この日の竿頭は、先代の船長の頃から『勇幸丸』に通う根岸邦雄さん(上尾市)。炎天下、沖上がりまで粘り強く仕掛けを入れ替え、見事“ツ抜け(10匹)”を達成。濁りとウネリ、効かない潮の三重苦をものともせず自分の釣りをやりきった。この日は4~10匹と見事な成績だった。操船の傍ら、カメラを海底に入れたり、魚探の反応を見てはメタルジグを落としてみたりと研究熱心な市東吉雄船長に、この日の釣りを聞いてみた。「シケ後で心配しましたが、アタリが多くて安心しました。イワシの反応も良く、水温も適水温に下がりつつあって、これからが楽しみです」。シーズン序盤は思うような釣果が得られなかったが、ここに来て右肩上がりの模様を見せ始めた片貝沖の“夏ビラメ”。この時期のコツを尋ねると「桶の水温が高くなりがちなので、餌の管理と餌付けで弱らせないことですね。漁礁の釣りでは底をしっかり、まめに取ることも大切になります」とのこと。「あとは天候かな…」と笑う船長だったが、釣り人としても、天気図と釣果情報から目の離せない日々が続きそうだ。片貝沖・ヒラメの最盛期はこれから!9月1日の解禁で、釣り場が更に拡大する片貝沖。8月28日に予定されていた「第22回 九十九里漁協沖釣り大会」は9月11日(日)に延期された。晩夏のヒラメバトルで腕試しはいかがだろうか。型と食味が一段と増す秋冬の本格シーズンへ向けて、九十九里エリアのクライマックスはまさにこれからだ。