2025年05月25日公開

大原沖のイサキが絶好調!これからの時期に釣れる個体は“梅雨イサキ”と呼ばれ、脂の乗った体高のある魚体は、引きも強く食味も最高。数が釣れるようになれば、多点掛けも狙えるという、非常に楽しい釣りである。ということで、今回は大原港は『長福丸』へ。様々な仕掛け、テクニックを駆使してイサキ釣りを楽しんできた!
駐車場は店の横、仮眠施設も完備!
大原港へのアクセスは船宿HPにも案内があるが、最寄りのICがいくつかあり、市原鶴舞IC、茂原長南IC、東金九十九里有料道路出口のいずれを利用しても40~45分程度。
取材当日は午前3時30分頃に受付開始。『長福丸』は店の横が駐車場になっており、仮眠施設もある。また、受付時に車の鍵は船宿さんに預ける形になる。宿からすぐそばの船着き場に着くと、船の前で釣り物や釣り座の案内をしてくれる。
様々な仕掛けを用意して楽しむ
イサキ釣りのタックルについて。ロッドは2.4m前後で6対4から7対3の調子の物が好ましい。仮にウィリーメインで狙う場合は細かくコマセが撒き易い「やや先調子」ものがオススメ。これを小型電動リールか中型両軸リールと組み合わせる。
イサキの仕掛けは、3本針でオキアミやイカタン等の餌を付けるカラ針タイプやウィリー2本で先針に餌を付けるタイプ、3本全てウィリーの仕掛けとレパートリーが多く、色々と用意して行くと楽しい。これに30~35cmのアーム長を持つ片テンビンに60号の黄色いアミコマセ用サニーFLサイズのビシを組み合わせる。
道糸は1.5号前後、ハリスは1.5号、全長3.5mが基準。イサキは引きが強く、多点掛けが多くなるのでクッションゴム(1.5mmの30cm)は必ず付けていただきたい。
スタート直後から良型ヒット
出船準備の際、船の前でペットボトル氷を受け取りクーラーへ入れる。帰ってきた際にこのペットボトル氷を返却すると、氷を入れてくれる。
この日は東京湾の船宿船長たちが釣りに来ていた。「釣る前から仕事は終わったようなもの!」と雑談しながら準備を進めると、人数も集まった午前4時20分。藤井大佑船長の操船で出船となった。ポイントまでは40分ほど。「棚16~13mで探ってください」アナウンスで釣りスタート。
コマセカゴは上の開口部を3分の1から4分の1程度開き、下部は全閉。シャクって釣るコマセ釣りはこのスタイルだ。すると、すぐに船宿船長チームにアタリがあった模様。次々とイサキがヒットする。手返しも速く、これには流石の一言。イサキのアベレージサイズも良さそうだ!
手返しと多点掛けで釣果を伸ばす!バチコンも有効!?
引き続き、船宿船長グループは絶好調。2点掛け、3点掛けで釣果をどんどん伸ばしていく。この釣りは棚も重要で、指示棚でコマセワークを行い“喰わせの間”をしっかり取る必要がある。
指示棚が16~13mの場合、16mで1~2回コマセを出し、いったん喰わせの間を取り、アタリが無ければ上方に探りを入れる。ちなみに、船宿船長グループは、カラ針仕掛けにイカタンを付けていた。付けエサの場合、適切な棚取りが決まると多点掛けも狙いやすく、次々にヒットさせていたのが印象的だった。
ウィリーの場合は、コマセカゴ上部から出るコマセの中にウィリーの針をなじませるように動かし、テンポ良く誘い上げてくるのが基本。だが3m幅だと適正な棚から外れてしまうケースもある。今回、大原沖のイサキは棚が決まっていて、それをいかに早く把握するかが、釣果を伸ばす秘訣であったように思う。
しばらくすると、イサキの他にもマダイやウマヅラなどのゲストフィッシュも顔を見せ、賑やかに。中盤戦に入っても活性の高い状態が続いた。
面白かったのが、バーチカルコンタクト、いわゆる“バチコン”で狙っているアングラーがいたこと。ボートアジングではおなじみのスタイルだ。喰わせの間を取って誘う「通常仕掛け」に対して、バチコンは速い動きに反応させる。スローなシャクリで誘っていたがなかなかヒットせず、速い誘いにした所ヒットしたようだ。パターンを掴み、良型イサキを連続ヒットさせていた。
喰わせるポイント「棚」が肝心
後半は記者も竿を出し状況を見てみることに。ウィリー仕掛けを使い、「細かくシャクって止める」ウィリーコマセワークを繰り返し、コマセ煙幕とウィリー針を同調させるイメージで狙ってみた。シャクって、止めて、竿先が戻る時にコマセカゴ上の開口部からコマセが出る。誘い上げただけでは上部からコマセが出にくいので注意が必要。
指示棚16mまでビシを沈めて安定させてから、ハンドル一回転でシャクリ、1秒後にハンドル一回転でシャクリ等、パターンを変えながら狙ってみたところ、14m付近でヒット。引きの強さから天秤に一番近い針にヒットしたと判断し、デッドスローでリーリング。追い喰いを狙うと引く力が強まった。船中で良型サイズが多かったため、引き続き慎重に巻き取っていく。
その引きに、思わず「おおおっ!」と声が出てしまった。上がって来たのは35cmと32cmのダブル。これは笑顔になってしまう。数回はこの展開で釣果があったが、誘いのパターンが早過ぎるとヒットレンジを外してしまい、まったくアタらなくなる。
ここが神経戦。誘ってからコマセの帯が仕掛けに到達するイメージを組み立てる。「アタらないな」と回収の際、キーパーに掛けた時にヒットすることも。状況に合わせたパターンの掴み方が重要になってくる。後半は潮回り毎にヒットがあった。そして沖上がりの午前11時を迎えた。なお、東京湾の船宿船長チームはほとんどの人が定量50匹達成。
これから最盛期を迎える“梅雨イサキ”。すでに脂の乗った良型が乱舞している。水深も浅いので非常に釣りやすいのも魅力。ぜひともチャレンジしていただきたい。
この記事を書いたライター
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