横浜沖から観音崎沖の水深30m~60mを攻略した取材日。竿頭は2kgを頭に5本のトラフグを釣った齋藤さんと、好機を逃さず連釣を重ね5本を獲ったトラフグ初挑戦の鈴木さん。次点の4本の方が3名、船中12名で35本、ボウズ無しとみなさん笑顔の帰港となった。帰港後、船宿で釣果を可食部だけの身欠き(棒身)にして貰う。出船前に受け取った番号札と同じ数字の書かれた桶に釣れたフグを入れて預け、番号を呼ばれたら番号札と引き替えに袋詰めされたフグを受け取るシステム。この魚捌きサービスはフグ釣りならではの無料サービス。帰宅後の調理もラクラクで、薄造りにして刺身で味わうも良し、鍋や唐揚げ、焼きフグは言うまでもなく、中骨で取った出汁を雑炊にしたり、香ばしく焼いた骨を骨酒にするのも絶品。これこそ“フグの王様”と称される所以だ。「釣り物自体、アタリは大きいし、掛ける動作まではそんなに難しくないので、場数をこなせばどんどん上手になる釣りです。釣り易い魚だと思います」と船長も太鼓判を捺す東京湾のトラフグ。これだけ釣れていても実は釣果の谷間で、「竿頭19本」「白子の入った個体が上がる」など嬉しいニュースが続々釣果情報を賑わせている。「Xデー」と呼ばれる大型の個体が釣れる乗っ込み本番は目前。アタリを出してハリ掛かりさせる豊かなゲーム性と、フルドラグで思い切り竿を曲げてファイトする豪快な釣り味、そして何より白子に栄養を取られていない寒のトラフグの味覚を堪能する絶好のチャンス。ぜひ、この機会に満喫していただきたい。