釣りビジョン

2015.3.15号

二三丸・千葉県片貝港
千葉県・片貝沖のキンメ&ヤリイカのリレー船、好調!

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千葉県・外房、片貝港『二三丸』で2月後半からキンメ→ヤリイカのリレー船を出しているとの情報。それもキンメもヤリイカと同じタックルで釣ると言うのだから驚きだ。上品な甘さのキンメ、シコシコした甘味が味わえるヤリイカ。一日で豪華2魚種の釣りが楽しめるのは嬉しい。天気予報のシケの合間を縫って3日(火)に出掛けた。

ヤリイカのタックルでキンメを釣る!?

キンメと言えば水深400~500mの深海を連想する。超大型電動リールを必要とする為、マニアの領分と思っている人が多いと思う。しかし、片貝沖のキンメのポイントは水深230~300m、ヤリイカで使うPE4号を300~400m巻いた中型電動リールで足りると言うのだ。違うのはヤリイカのオモリが150号に対し、キンメは200号を使うだけ。キンメの仕掛けは胴突きのフラッシャーサビキ。付け餌なしの全くのシンプル仕掛けだ。

係留船の前の案内板
『二三丸』船宿の看板
釣り座番号札

集合は港に午前4時

港に午前3時40分頃に着いた。係留船の前に車を駐車。道路脇に立っている青い『二三丸』看板の先が船宿。釣り座は、手洗い場横にある船形の釣り座の番号札を取る。午前4時、船着き場に軽トラックが着き、船に明かりが点いたら、氷を受け取って乗船する。キンメ&ヤリイカのリレー船に魅せられた8人が左右に分かれて乗船。釣り支度が出来た4時30分頃、「2時間ほど掛かりますので、キャビンに入って寛いで下さい」と小倉忠船長からアナウンス。女将さんに見送られ、真っ暗な海に出船した。

船の前に駐車する
「第1二三丸」(帰港後に撮影)
二三丸オリジナル仕掛け

まずはキンメ狙いでスタート!

6時半過ぎ、釣り場に着いた。辺りは既に明るくなっていたが、海上はウネリが高く釣り辛そうだ。前日の天気予報が外れ、ポツリ、ポツリと雨も降って来た。「ハイ、どうぞ。水深は240m。300mまで深くなって行きます。今、220~230mに反応が出ています。10mくらい上を誘って下さい」と船長。先ずはキンメ狙いだ。200号のオモリがフラッシャーサビキを海底まで引いて行く。2分、3分。中々アタリが来ない。皆さん2m、4mと誘いを入れてアタリダナを探っている。

第1投で釣れた
面白い様に釣れたよ
見る見るうちに桶の中は一杯になって行く

第1投から入れ喰いに突入!

右舷トモ(船尾)の大場智和さん(成田市)の竿先にピクピク、ピクピクとアタリが来ている。追い喰いを待っているのだろう。2分くらい経っただろうか、漸くリーリングに入った。海面を割ってキンメが4連で上がって来た。振り返ると、右舷側が一斉にリールを巻いている。ジージーと唸る電動リール。傍に寄ると「いる、いる。何かいる」と言いながら海面に姿を出したのは、紛れもないキンメ。「ウワー、3匹来たよー」と、興奮気味。右舷ミヨシ(船首)も取り込み真っ最中。海面を割り、まるで連ダコの様に隙間なく繋がり、真っ赤なキンメが上がって来た。数えると8連。足元にバタバタと跳ねている。第1投から入れ喰いが始まった。トモ寄りでは「船長、メダイかと思ったよ!」と言いながら、良型キンメの4点掛け。左舷に回ると、岩崎清光さん(九十九里町)がリーリング。メダイとキンメの7点掛けを取り込んだ。右舷側、左舷側共に賑やかだ。5点、6点は当たり前の様に取り込んでいく。

良型が釣れた!
多点掛け、最高です
ご覧の通りです

メダイも沢山交じった
これだから止められない!
キンメダイ仕掛け図

場所替え直後が、多点掛けのチャンス!

開始1時間も経たない内に、全員が“ツ抜け(2桁)”を達成。桶の中は見る見る内に底が見えなくなっていく。一流し何度でも投入出来、喰いが渋くなると場所替え。左舷ではキーパーに掛けたままリーリング。このウネリでは、途中でバレるのではないかと心配して見ていると、案の定キンメ1匹とサバに化けていた。入れ喰いタイムはまだまだ続いている。場所替え直後が、多点掛けのチャンス。右舷の大場さんは6点掛け。左舷の岩崎さんはメダイとキンメ5点掛けを取り込んだ。

10本バリで7匹ゲット!

「最後の流しになります」と船長。ここで私も竿を出した。水深260m。着底したが、アタリが無い。段々深くなると言うので、ソロリソロリと道糸を出してみたがアタリ無し。逆にタナを10m程上げた所で竿を上げ下げして誘った時、初アタリ。追い喰いを期待し、同じタナをキープ。頃合いを見計らいリーリング。ウネリには、竿を上げたり下げたり、又リールのスピードをコントロールしながら対応して慎重に巻いた。私のキンメとの対面は、海面で1匹バラしてしまったが7点掛け。今晩のおかずを確保した。

後半はヤリイカ。パラソル級が交る!

キンメのポイントから20分程走り、ヤリイカの釣り場に着いた。辺りを見渡すと、20~30隻いるのではないかと思われるほど釣り船が集まっていた。「ハイ、どうぞ!今の水深180mと深いですが、150~160mで落ち着きます」と船長。左舷トモの波木啓次さん(江戸川区)が早速リーリングしている。取り込んだのは大型ヤリイカの3点掛け。順調なスタートを切った。岩崎さんがリールを巻いている。近づき桶を覗くと、既に4匹が桶の中で泳いでいた。目の前で2匹取り込み、桶に放り込む。波木さんは、見ている前で大型パラソル級を含め、6点掛けを達成。右舷側でも良型ヤリイカを次々に取り込んでいく。10時過ぎ、潮の流れがよじれ出し、オマツリが多くなってきた。大場さんは「久し振りに『二三丸』に来ました。良型のヤリイカが釣れていると聞いたので。良い型でしょう」と言って手のひらに載せて見せてくれた。11時過ぎ、雨脚も強くなり、ウネリも高くなって来た。11時30分、沖上りの時間になった。

パラソル級も釣れた
ウネリで随分バラしちゃいました!
6点掛けも有った

良型が揃った
小倉忠船長
ヤリイカ仕掛け図

キンメ。トップは26匹!

キンメ・メダイ
キンメ狙いは、釣り場到着(6時30分頃)から8時30分頃まで、正味2時間の釣り。釣果は19~26匹。次が25匹、24匹と続く。10本バリで8点、7点掛けが当たり前の様に流し替える度に多点掛け。最初のアタリから少し我慢してから巻き上げると、鈴なりになって上がって来る。30cmオーバーもかなり交じった。後半戦はヤリイカのパラソル級も交じり、8~21杯。ナギの日ならば、40~50杯も夢では無い。「キンメ&ヤリイカのリレー船は3月一杯までやります。冬場は風が強い日が多く、出船の日が限られてしまう」と船長。
期間限定のリレー船。出かけて見ては如何でしょう!

(釣りビジョンAPC・飯妻武夫)

今回利用した釣り船
千葉県片貝港『二三丸』
〒283-0102 千葉県山武郡九十九里町小関2347-12
TEL:0475-76-9957
詳細情報(釣りビジョン)
二三丸ホームページ
出船データ
キンメ&ヤリイカリレー船
料金:1万4,000円(税込み、氷付き)
時間:集合4:00  出船4:30  沖上がり11:30
キンメ仕掛け:1,000円  ヤリイカ仕掛け:1,000円
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