洲本沖ではすぐに“全員安打”を達成。あとは良型のみ。そんな空気となっていた。水深100m付近まで幅広く探っていく。そしてトモ(船尾)の様子を伺っていた私が、ふと前を見ると一際大きく竿を曲げる釣り人がいた。近くへ寄り、その姿を待つ。上がって来たのはこの日一番の太いタチウオ。「これは!」と思ったが、120㎝(ドラゴンサイズ)を僅かに切っていた。しかしアベレージは上向き、大会規定となる口先から肛門までの長さ26㎝というノーカウントサイズは見受けられなかった。引き続き攻めて行く。水深150m付近や激流ポイントへ。利行船長からその都度アドバイスが出される。決め手はキャスティングと着底からの素早いリーリング。これはオマツリと根がかり回避が目的なのだが…さらに誘いや食わせの”間”を加えなければタチウオは掛からない。底付近で良型が喰ってくる時は非常に繊細であり、そのパターンも変わってくる。まさにテクニカルテンヤゲーム。ただこの日は全体として明確な誘いのパターンは存在しなかった。数もそれなりに釣れる中、14時に沖上がりとなったが、そのような状況下で「ドラゴン」サイズを見つけて喰わす。これが面白いと2人の船長は口を揃える。比較的数の釣れる大阪湾のタチウオ。さらにその上を目指す釣り人にとっては勿論、ヤル気のある釣り人にも人気の『上丸』だが、わからないことは何でも教えてくれる。また、佳世船長が強い味方となってレディースアングラーをサポートしてくれる、女性に優しい船宿でもある。