9時54分、潮止まり10分前。日が差していた空も曇りに変わる。デイライトでの釣り、特に水深の浅い今日の釣りは、この様な変化に対して敏感に反応する。突然にピークはやってきた。始まりは左艫(トモ)。続いて右1番(ミヨシ)。左1番(ミヨシ)に右2番。左3番に左番。怒涛の連続ヒット。中には、尻尾をタチウオに喰われたタチウオまで登場。しかし、しかし……このような状態は大爆釣になるケースが殆どなのだが、何故?何故??何故~??? 長く続かず、あっという間に終息してしまった。群れの移動がかなり速い事、強風の為に船が魚探反応に短時間しか追従出来ないこと、波で餌が安定しないことなどが考えられるが、余りにも残念だ。最後に夏タチ有名ポイントで一勝負どんでん返しを目論んで富津沖に到着したのは11時18分。船長の「水深12mより上で、ハイどうぞ」のアナウンスで、全員一斉に仕掛けを投入。このポイントでパターンを当てたのは飯田厚さん。皆さんメリハリを付けた誘いから、スローな誘い、ポーズを取った誘いなどかなり多彩な状況下、飯田さんはスローなタダ巻きでアタリを出して行く。スルメやヤリなど沖のイカや、冬場はカワハギなどテクニカルな釣りを楽しんでいるだけに、パターンを探す事は御手の物とか。本日は左舷側の方が右舷側より元気だったが孤軍奮闘、右舷で連続ヒットさせて気を吐いた。この後は何度も潮回りや、小移動を繰り返して拾い釣りを展開するが、ついにストップフィッシングの時間に迎え、船中で65~93cmを0~9匹。悪条件に泣いた形になったが、まだまだ浅場は魚影バッチリの様相なので、日並みさえ良ければ好釣果を叩き出せるだろう。最後になったが、『蒲谷丸』では乗船前と後とで楽しみな事が有る。乗船前はスペシャルな船宿仕掛け。ひとつ250円也だが、船長の超コダワリが満載。強度を落とさないで餌が取られにくいなど秘密が満載。ここでは、これ以上ご紹介出来ないので、是非船宿へ。釣果に差が出る事、間違い無し。乗船後は軽食。当日は美味しいうどんを頂いた。乗船中は、満腹にしておかないのが私の持論なので、下船後の軽食は腹に沁みるのである。今回は暑いうえ強風、クラゲと釣りにくい状況だったが、みんな殆ど休憩しないで頑張っていたのが印象的。みんなタチウオ、好きなんだな~……とても好印象を受けた釣行だった。