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神奈川県・相模湾。レンタルボートで「春の“五目釣り”大会」に参加!

2023年04月18日公開

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神奈川県・相模湾で行われた『湘南サニーサイドマリーナ』主催の「春の“五目釣り”大会」、昨年はカワハギをメインターゲットに6位入賞を果たした。今年は、ムツをメインに昨年以上の順位を目指すことに。数日前まで雨と強風で大荒れの天気だったが、大会当日は噓のような快晴。水色をさらに優しく薄めたような、春らしい色合いの空が広がった。今回はプレジャーボート仲間17人が3艇に分かれて参加した。

“高ポイント魚”をターゲットに5位以上を目指す!!

大会ルールは船中1人当たりの釣果で順位を決定。魚種別のポイント×重量(Kg)÷乗船人数を得点とし、その得点が多い船が上位となる。15cmに満たない魚はリリースだ。私たちは“高ポイント”の高級魚「ムツ」(アカムツ、クロムツは4000ポイント)をメインターゲットに据えた。ポイントの水深150~350mで作戦を練った。
他のボートはタイラバ・ジギングでのマダイ(3000ポイント)狙い、そして、餌でのアマダイ(3500ポイント)、オニカサゴ(2500ポイント)狙いと分かれて戦いに挑んだ。どのチームもメインターゲットは高得点の魚だ。
大会参加は全12チーム。数多く海に出ている優勝候補のオーナー船が名を連ねる中、私たちレンタルボートチームは土・日曜日釣行メインのサラリーマンばかり。経験値の差はあるが「高得点の魚を数多く釣り上げればいいのだ!」と全員で気合を入れて、入賞を目指した。

準備は万端、気合充分!実釣あるのみ!!

穏やかな波とは裏腹に逸る気持ちを押さえてマリーナを出船。全船、防波堤の少し先で停泊してスタートの合図を待った。プァーン!プァーン!!朝の冷たい空気を震わせる大音量で、出発のサイレンが港に鳴り響いた。全船が豪快な水しぶきを上げながら、釣り場目掛けて走り出した。
ポイントに着くまでに船長以外は水も滴るなんとやら(笑)。見事にずぶ濡れ。晴れていて本当に良かった。前日までの強風の影響でウネリが残っている可能性を考慮に入れて、オモリは150~250号を準備。リールは中型電動、PEライン3号を350m以上。因みに私は“高切れ”を考慮して600m巻き、予備に200mを持参した。
竿はオモリ250gに耐えられるように深場用やオニカサゴ用をチョイス。仕掛けは幹糸にフロロカーボン8号、全長3m、1m毎に枝スを結んだ。枝スはフロロカーボン6号を60~80cm。ハリはムツバリ14号と17号。
私は餌にサバ、コノシロ、ホタルイカを準備。友人は「面白そうだから」とオキアミも持参した。他に緑のタコベイト、サバ皮のついたフラッシャー、アジング用のワームなども用意した。言うまでもなく“五目釣り”は様々な魚種が掛かる。だからこそ色々な餌や仕掛けで楽しめる。これも醍醐味の一つだ。しかし、この後、友人がおまけで持ってきたオキアミが大活躍するとは、この時は誰も思わなかった。

 

シロムツが顔を出し、期待は膨らむ!

マリーナから20分程走り、水深150mから徐々に深場に流れるポイントで釣り始めた。パラシュートアンカーを入れたが、ウネリと共に仕掛けが流されるのでオマツリ回避の為に全員オモリを150gから180gと重くして再度投入。私は右舷大ドモ(船尾)に陣取った。潮がかなり澄んでいるようで、投入してから数m先の仕掛けが見える。ムツは適度な濁り潮を好む。「今回は厳しいかも…」と思いながら底から2mで誘い始めた。
餌はホタルイカとサバの抱き合わせ。まずは仕掛けをゆっくり動かし、長めに待ちを入れる事にした。鼻歌を歌いたくなるほどの好天。暖かな日差しと気持ちのよい風が吹き抜ける。なんと清々しい釣り日和だ。しかし、魚の機嫌が天気とイコールになってくれるとは限らない。魚探には時折魚影が映るものの、魚が口を使ってくれる様子はない。上げ潮から下げ潮に変わっても、一向に魚たちの機嫌に変化がないまま時間が過ぎて行く。
「このままでは、入賞どころか、1ポイントも取れずに終わってしまう」。そこで、私が仕掛けを上げてアジング用のワームで起死回生を狙おうとした時、右舷ミヨシ(船首)の友人がホタルイカとサバの抱き合わせ餌で、小さいながらもシロムツ(ワキヤハタ)を釣り上げた。「おぉぉ! やったぁ!!」と全員から歓声上がる。やっと船中1匹目だ。しかし、安心は出来ない。15cm以下はリリースだ。ドキドキしながら計測すると18cm。シロムツは2000ポイントなので中々の高得点。ポイントとなる魚が釣れてひと安心。

オモリは時折底を叩くベタ底。オキアミ餌でウッカリカサゴ!

釣った友人から「捨て糸は1m。オモリは時折海底を叩くベタ底」と情報を貰い、同じようにやってみる。すでにスタートから3時間が経過。私もユメカサゴを1匹釣りあげて1000ポイントゲット!次は餌を変えるか、フラッシャーを付けるかなど悩みながら竿を抱えていた時、隣の友人が「ん? なんか掛ったかも」と、ぼそっと呟いた。重そうに穂先が海面に向かって曲がっているが、引いている様子はほとんどない。全員が「なんだろう?」と興味津々で海中を覗いていると、暴れる様子もなくクルクル旋回しながら、朱色の丸々とした魚が上がって来た。なんと、30cm程もある大きなウッカリカサゴだった。「タモ!! タモ!!!」と大騒ぎ。久しぶりに見る大物にテンションが上がる。1000ポイントに重さを掛け合わせるからこれは好スコアだ。「引かないし、なんてのんびりした子だろう」と、船中の笑いを誘ったが、餌がオキアミと分かってさらにビックリ。オキアミで釣れると分かれば便乗しよう。しかし、欲張りな私はアカムツを諦め切れず、ホタルイカとオキアミの抱き合わせにした。
ストップフィッシングまで残り30分程だったが、船中でシロムツ、ギンメダイ(残念ながらポイント圏外)、サバ(200ポイント)、ユメカサゴが釣り上げられた。「オキアミ万歳」。しかし、残念ながら、最後までアカムツに出会うことはなかった。

我がチームの成績やいかに!?

13時にマリーナに帰港して表彰式へ向かう。優勝はオーナー船4,710点。たった2人で、アカムツ2匹、クロムツ2匹、シロムツ3匹、ヒメカサゴ1匹の重量2.83g。やはり高得点の魚を少人数で釣り上げたことが勝利に繋がった。
我がチームは残念ながら9位672点。ギンメダイ3匹、ヒメカサゴ15匹、シロムツ3匹、サバ2匹。重量3.92g、合計23匹。得点の低い魚が多く上位入賞はならなかった。他の2艇も6位と10位。残念ながら入賞は叶わなかった。

美味しい魚で労をねぎらう!

釣り人でなければ手に入らない魚は多い。私自身、山が近い地域で育ったため、釣りあげる魚全てが「スーパーで見ない魚」ばかりだ。手軽に美味しく食べるならカサゴ系は煮つけがお勧めだが、最初はお刺し身で「魚の本来の味」を味わいたい。同船の仲間が、素晴らしいヒメカサゴ料理の写真を送ってくれた。素敵な手料理を家族で味わえば、より一層釣りの楽しさを“味わえる”こと間違いなし!
今回は入賞を逃してしまったが、次回「夏の“五目釣り”大会」に参加して、リベンジするつもりだ。

今回利用した釣り船

『湘南サニーサイドマリーナ』
〒240-0104 神奈川県横須賀市芦名1丁目17-8
お問い合わせ:046-856-7810
レンタル専用:046-857-2700 湘南サニーサイドマリーナホームページ

出船データ

アクセス:
【自動車】
「横浜横須賀道路」横須賀ICから坂本芦名線を経由約7km
衣笠ICから林交差点を経由約8km
【電車・バス】
JR逗子駅より2番バス停から長井行又は市民病院行に乗車、 芦名バス停下車、徒歩5分
【営業時間】8:30~17:30
【定休日】火曜日(7~8月頃は無休、9~6月は弊社カレンダーに準ずる。マリーナHPカレンダーをご参照下さい)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

野々宮 このみ
海釣りが大好き。アジ、キス、タチウオ(天秤)、アマダイ、カワハギ、プレジャーで深場のロマンを求めてアカムツなどを狙っている。湖でのワカサギも。釣り以外の趣味はマンガを描く、コスプレ、宝塚観劇。皆様に分かりやすく、気軽に釣りを「やってみたい!」と思っていただけるような記事を執筆していきたい。
instagram:
@konominggh
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