山木商店オーナーの山木一人さんに、今シーズンの傾向と対策を訊いた。──春先のトラウト、釣るためのコツや狙い目は?山木氏「東山湖に行く(笑)」──芦ノ湖でのタックルは、どんなものが?山木氏「ホントはエリアタックルみたいのが一番遊べるんですけどね。スプーンは軽くて5g。メインは7~12gで、底を取って巻くじゃないですか。浅場に居て、大きめのルアーに見向きもしない時は小っちゃいルアーで。できれば、エリアタックルに2.5lbのセットと、重いのが投げられる5lbのタックルの2セットを用意して、両方とも色を沢山用意する。とにかく色をいっぱい用意して、アタリがあろうが無かろうが、色をどんどん換える。釣れてても5投して『あれ、アタんねぇな』と思ったらもう換える。ウォレットとかタックルボックスに入れてあると交換しなくなっちゃうから、最初から並べて置いて、端から投げて、5投したら換えていく。だいたい釣れる時って色換えて1投目でしょ?」──この時期、ルアーはスプーンが主力に?山木氏「ぼくはね、I字形のプラグを使うんです。昔と違って水温が7度とか8度とかになる時もある。ワカサギの産卵も早いんですよ。もう産卵始まっちゃってるんで、夜に産卵して弱ったワカサギが水面でヘロヘロ泳いでるヤツを結構喰ってる。だからI字のバスのプラグ投げて、ゆーっくりこう巻いて」確かに「あの時釣れたから」と、お気に入りのルアーや思い入れのあるカラーというものが釣り人にはある。ところが、そのこだわりが魚を飽きさせていたり、その日その時の魚の好みと合致しているかは全く別の話。魚が居るのに口を使わない時、山木さんのアドバイスを思い出したい。かくして2024年大会の優勝は、レインボートラウトが75.2cm(7.78kg)、ブラウントラウトは58cm(2.88kg)、ヤマメ(サクラマス)は44.5cm(1.10kg)。イワナは45.7cm(1.08kg)、オオクチバスはなんと58.7cm(3.89kg)。芦ノ湖漁業協同組合では3月中にも引き続き追加放流が予定されており、大物がまだまだ期待できる。記憶に残る魚との出逢いを求めて、早春の芦ノ湖を是非お楽しみ頂きたい。