このシーズンのマダイ釣り。そのコツと注意点を笹子宏宣船長に訊いた。1.指示ダナ下5mより下でコマセを撒かない海底からコマセに誘われて浮上する大型の個体を釣る釣り方なので、低いタナでコマセを撒くと魚が浮上しないのみならず、ビシを嫌って群れが散ってしまう。2.コマセを撒きすぎない“青物”や秋の荒食いと違って、春のマダイはコマセに突っ込んでくるワケでは無いので、コマセはポロポロこぼれる程度に絞らなければ付け餌を食わない。3.派手な誘いはしない魚を驚かせないよう、誘いは勿論、投入もコマセの振り方も、とにかく何でも「そ~っと」やるように心掛ける。今回の取材中、様々なシチュエーションで船長に魚探を見せて貰ったのだが、アタリが遠のいたり魚の雰囲気がなくなった時に魚探を見ると、誰かのビシが海底に落ちて、魚の反応が消えている場面に遭遇した。こんなにも明確な反応に遭遇すると、投入後のタナ取りだけは本当に気を付けようと実感する。私が「象背根」で釣ったマダイは全てオスだったが、「水温はまだ低いし、今年の乗っ込みは遅れているのか、それともダラダラしているのか…」と今期の異例な乗っ込み具合を語る船長。日によって釣果にバラつきはあるが、ここは良い日に釣行日が当たるよう、足繁く通うのが最善のようだ。