昨年の年末からスタートした今期の大アジ・マダイ五目とアマダイのリレー。そのコツを松坂孝憲船長に訊いた。「マダイ釣りの感覚でタナ取りをしっかりすることと、派手にシャクらず静かに誘うこと」。実際に釣ってみた手応えでもコマセを“撒く”というより、パラパラと“こぼれている”くらいに絞ってもアタリは遠のかなかった。また気になる大アジのサイズについては「1.3kgも出た。イナダよりデカいよ」と驚きの証言。アマダイも今年に入ってから1.8~2kgクラスが度々上がっているようなので、世界記録への近道は『第八幸松丸』にあることを、道しるべとして記しておこう。絶品のマダイ!かくして、大アジと大アマダイが釣れた人、大アジとマダイが釣れた人、マダイとアマダイが釣れた人と、誰が竿頭ともつかない釣果で沖上がりとなった。取り分を奪い合うと幾ら釣っても足りないが、分け合うと余るような、感慨深い一日だった。お互いに手網を取り合ったり、支度を手伝ったりする釣り人同士のふれあいの温かさも、HPに載らない『第八幸松丸』のスペックとして書き添えたい。また特筆すべきは、この日釣れたマダイの美味いこと!賛否両論あるあの“マダイの香り”が控えめで、脂がのっているのに後味が澄んでいるのは、富士の水に磨かれているからなのか、豊かな栄養源に恵まれているのか定かではないが、これも是非、あなたの味覚でお試し頂きたい。