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千葉県・大原沖、ヒラメ全面解禁、数・型共に文句ナシ!!

2020年10月15日公開

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『解禁』──この言葉に心躍るのは釣り人の特性。9月1日から限定海域でのヒラメ釣りが解禁となった千葉県・大原エリアが、いよいよ全面解禁を迎えた10月1日。今期のヒラメの様子を伺いに、大原港『第三松栄丸』に出掛けた。

雨の解禁日、ヒラメファン大集合!

『第三松栄丸』の乗船場所は、漁協直営の食事処『いさばや』の裏手。漁港の無料駐車場から近くて便利だ。まずは船着き場の目印でもあるコンテナに掲示された座席表から番号札を取って釣り座を確保。船に灯火が点いたら、船長に声を掛けて乗船となる。クーラーなど大きな荷物は上乗り役の若船長が釣り座まで運んでくれるのが嬉しい。乗船名簿の記入と乗船料の支払いは軽バンに居る女将さんに声を掛け、氷を受け取るのも忘れずに。やがて餌の活きイワシが搬入され「第三松栄丸」は小雨まじりの海へと出船した。

各席同時に竿が曲がる怒濤の展開へ!

穏やかな海を走ること小1時間で太東沖に到着。釣り人たちが仕掛けの準備をする間に、若船長が各席に活きイワシを配布する。水深は40m、船長の合図で一斉に仕掛けを投入するが、解禁への意気込みが海底に届いたか、一流し目はアタリこそあるものの、ハリ掛かりするまで食い込まず一旦回収。気を取り直しての二流し目。ミヨシ(船首)からアタリが出始め、最初に魚を取り込んだのは左舷胴の間(中央)の吉崎さん(市原市)。その後もアタリは続き、この流しで船中の半数以上の人がヒラメを釣り上げ、“ゲストフィッシュ”も様々取り込まれた。船長と若船長の2人でもタモ入れが追いつかないラッシュに「さすが解禁日」と目を見張ると共に、今期の太東沖エリアへの期待は高まった。

 

美味しい“ゲスト・フィッシュ”図鑑

大原のヒラメ釣りでは多彩な“ゲストフィッシュ”も楽しみの一つ。目を引いたのは“ショゴ”と呼ばれる“少年期”のカンパチ。ヒラメの道具立てだと相当楽しめる釣り味の良さと、このサイズに関わらず脂の乗った豊かな食味は特筆。血抜きなどの船上処理や持ち帰り時の温度管理に留意したい。また、ワラサと呼んで恥ずかしくないサイズ(60~80cm)のブリも釣れる。これからの時期、どんどん美味しくなる魚なので大事に持ち帰ろう。さらに、根強いファンの居るマハタ。刺し身にしても煮ても焼いても旨いが、身を取ったアラからも良い出汁が採れるので、潮汁や鍋ダネにするのもお薦めだ。他にもこの日は釣れなかったが、サワラの若魚・サゴシやカンコ(ウッカリカサゴ)、ソイなども釣れるとのことなので、是非、皆さんの釣行で美味しい“ゲストフィッシュ図鑑”を完成させて頂きたい。

浅場も深場も期待大、今期の大原に注目!

太東沖の水深40~50mを攻略したこの日。その狙いを中井英明船長に訊いた。「今も潮が澄めば灘(岸寄りの浅場)でも食うと思うんですよ。イワシの反応があるんで、チャンスだった。それで今日、沖行こうか灘でやろうか悩んだんだけど、朝走って見たら(浅場が)濁ってたんで、そのまま迷わず沖に行った」とのこと。その判断は見事的中。食べ頃サイズが連発する一幕もあり、皆さん釣果に恵まれた。ヒラメ釣りのコツを尋ねると「餌付けが一番大事になりますかね。あと、マメにタナ取ること。底ダチを取り直すことですね。でも一番簡単なようで重要なのは餌付けなので、そこをしっかりと。いつでも助手(若船長)が居るんで、分からなければ聞きながらやって貰えればと思います」。乗下船の荷物運びから、餌補充にタモ入れ、釣り方のアドバイスや釣果の記念撮影と椋介若船長があれこれサポートしてくれるので、ビギナーやシルバー世代も安心。気兼ねなく声を掛けるのが得策だろう。

【動画】全面解禁日に挑む!ヒラメ釣り

好釣果も「これはまだほんの一角」

かくして、この日の竿頭は最大魚2.1kgを頭にヒラメ5匹と“ゲストフィッシュ”各種を上げた市原さん(夷隅郡)。皆さん概ねヒラメ2、3匹と何かしらの“ゲストフィッシュ”を獲っていて、釣り初体験の方もヒラメ4匹とカンパチ1匹を釣り上げ大満足の沖上がりとなった。「今日のはまだほんの一角、大原はもっと50くらい場所があるから」と太鼓判を圧す船長。その言葉通り、取材後も浅場での数釣りや深場で4.48kgと5kgを上げるなど、数型共に期待が膨らむ今シーズンの大原沖。来たる“寒ビラメ”のベストシーズンに先駆けて、ビギナーは勿論、腕に覚えのあるベテラン勢にも是非、防寒着不要で食い込みの良いこの時期のヒラメをお楽しみ頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県大原港 『第三松栄丸』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原10105-2
TEL:0470-63-0085
定休日:第1・3月曜日 釣果・施設情報 第三松栄丸 ホームページ

出船データ

ヒラメ乗合(予約制)
集合時間:午前4時
出船時間:準備出来次第
乗船料金:1万2,000円(活き餌・氷・昼食付き)
貸し竿:あり無料(予約時に確認/仕掛け別400円)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込むツリキチ。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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