今シーズンのヤリイカについて大澤洋輔船長に聞いた。「今年は例年よりスタートが早かったけど、まだ数や型にムラがある」とのことで、石花海名物の“パラソル級”と呼ばれるビッグサイズが釣れるのはこれからのようだ。数を釣るコツは「なるべくおろしたてのツノを使う」、「仕掛けをシンプルにして、なるべく“金具”を用いない」、「仕掛けの投入を早くする」、「釣れているタイミングに釣れなかったら、50mくらい巻いて再び落とす」、「釣れる時合に古い仕掛けを使わない」の五箇条と、「朝に釣れなくてもメゲない」ことが大切だそうで、確かにこの日もバリバリ釣れるタイミングは、開始から2時間以上経った後のことだった。「悠々として急げ」と言ったのは開高健だが、このペース配分を持って挑むのが、石花海のヤリイカには得策のようだ。これからの季節、ひと潮ごとに大きくなる石花海のヤリイカ。寒さや海況は厳しくなるが、充実の装備とコルク張りのデッキが温かい「博栄丸」で、ヤリイカ釣りを快適に楽しく、満喫していただきたい。