さてはてどうしようかと立ち尽くしていると電話が!困った時にいつもアドバイスをくれる、アユ釣りエキスパートのアニキである。「こっち釣れるぞ!」と。釣れると聞けば「ワタクシすぐに向かっちゃいますよ!」(笑)。アニキは川の真ん中に立ち、左岸を狙って岩盤の浅瀬を丁寧に上飛ばしで泳がせている。するといとも簡単にアユを掛けた!ただの“泳がせ”とはちょっと、いや、かなり違うのだ!幾度となくアニキの釣りは見て来たが、不思議なことに、私達がやっても釣れないところで、アニキは確実にアユを掛けていくのである。実に繊細な竿操作。いつもアニキは私に立ち位置が大事だということを教えてくれる。教えて貰っても中々簡単に出来ることではないが、今はアニキの教えを守って釣りをしている。浅瀬を走り回るアユというものは、掛けるのが本当に難しい。群れは止まってくれず走り続けてしまうからだ。しかし、アニキは群れの下手に立ち、アユが止まる所まで追い詰め、一瞬のチャンスを逃さず掛けていくのだ。「スゴイ!」の言葉しか出てこない。あともう一つ凄いところは、アユを見つける目である。「ほら、あそこにいるよ!」と言うが、私が「どこどこ?」と言っている間に、アユはどこかに行ってしまう。アニキに場所を譲って貰って私もチャレンジ!群れにオトリを入れても掛からない。オトリが微妙に群れに入っていないのだろう。やっと「キター!」と思えばビッグサイズのウグイちゃん。私よ!何やってんねん!見かねたアニキに、竿操作から立ち位置まで細かく教えて貰う。すると、やっと来た1匹は、この日一番嬉しいアユとなった!アニキのアユ釣り教室のお陰で、この後も数匹のアユを追加することができた。ここ下流ポイントは泳がせの練習にはもってこいの場所。アユは沢山いるものの、そう簡単に掛かってはくれない。丁寧な釣り必至である。掛かるポイントが限られている今年の荒川で、気分転換に下流での釣りはいかがだろうか。日々変わるアユの付き場を見逃さずパラダイスを探そう!