大いに期待した大ドモの菊島さんの竿は海面近くまで良い引きをみせ、あまり期待できない雰囲気に…。糸を持つと「あ~重いですね…」と残念そうな顔を見せる菊島さん。重いという事は、2kgの鉄筋を持ち上げる魚の浮袋が感じられないと言う事。つまり、ベニアコウは掛かっていないという事になる。ベニアコウのかわりに海面に姿を見せたのは1m級の深海ザメだった。しかし、ハリを見ると1本綺麗に餌まで取られているものがあった。「菊島さんこのハリに“本命”が掛かってたんじゃない?」と笑いながら船長。そして、2、3,4、5、6投とイバラヒゲや通称“オバケ”と呼ばれるムネダラなどは釣れるが“本命”からの魚信は無く、午前11時過ぎ、最後の投入の7投目にチャンスは訪れた。右舷胴の間(中央)の中川純人さん、大ドモの菊島さんの竿先に“本命”らしきアタリがあったのだ。2人共慎重に巻き上げを開始。大ドモの菊島さんが先に仕掛けを手繰り始めた。手に持つと仕掛けがフワーッと沖に浮き始めた。「これはもしや!」と期待が高まる。そして船長が叫んだ「赤い!…ん?浮袋だな」そう、赤い大きなものは浮袋。その後ろには黒い4kgはあろうかと思われるイバラヒゲが浮いていたのだ。そして、胴の間の中川さんは海面でライントラブルがあり、仕掛けをロストして魚を見る事が出来なかったまま12時半の納竿時間となってしまった。「“ディープマスター”テル岡本氏と釣りをしよう!」の企画は来年も行う予定だ。今回は“ロマン”だけで終わってしまったベニアコウ釣りだが、例年6月一杯は楽しめるので、是非チャレンジをしてみては如何だろう。