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千葉県・飯岡沖の一つテンヤマダイ!浅場で大型ヒット中!!

2021年04月01日公開

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「海老で鯛を釣る」。細いラインと軽いテンヤのシンプルな仕掛けでビッグファイトが味わえる人気の一つテンヤマダイ釣り。“ゲストフィッシュ”も高級魚のオンパレードだ。全国的に水温が高い状況で、「乗っ込み」がいつかも気になる時期、大型が出始めた千葉県・飯岡港『幸丸』に出掛けた。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス

東京方面からだと東関東自動車道・大栄ICを降り、東総有料道路から国道126号線を通る道と、圏央道・松尾横芝ICから向かう方法がある。船宿に着いたら受け付けを済ませて港に移動する。事務所に地図があるので判らなかったらスマホなどで撮影しておくと良い。地図にも載っているが駐車禁止のエリアが有るので注意しよう。

タックル

竿は「テンヤ用」の2.5m前後が基準。スローに大きく誘う、ラインのテンションを張らず緩めずの微妙なコントロールで落とし込んで行く為に長さが必要だ。小、中型スピニングリールに道糸PE0.6~1号。先糸はフロロカーボンの2~3号、長さは5m前後あるとよい。テンヤは3~12号。潮とのバランスでテンヤを決めてコントロールするセッティングを早く見つける事がカギ。重さ違いを多めに持っていた方が良いだろう。

 

大人気!2隻出しの盛況

船宿に着くと、既に数名の釣り人が受け付けをしていた。先着の釣り人に話を聞くと、「昨日良かったみたいなので期待しています」との事。前日3kgオーバーが出たという情報を掴んで居た様で、乗船名簿を見ると平日にも関わらず2隻出しの盛況。港に移動すると多くの釣り人が待機していた。駐車ポイントには注意が必要。暗いので判り辛いが、漁業者作業用の駐車スペースには標識が有るので事務所に置いてある図を参照、もしくは先に駐車している人に聞くのが早い。午前4時を回ると船長達が港に到着するので不安なら聞いて見ると良い。
船が場所に着き、船長達がバケツや釣り座をセットしてくれ「良いですよ」と合図が出て乗船する。使う道糸も細く、ガイドも小さいので、ライトが明るいのは有難い。テンヤの重さは6~12号が基準で幅が広いが、微妙なフィーリングで交換したくなるのがこの釣りの奥深さ。各アングラーが様々なタイプを持ち込んでいた。その日によって数に限りが有るが、希望者には活きエビ餌を船上で10匹1,000円で販売しており、大坂昇船長が活きたサルエビを配ってくれた。餌持ちが非常に良いのでお勧めだ。冷凍エビの販売も有る。

良型マダイ浮上!

4時30分に出船、航程約40分程でポイントに到着した。パラシュートアンカーが入れられてスタート。水深は約20m前後、「潮が無いので、少しキャストして探った方が良いです」と船長アナウンス。この日、北東の風が強くウネリもあり、軽いテンヤをコントロールするのは辛い状況だが、各自、テンヤの重さを調整して広範囲を探り始める。シャクリ上げ、ゆっくりと底にテンヤを送って行く誘いを掛けている。暫くすると右舷側で船中1匹目のマダイ。左舷側でも中川さんがマダイをヒットさせた。右舷側でアタリが多い様でポツリポツリとマダイが上がる。左舷、右舷で微妙に使うテンヤの重さも変わる場合が有り、その辺でもアタリの出方が変わるのが面白い。ウッカリカサゴも数匹登場して来たので、底の状況は悪くない筈。すると、ミヨシ(船首)でビッグファイト。細い竿と細いラインでの攻防はいつ見ても興奮する。数回ラインを出され時間をかけてキャッチしたのは2kgオーバーのマダイ。少しお腹の部分が黒ずみ「乗っ込み」の気配を感じるマダイだった。更にその隣でも良型マダイがヒットした。船長に「乗っ込み」の状況を聞くと「今期は水温が高い状況が続いていたので、秋から深場に落ちない感じで浅い所でも大型が出ています。今でも浅場でポツリポツリ良いサイズが出ますね」との事。

【動画】浅場で大型狙い!ひとつテンヤゲーム

後半、風とウネリが

潮回りして、同じ水深20mレンジを攻める。やはり少し潮が緩い様で、当たっても食い込みが悪い。誘い、合わせのタイミングがシビアになっている時間帯に入った様子。そんな中、右舷側で常連さん加藤さんが連続ヒットさせていた。見ているとアタリの出方も多く、聞いて見ると「4号でも底が取れる状態だよね。潮が無いです」とのこと。他の人よりも1ランク軽いテンヤを使っていた。明るくなるとゲストの活性もアップ。なんと大型ショウサイフグが連発。『幸丸』では、午前船の場合、捌いてくれる(処理代1匹50円)ので「飯岡のブランドフグ」を思う存分味わえる。更にホシザメがあちらこちらでヒット。底潮が冷えたりすると多く見られる。左舷トモ(船尾)の友人3人グループ、ルアーで終始狙っていた昆さん。「アタリは有るんですけどね…」と苦戦している様子。友人の上土居さんが「餌付ける?」と聞いて「絶対つけない!」と笑いながら話をしていると、女性アングラー・竹内さんにマダイがヒット。「初めてマダイやるんです」と、お2人のサポートがあって、無事に初マダイをキャッチ。昆さんも粘ってハナダイをヒットさせた。後半、風に加え、ウネリも高くなってしまったが、ハナダイを除いて、0.3~2kgが0~5匹。午前11時を廻り沖上がりを迎えた。軽い道具に友人同士で和気あいあいと楽しめて、高級“ゲスト”の可能性が有る一つテンヤマダイ。乗っ込みのカウントダウンも始まった様だ。

今回利用した釣り船

千葉県飯岡港 『幸丸』
〒289-2705 千葉県旭市飯岡3374
TEL:0479-57-2258 釣果・施設情報 幸丸 ホームページ

出船データ

出船データ・ひとつテンヤマダイ
午前船:4時集合受け付け、11時沖上がり
男性9,000円 女性・中学生以下6,500円
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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