朝マヅメから9時までは型狙いの海域、後半は数が釣れる海域に、という作戦が見事的中した三橋正幸船長。アカムツ釣りの道具立てについて訊いた。「今は柔らかめの竿の方が良いかな-って気はしますね。バラシが少ない。(魚を待っている時は)7:3くらいでやっていて、アタリがあって食わせたら6:4くらいになるような竿が。柔らかいって言っても、あまりに粘りの無い竿はダメだね」と船長。また、大きなアカムツを釣るための心得を尋ねてみた。「なるべく底を切った方が良いですよね。サイズの良いアカムツは大体、上バリに掛かって来るので。捨て糸が短いとドンコやユメカサゴ、サメが多くなるし、アカムツが釣れても小さいことが多い。だからサイズ狙いの人は捨て糸を長く取ってください」とのこと。数を釣りたいか、型を狙いたいかは釣り人それぞれの好みだが、大きな個体ほど上バリに食ってくるのは、この日の傾向でも顕著だったので、この提言はメモして置きたい。波崎沖のアカムツ、最盛期はこれから!この日の竿頭はアカムツ2匹と多彩な“ゲストフィッシュ”を釣った常連の佐藤さん(茨城県美浦)と、寒猫根初アタックの塚瀬さん。この日は釣果の谷間で難しい一日だったが、それでも“本命”アカムツを乗船の全員が手にするという快挙。さらに取材後に釣況は回復、再び竿頭“ツ抜け”達成の情報が届いている。「サイズの良いのが産卵で寒猫に入ってくるので、型も数もこれから良くなって行くんじゃないですかね。これからが一番良いシーズンなんじゃないかな」と船長も太鼓判を押す。この夏こそ記憶に残る大物との出会いと、忘れられない高級魚の美味を心ゆくまでお楽しみ頂きたい。