帰港後に「今日は残念でしたね」と切り出した小倉眞船長。地元の規定数の釣果50匹達成者が2人も居たのに「今年最低の釣果」だったそうだ。「海が悪かったからねぇ。水温も13.5℃しかなかった。最後の方は14℃になったけど、食いは相変わらず渋いや。水温が低いと小さい魚から食ってきちゃうからね」とのことで、“寒の戻り”が影響して『小倉丸』らしい良型イサキの写真が撮れなかったのは確かに心残りだ。今期の模様について尋ねると「数は多いよ。小さいのも交じるけどね。大きいのばかりの年は数が伸びない」と、やはり今期は“当たり年”のようだ。「潮の流れが穏やかなところのイサキはメタボになる。船が多くないからコマセの匂いも付いてないし、この辺りのイサキは身が厚くて美味いよ」と語る船長の言葉通り、このエリアのイサキはとにかく味が良い。梅雨時の数釣りも良いし、味のピークである冬のイサキも良いが、寒さも緩んで味も良いこれからの季節“釣り物としての旬”を迎える千田沖のイサキ。春の美味しい釣り物候補として、解る人には秘かにお薦めしたい。