釣りビジョン

2015.3.1号

幸丸・千葉県飯岡港
千葉県・飯岡沖。隠れ高級魚の“ホウボウ”、連日好調!!

01_main.jpg
まだまだ寒さは厳しいが、千葉県・飯岡港が熱くなっている。この時期、例年産卵の為、飯岡沖に群れてくるホウボウが、今年は半端では無い釣れっぷり。『幸丸』では、「スローピッチジギングで良く釣れる」というので、2月初めからホウボウの乗合船を出し始めると連日のように爆釣。それも40~50cmの抱卵腹太。善は急げと、16日(月)、『幸丸』の午前船に乗った。

ホウボウは、隠れた高級魚!

「海の底を方々歩くからホウボウと呼ぶ」と囁かれている。真偽の程は定かではないが、他の魚を釣っている時、時々“ゲスト”としてお目にかかる。色鮮やかな胸ビレが印象的な魚体だが、椀だねの最高峰として知られる他、煮て良し、鍋良し、刺し身良しの隠れた高級魚。時には浜値で1㎏2000円もすると言う。釣らなければ中々口に入らない魚の一つだ。

受け付け、駐車場入り口の看板
『幸丸』の受け付け
係留船

人数が少ない時は片舷流し

飯岡港の朝は早い。「船宿に午前4時30分までに来てください」と言うので、4時10分頃に着いたら、先客は事務所で受け付けを済ませ、早々港に車を回している。港に行くと係留船の前に車を停めている。駐車する場所を探している時に、『幸丸』で言う「“まで”」と言う意味は「“遅くても”」と言う事がここに来て解った。平日とあって私を含め6人、右舷側に並んだ。人数が少ない場合は、片舷流しになる。

人数が少ない時は片舷流し
私を釣りに来たのかい!
私が釣らせます。実川和也船長

オモリは150号に統一

午前5時。全員揃ったところで出港。前日とは打って変わって、穏やかな海。「お待ちどう様。1時間程掛かりますので、キャビンに入って寛いでください」と実川和也船長。6時頃、釣り場の飯岡沖に着いた。東の空が薄っすら明るくなってきた。「潮の流れ具合は判りませんが、風が出て来たらオモリを替える事になるので、最初から150号に統一します。ハイ、やって行きましょう。水深は36m!」と船長。ミヨシ(船首)の石毛ホソさん(鹿嶋市)が船中第1号のホウボウを釣り上げた。一番下のハリに掛かっていた。「オモリが海底をトントンと叩く程度に道糸を出して下さい」と船長。船は風を受けての横流し。胴の間(真中)の落合穣さん(武蔵野市)にアタリ。竿をキーパーに掛けたままリーリング。竿先がガクガクッ、ガクガクッと叩かれている。ホウボウは上がって来るまで暴れる。40cm級を取り込んだ。仕掛けを再投入したかと思うと、直ぐアタリ。早くも2匹目を釣り上げ、順調なスタートを切った。私もチャンスを逃すまいと竿を出した。フラッシャー捲きのハリに、サバの短冊をチョン掛けして投入。オモリが着底後、船の流れに合わせてゆっくり道糸を出して行く。潮が余り流れていないのか、5、6m出た所で止まった。ミヨシ寄りの桜田典義さん(八千代市)が取り込んだ。その隣でもリールを巻き出した。上のハリにサバ、下のハリにホウボウが掛かって上がって来た。

やりました!赤い魚体が綺麗でしょ
イエイ・・・
羽根を広げても飛べません!

付け餌はサバの切り身
身の方を削ぎ切りにして使う
チョン掛けの方が食い込みが良いようです

段々とサイズアップ!

仕掛け図
水深は46m。ミヨシで3匹目を取り込んだ。「アタリが無いようならラインの半分ぐらい巻いて落とし直して下さい」と船長。胴の間で3匹目を抜き上げた。船中ポツリポツリながら釣れている。見ると殆どが下バリに掛かっている。活性が低いのだろうか?落合さんがホウボウをダブルで取り込み、早くも5匹目。ミヨシでも45cm前後を取り込んだ。段々と大型が上がる様になって来た。

重い筈だ、ダブルだよ
50cm有りました(取材者)
フラッシャーサビキ(2組入り)

数を伸ばすには、多点掛け!

9時半頃、流す船の向きが逆になった。今度は日差しを受けての釣り。道糸は船底に向って行く。反対側には誰もいないのでお祭りの心配は無い。アタリはトモ(船尾)寄りが頻繁になって来た。トモでホウボウのダブルを取り込んだ。私の竿にもアタリが連続し、調子が上がって来た。船長は舵を握りながら、船の舳先に竿を出し、アタリが有っても直ぐに上げない。取り込む時は3点掛け、4点掛けになってから上げている。

取り込むまでガンガン竿先を叩く
後半大型が食ってきた
引きも良かったよ!

潮が動かない時は、仕掛けを動かして誘う

10時半頃、船長は「昨日より海水温が下がった。ホウボウの餌になっているイワシの反応が無く、潮も動かない。潮は、道糸が水深の1.5倍くらい出て行く流れが欲しい。潮が動かない時は、仕掛けを動かして誘って下さい」と言う。早速自分なりの“誘い”をやってみた。竿を大きく3回、4回上下させ、竿をキーパーに掛けると、5秒も経たない内に、ガンガンガンとアタリ。「来たっ!」。竿をキーパーから外し、手持ちでリーリング。正真正銘の誘いで釣った1匹。「ヤッター!!」と一人微笑む。魚を外して再投入。同じ誘い方をして待つこと数秒、又しても即アタリ。終了間近に“誘い”で釣ったホウボウ。最高の気分だ。

ダブルは気持ちが良いね
50cm級の抱卵腹太も沢山釣れた
帰港後、昼食のサービス

釣果は7~14匹、45~50cmの抱卵腹太

トップが14匹。次が12匹、10匹と続く。“爆釣”タイムはなかったものの、終始ボツボツと釣れて、45~50cmの抱卵腹太が中心で、充分満足の釣果。「海水温低下と、潮が流れず苦戦しましたが、潮次第でまだまだ爆釣のチャンスは有ります。4月一杯出船します。大型は抱卵しており、脂が乗っていて、最高に旨い。今が旬です」と実川和也船長は太鼓判を押す。早めの釣行をお勧めしたい。

 

(釣りビジョンAPC・飯妻 武夫)

今回利用した釣り船
千葉県飯岡港『幸丸』
〒289-2705
千葉県旭市飯岡3374
TEL:0479-57-2258
詳細情報(釣りビジョン)
幸丸ホームページ
出船データ
ホウボウ乗合:予約制
午前船受付:午前4時30分まで    出船:午前5時(集まり次第)  沖上り:11時頃(帰港12時)
午後船受付:午前11時30分まで    出船:12時
料金:10,000円(氷・餌付き)
仕掛け:600円(2組入り)  船でも購入可
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。
プレミアムメンバー