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東京湾・金沢八景発、“タイラバ”のマダイ!乗っ込み本番!!

2021年04月15日公開

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「2021年の東京湾はマダイが熱い!」連日5kgに迫る大ダイが釣果情報を賑わせる今シーズンの東京湾。ビギナーも気軽に入門出来る“タイラバ”で乗っ込みマダイにチャレンジ出来ると聴き、神奈川県は金沢八景『野毛屋釣船店』に出掛けた。

タイ船もフグ船も大盛況!

『野毛屋釣船店』の開店は午前5時30分。取材日は平日にも関わらず、5時頃から店前には10数台の車が並び、開店待ちをしていた。それもそのはず、連日良型のマダイやトラフグが釣果情報を飾り、釣り物としても潮回りにより期間限定。釣り師の熱気は車内に居てもひしひしと伝わって来た。まずは船形から席札を取って釣り座の確保。人気の釣り物は2隻出しになるので、何号船の席札を取ったかは覚えて置くとスムーズだ。次に状況を見て車を駐車場へ移動したり、乗船カードを記入して受け付けを済ませたり。クーラーやバッカンは船宿の軽トラに乗せれば船着場まで運んでくれる。どんなに釣り人が多くても6時過ぎには落ち着くので慌てることはない。充分な人員の船宿スタッフが手助けしてくれるので、手順が分からなければ声を掛けて尋ねるのが得策だ。受け付けを済ませたら、竿を持って徒歩1分ほどの船着場へ。この日は雑誌「つり丸」の取材も同船で、朝から賑やかな出船となった。

船中一番手は“タイラバ”初挑戦の11歳!!

穏やかな東京湾を走ること30分。横須賀沖、水深50mのポイントからスタート。開始早々竿を曲げたのは“タイラバ”初挑戦、新中学一年生の木暮くん(さいたま市)。取り込まれたのは浅黒く日に焼けた乗っ込みマダイ。この魚を先頭に、ホウボウやトラフグといった美味しい“ゲストフィッシュ”に交じって、ポツリポツリとマダイが上がり、あちらこちらの釣り座で竿の曲がる“時合い”もあった。タイミングを逃さずコンスタントにマダイを上げていたのは「今日から春休み」という中学2年生の深田くん(墨田区)。苦戦するお父さんを尻目に2.8kgの良型を頭に3匹と大健闘。奇をてらわず、巻き上げ&フォールを直向きに繰り返すジュニア層の活躍に、この釣りの秘訣を垣間見る展開となった。

 

“時合い”到来、そしてこの日の最大魚が!

ポカポカ陽気の昼下がり、にわかに食いの立つ“時合い”が訪れた。中でもギャラリーを沸かせたのは左舷胴の間(中央)の中橋さん(日野市)。水深75mから道糸を巻いては引き出される攻防の末、タモに収まったのは65cm、3.6kgの良型。試行錯誤の末に掴んだグッドサイズに快心の笑みがこぼれた。この釣り場では他にも“目の下一尺”2kg前後の美味しいサイズがあちらこちらの釣り座で上がり、今季の東京湾マダイの魚影の濃さが覗われた。油断ならないのは5kgクラスの個体が1kg前後の魚と同じ釣り場で釣れているとのことなので、リールのドラグ調整は気持ち緩めから始めて、魚を掛けた後も慌てず無理せず慎重なやり取りを心掛けたい。

船長に訊く“タイラバ”の「コツ」

大物ラッシュに沸く東京湾の“タイラバ”について、黒川勇治船長に訊いた。「ポイントはまず“ドラグ調整”が一番。その次は“竿先を下げる”。ドラグが通用するように竿先を下げてれば、竿を叩く前に糸が出る。あとは“合わせない”。その3つだね!」と、船長の掲げる要点は極めて明解。“タイラバ”のセレクトを尋ねると「鉛(ヘッド)は“赤”と“オレンジ”と“金”だね。ラバーはシンプルに、あまりゴテゴテ着けない。それが一番イイ」とのこと。「“タイラバ”だけは経験しかないよね」と語る船長。基本の道具立てで、まずはトライ&エラーを重ねることが肝要のようだ。

【動画】大物ラッシュ!東京湾タイラバゲーム

新造船も就航、今季の東京湾マダイは期待大!

「船4隻になったから、オレ休めるかと思ったら、休みなくなっちゃった」と笑う船長。この日も人気のタイラバは2隻出しで、釣り座はゆったり楽しめた。かくしてこの日の釣果は3.6kgを頭に竿頭の鈴木さん(藤沢市)は4匹。船中37匹のマダイが取り込まれた。取材日は全員が“タイラバ”を楽しんだが、一つテンヤでもチャレンジ出来るので、詳しくは過去記事(2012.06/15号)をチェック。取材後日には4.7kg、4.8kgが上がったとの情報が届き、今季の東京湾はまだまだ大物の気配アリ!
シンプルな道具立てで船釣り入門にも最適な“タイラバ”乗り合い。ビギナーの方々には勿論、自己記録更新を狙う中・上級者にもお薦めしたい、この春イチオシの釣り物だ。

今回利用した釣り船

神奈川県金沢八景 『野毛屋釣船店』
〒236-0026 神奈川県横浜市金沢区柳町7-5
TEL:045-781-5964
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 野毛屋釣船店 ホームページ

出船データ

タイラバ乗合
乗船料金:1万1,000円(餌付き・氷別220円)
駐車料金:500円
出船時間:午前7:15(帰港午後3:00頃)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込むツリキチ。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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