釣りビジョン

千葉県・大原沖のフグ、良型アカメフグ交じり出す!

2021年01月15日公開

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“敷嶋カップ”という独自のトーナメントを開催するほどフグに傾倒した千葉県・大原港『敷嶋丸』。9月1日の開幕以降、既に計90kg近いフグを釣り上げている常連もいるとか。ここに来て良型アカメフグも交じり出したと聞き、大原港に向かった。

フグが乗った重量感がたまらない

海底の地形が変化に富み、非常に多種の魚が生息する大原沖。選択を迷うほどに多彩な乗合船が出ている。フグも大原港の人気ターゲットの一つ。カットウと呼ばれる仕掛けで狙うが、簡単に言えば引っ掛け釣り。釣りをする人ならすれ掛かりの経験はあると思うが、ただでさえ引きの強いフグがすれで掛かっているのでさらに引く。そして引っ掛けたときのズシンという重量感がたまらないのだ。

フグと“キントキ五目”の2隻出し
この時期の集合時間は、午前5時。細かいアクセスは以前の記事をご覧頂きたいが、アクアラインから向かって午前4時前に市原鶴舞ICを通過、4時40分に港に到着した。フグ船以外では、このところ好調の“キントキ五目”船も出船、早朝から港は大賑わい。フグ船には私を含めて計16人が集まった。

カットウ仕掛けに拘り

『敷嶋丸』は、いち早く大原沖にカットウ釣りを取り入れた老舗船宿らしく、仕掛けへの拘りも強い。山本幸夫船長に伺うと、ポイントの1つ目は親バリの先から最初のカットウバリ(上バリ)までの長さが手のひらの幅程度の7、8cm。これは餌に寄って来たフグの腹の下から引っ掛けるのに丁度いい長さ。ちなみに下バリは補足的なハリなので長さは拘らなくてもいいそうだ。
2つ目のポイントはカットウがぶらりと垂れていること。固めの場合は下からしか掛けられないが、垂れていれば色々な角度から引っ掛けられる。

底近辺を全集中で狙え!
釣り方のポイントは3つ。まず、餌のアオヤギは肝をしっかり付ける。肝の匂いがまさにキモなので、肝がなくなったら直ぐ交換。そして、狙うのは底スレスレ。場所によっては根掛かりが多いポイントもあるので全集中。最後に、何か違和感があったらすぐに空合わせを入れる事。例え空振りに終わってもこれが良い誘いにもなる。

 

太東沖の浅場がアツい!

この日、船長は開口一番「フグ復活したよ!太東沖の浅場に反応が結構出ている。しかもショウサイフグだけでなく、アカメフグやコモンフグも数出るから楽しいよ!」と。暫く苦戦していたと聞いていただけにホッとした。勿論、この日のポイントも太東沖。航程20分程で到着した。

暗がり対策を施すも厳しいスタート
まだ真っ暗なので水中ライトやグロー系のオモリなど様々な光対策を施してスタート。このエリアは岩礁帯のために根掛かり必至。根掛かりしないよう頻繁に底ダチを取りながらフグのアタックを待つ。しかし、この日の早朝はまだフグが寝ていたようだ。餌がかじられた様子もない厳しいスタートとなった。

日の出と共にアタリ活発
“外房のしきたり”である「洋上での日の出」が近づくとやっとアタリが出始めた。この日初フグはコモンフグ。しかも30cm近い良型。そして日の出を迎えると同時に右舷胴の間(中央)の片岡さんの竿先が力強く突っ込んだ。上がったのは30cmオーバーの良型アカメフグ。大きくなるとガマガエルとも言われる独特な色彩を放つアカメフグの味は絶品だ。

中盤戦はアタリ激減

日によって“主役”が替わるようだが、この日前半に“主役”だったのはコモンフグ。ショウサイフグよりも美味しいという声も聞く。ただ、連日トップ40匹前後のフィーバーに沸いた頃(12月上旬)に比べると数はかなり寂しい。なんとか全員が顔を見る事が出来たが、中盤戦はさらに厳しく、アタリが全くなくなった。船長もポイントを転々と回り反応を探すが、フグは口を使ってくれない。

後半盛り返すも…かなりテクニカル
船長の話では、前日も前半は苦戦、後半に数を伸ばしたそう。この日も後半にヤマが来るのか?結果から言ってしまうと後半の盛り上がりも少々。“腕利き”の常連、藤田さんは底ギリギリで「仕掛けを無くす覚悟で攻めてやっと掛かります」と言いながら、何とか数を伸ばす。底をトントンと叩くような感じでいるとムニュっと竿先が抑え込まれる。大きく合わせを入れるとやっとフグが乗る。惚れ惚れする腕前だが、ここまで攻め込まないと釣れないようだ。

【動画】ガツンっと快感!カットウフグ釣り

藤田さんはトップの11匹

厳しいながらも後半は底を攻めきれた人はアタリを出せた。アカメフグをまだ食べたことがないと言っていた酒井さんは念願叶ってこの日最大の33cmのアカメフグをゲット。丁寧に底を攻めていた藤田さんはトップの11匹。サイズが大きいので桶はフグで一杯。しかし、全体的には、連日数釣りに沸いた頃からは信じられないほど厳しかった。何が影響しているのか?ヒントをつかめぬままに残念ながら11時に納竿となった。

イワシと共にフグも盛り上がりを見せるはず
この時期、大原沖には数多くのイワシの群れがやって来る。このイワシを虎視眈々と狙う多くの魚。一見関係ないと思われがちなフグだが、実は大型のフグはこのフィッシュイーター達の例外ではないようで、イワシと共に数を増すそう。そして海水温の低下で一定の場所に群れてくる。この日がたまたま悪かったと諦めて再訪を期した。

今回利用した釣り船

千葉県大原港 『敷嶋丸』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原10335-1
TEL:0470-62-1800
定休日:毎月第1・3月曜日 釣果・施設情報 敷嶋丸 ホームページ

出船データ

フグ乗合
乗船料金:9,000円(餌別・氷付き)
餌:1パック500円
(通常1日2パック程度)※船でも販売あり
集合時間:午前5:00までに船着場へ
(季節に応じて変更有。予約時に確認を)
出船時間:準備が出来次第
貸し竿:あり(予約時に確認を)
     
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