取材日の前日には竿頭12尾、7月には7.8kg、8月に7.4kgの大物を筆頭に5kgクラスをコンスタントに上げている『新幸丸』。今期の傾向を山口新一船長に訊いた。「ちょっと遅れたけど、ここんとこ安定してる。で、例年より大きいマダイが上がってる。大物は浅場に居る。まだまだいっぱい居るよ」と、大ダイ狙いの釣り師にもこの秋は楽しみな展開だ。「今日は食いが悪ったね。“外道”が断然少ねぇもん」との船長の言葉通り、潮の加減で釣果の谷間の取材となったが、釣り場が港から近い上に釣れる水深も浅く、着底やアタリの取りやすいこの時期は天候も穏やかで入門に最適。ビギナーへのアドバイスは「基本に忠実にやれば釣れる。分からなくなったら聴いてください。1から10まで教えますので」(船長)とのこと。この日も上乗り役の若船長が手空きの時に竿を出していたが、あの難しい状況でもポンポン釣るのは、やはり一つテンヤ発祥地で培われた腕の賜物。ビギナーに限らず、素朴な疑問を投げかけてみると、目からウロコの収穫があるかも知れない。初心者からベテランまで満喫できる浅場の一つテンヤ・マダイ。是非挑戦して頂きたい。