリアのヒラメ釣り。是非足を運んでいただきたい。
※片貝港では7月下旬時点の情報ではあるが、8月のヒラメ釣り出船は「餌の入荷次第」との事なので、事前確認をお忘れなく。

今回利用した釣り船

千葉県片貝港 『勇幸丸』
〒299-3201 千葉県大網白里市北今泉3404
TEL:0475-77-2594
定休日:第2・4金曜日 釣果・施設情報

出船データ

ヒラメ予約乗合
料金:1万2,000円(餌、氷付き)
出船:午前4時集合、4時30分出船(11時30分頃沖上がり)
※詳細はお問い合わせを
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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