釣りビジョン

前田敦子の素顔が見たい!【ディレクターによる取材後期】

2023年10月27日公開

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広く釣りファンの拡大に貢献した著名人に贈られる「クール・アングラーズ・アワード」は、春に開催される釣りの祭典「釣りフェスティバル(元・フィッシングショー)」の会場で発表され、過去には田村亮さんやつるの剛士さん、ローラさん、工藤静香さん、山下健二郎さんなど、様々な芸能人が受賞している。釣り業界の中では非常に名誉ある賞だが、2022年に受賞したのが、俳優の前田敦子さんだった。そう、実は前田さんは生粋の釣り人として知られており、釣りビジョンVODでは現在、そんな彼女をフィーチャーした番組『前田敦子 やっぱり釣りが好き!』を絶賛配信中!今回は番組の制作に携わったディレクターによる取材後期をお届けしよう。

番組のロケとなると「釣り」って結構大変なんです

前田敦子さんが「クール・アングラーズ・アワード」を受賞した際、率直に「前田さんは普段どんな釣りをしているのか」を知りたくなりました。同時に、“釣り好きな影響力のある著名人”と一緒に番組を作りたいという思いが強くなり、企画・提案させていただいたところ、前田さんサイドから前向きな返事をもらうことができました。

釣種にもよりますが、釣りのロケはシンプルに〝楽しい〟ことも多いのですが、自然相手ということもあり〝そうでない〟こともしばしばあります。とくに、釣り経験のない人・少ない人にとっては、早朝からの長い撮影時間や船酔い、暑さ、寒さなど、ハードな要素が多いんです。しかも“魚を釣る”ことが撮れ高であり、魚が釣れなければ撮影が終わらない。拘束時間も長いし、コストパフォーマンスはお世辞にも良いとは言えません。

だからこそ、前述したようなハードな要素を承知の上で釣りビジョンに出演してくれる方々は、まぎれもない釣り好き、のはずなんです。多忙を極めるスケジュールの中、ロケに応じてくれた時点で、前田敦子さんも本当の釣り好きなんだなと感じました。出演OKをもらったことは、ディレクターとして、というよりイチ釣り人として、とても嬉しい気持ちになったのを覚えています。

魅せたかったのは、前田敦子の〝素〟

これまで、釣り専門チャンネルである釣りビジョンでは、多種多様な番組内容で釣りの魅力を伝え続けてきました。番組の制作が決まると、「どこでどんな釣りをどう見せれば視聴者にとって魅力的な番組になるのか?」を念頭に置き、1回の実釣にテーマや縛りを設けたり、ゲスト出演者の手配や小道具を用意するなど、演出方法なども含め企画内容をじっくり詰めていきます。

ただし、あえて今回は凝った演出をしないことに決めました。理由は、この企画が立ち上がったときに「前田さんってどんな釣りするんだろう?」と率直に感じたからです。前田さんの普段の釣りをそのまま見せるためには、なるべくプライベート釣行に近い構図を組むことが必要と考えました。素の前田さんを引き出すために、楽しい釣りを極力邪魔しないように心掛けることが何よりの演出になると考えたのです。

 

いざ、前田さんと真夏の東京湾へ!タチウオをテンビン仕掛けで狙う!

多忙を極める前田さんのスケジュールの都合もあり、ロケの日程や内容が決まるまで紆余曲折ありましたが、2023年7月下旬。その日はやってきました。舞台は真夏の東京湾。釣りファンのみなさんが嫌というほど感じたであろう「猛暑の2023年」。ロケ当日もうだるような暑さとなりましたが、前田さんの目は輝いていました。

前田「久しぶりに釣りができるのですごい嬉しいです。最近は釣り好きの友達のインスタの釣果を眺めるだけだったので、久しぶりに船に乗ることができて、すっごいうれしいです!」

今回のターゲットは東京湾の人気魚種「タチウオ」です。過去には、前田さんもタチウオ船に乗った経験があるようですが、釣り自体がおよそ半年ぶりとのこと。前田さんの〝素〟を引き出すために、釣り友達であるフィッシングライターの石坂衣里さんや、慣れ親しんだスタッフにも乗船してもらい、なるべく普段と同じような環境でに海へ出ることになりました。

タチウオ釣りにはルアーやテンヤなど様々な釣り方がありますが、今回は電動リールのタックルに、テンビン仕掛けを使ったエサ釣りで狙っていきます。ポイントに到着すると、久方ぶりの釣りとあってか、まずは石坂さんにタチウオ釣りの動作を確認していく前田さん。エサ付けや誘いなどに苦戦するシーンもありましたが、なんと1投目でタチウオを釣り上げてくれました!

仕掛けの準備から魚を掛けるまでは真剣そのもの。まさに、釣り人・前田敦子というイメージでしたが、釣りあげた魚を確認するや否や、満面の笑みを浮かべていたのが印象的でした。その屈託のない笑顔は、ドラマや映画などの華やかな舞台で見られる俳優・前田敦子とは異なる、イチ釣り好きとしての“素顔”だったのではないかと、勝手に納得してしまいました。

前田敦子は根っからの“釣り人”だ

そこからどんな釣行になったのかは、この番組をより多くの方に見てほしいという思いも込めて、あえて明記はしません。ただ最後に、今回の釣行で私が最も印象に残った前田さんとのやりとりを紹介させてもらいます。

ディレクター「結構釣れない釣りとか、悔しい思いもしてきてるんですか?」

前田「いや、何も釣れなかったことは無いと思いますが、仮に魚が釣れなかったとしても悔しくはないです。むしろ癒されます。海に釣りに来たっていうこと自体に。何もしないで海でぼーっとするっていうのとはまた違いますけど、〝釣りをしているんだ、今、ワタシ〟って感覚だけで満足しちゃうんですよね!」

釣り好きの人の多くはたとえ釣果に恵まれなかったとしても「楽しい」と言います。私自身もイチ釣り好きとして同様のことが言えますが、これは釣れなかったときの言い訳ではありません。雄大な景色、釣り仲間とのたわいのない会話など、そこには魚を釣る喜びだけには留まらない“釣りでしか感じられない魅力”があるのです。俳優・前田敦子さんのとの釣りロケは、そんな釣りの楽しさを再認識させてくれるものになりました。

そんな前田敦子さんの番組は釣りビジョンVODで配信中!こちらをチェック!
↓↓↓
⇒ 『前田敦子 やっぱり釣りが好き!』

※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

土田健二
釣りビジョン・制作部のディレクター。「釣りたガール!濃いめ」「休日は釣りに夢中!」「AREAWARS」「KEIファクトリー」などを担当。
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