途中、船長は船を数回流し直したが、アタリは最後まで途切れることはなかった。午後2時に沖上がりとなり、トップは左舷大ドモ(船尾)の小林達也さん(茅ヶ崎市)の304尾。この時期の3束超え、イヤ、夏季でも滅多に釣れる数ではない。以下114尾、108尾と続き、スソでも80尾オーバーという大爆釣。いくら入れ食い状態でも、よほど手返しが早くなければ3束の大台には届かない。その点、小林さんは2本の竿を巧みに操り、見ている限りでは飲まず食わずの状態で最後まで集中力を切らさずに釣り続けていた。本来、最盛期といわれる初夏より冬季のほうが数釣れるのは、広範囲に散っていた群れが一カ所に固まることで、アタリが途絶えることなく延々続くからだ。もっとも、広大な中ノ瀬でシロギスが固まっている場所に遭遇できるか否かは、船長の経験によるところが大きい。いずれにせよ、シロギス釣果の自己記録更新を望むなら、これから年明けごろまでが絶好のチャンスとなるだろう。