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手軽に美味しい金アジが狙える 東京湾ライトアジ!大物の釣果もアリ!神奈川県川崎市『つり幸』

2025年06月05日公開

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ライトアジ釣り(LTアジ)は、扱いやすい軽量のタックルを用いて、水深の浅い場所でお手軽に楽しめる、ビギナーにも人気の釣種である。さらに、東京湾で釣れるマアジは通称“金アジ”とも呼ばれ、食味にも定評がある。今回は、神奈川県川崎の『つり幸』より出船。午前便の釣りを楽しんできた。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス・乗船

『つり幸』は電車でアクセスできるのもうれしいところ。「JR東海道線川崎駅」または「京浜急行線京急川崎駅」が最寄りとなり、駅前の「川崎ルフロン」に送迎バスもあり。黄色が目印のバスが午前6時25分まで待っていてくれる。グループで参加の場合は、事前に電話連絡すれば、大型送迎バスでの送迎も可能。詳細は予約時に確認されたし。

車で行く場合は、東京方面からは首都高横羽線「大師IC」で降り、高速下の産業道路を横浜方面へ。鉄道の高架を左手に見ながら進むと『つり幸』の看板が見えてくる。横浜方面からは首都高横羽線「浅田IC」で降り、産業道路を東京方面へ(約2.5km)。「桜本一丁目」の交差点の先(首都高速道路高架下)でUターンする。その際、Uターン路の場所が見えにくくなっている。大型車両も多いため、余裕を持った運転を。その先にもいくつかUターン可能な場所があるので無理はしないよう心掛けたい。

船宿に着いた後は、まず釣り物を聞かれるので、それを伝えると駐車場まで案内してくれる。車を駐車したら荷物を持って船宿で受付。外に乗船名簿があるので記入して店内で料金を支払う。氷も受け取って、船に移動。釣り物の船の桟橋に番号があるので、確認後に乗り込もう。

ライトアジのタックルをご紹介

ロッドの基準は1.8~2.1mくらいの長さで、6:4~7:3の調子のものを準備する。個人的には水深に対して調子を合わせており、10~15mの浅場では少し柔らかめの6:4を選択。15~30mくらいの深場では7:3が使いやすいと考えている。ちなみに、深場では細かくシャープにコマセを出したいので先調子の設定が好み。

使用するコマセはイワシミンチ。付けエサは青イソメが配られた。ビシはライトビシで、ミンチコマセ用の40号が基準となる。天秤はアーム長25cm前後の片天秤。ゴムクッションは1.2mmの20cm。仕掛けはハリスが1.5~2号、全長1.8~2.0mで2~3本針。

 

根廻りのポイントからスタート

船宿に着くと、すでに大勢のお客さんが準備を進めていた。最近は全国的に休暇のスタイルも変わったためか、平日も活気がある。挨拶と受付を済ませ、桟橋の番号を聞いたら船に乗り込む。ライトアジ船の須藤光浩船長と上乗りの鈴木航太さんにご挨拶。ビギナー、ファミリーが多い釣りだけに上乗りさんが同船してくれるのは安心だ。釣りの準備をしていると、乗船券を回収するので分かりやすい場所に保管しておこう。ミンチのコマセ、付けエサのアオイソメが配られ準備完了。18名のお客さんを乗せた船は、午前6時50分に出船。本牧沖へと向かった。

航程は約30分。須藤船長が反応を探しスタート。水深は23m前後。根がきついポイントで、ビシが着底したら直後に2~3m上げる。そこからコマセを撒き、2m位までの範囲を探る。底からは3~5mに反応があるようだ。コマセが効いてくると船中の至る所でマアジがヒット!体高があり、美しく輝く“金アジ”が釣れ始めた。

エサの長さに注意

その後、反応が途絶えたが、すぐさま潮回りをして再スタートすると、小型~中型サイズのマアジが次々上がってきた。アタリがハッキリと出ているものの、ファイト中や抜き上げ時に外れてしまうシーンも多く見られたが、おそらく付けエサの「アオイソメ」の長さ、太さが原因であるように感じた。

アオイソメは濁り潮やアピールさせたいシチュエーションには非常に効果的で、基本エサとして使われる「赤タン」に反応が悪い場合は最高のアイテムである。長さは2~3cmが基準になるが、付けっぱなしにしていると伸びて長くなることも多いので、投入毎に確認・交換するか、サイズを調整すると良い。数を伸ばしている人ほど交換頻度は多い傾向にある。

また今回の釣行ではメインターゲットのマアジだけでなく、「シコイワシ」も多く、仕掛けが沈んで行く際に掛かってしまうことが多かった。このシコイワシが多い場合、細かいアタリを感じたら速やかに上げないと仕掛けが絡んでしまうので注意が必要だ。

そんな状況であっても、アジの活性は上昇。さらに根周りを狙っているということもあり、カサゴやイシモチなどのゲストフィッシュも釣り上げられるなど、船中が一段と賑やかになってきた。

良型マアジとクロダイ浮上

「右舷でクロダイが上がりましたよ」と上乗りの鈴木さんが教えてくれた。見に行くと、これが見事なクロダイ。聞けば「底に根があるのですぐに3m上げてコマセを振った途端にきました」と嬉しそうであった。

さらにクロダイらしきアタリが何度かあったようだが、ハリス切れも多発していた。引きが強い場合は声を掛けてタモを用意してもらおう。その後、左舷トモの女性アングラーにもクロダイがヒットしてビッグファイトの後、無事ランディング。

しばらくすると、イシモチの良型も顔を見せ始めた。根周りにいる個体だけに、良いサイズである。さらに、マアジも良型が混じるようになってきた。「実は、昨日この場所で…」と、見せてもらった写真にビックリ。なんとそこには47cmのマアジが収められていた。

「これ本牧のこの場所で?」と聞くと「そうなんです。久し振りにこのサイズを見ました」とのことである。大型らしき引きも今年は多いようで、これからのシーズンも非常に楽しみである。

後半はマアジがダブルで上がるシーンなどもあり、大盛り上がりのうちに沖上がりの時間を迎えた。手軽に美味しいアジが狙えて、さらに大型マアジやクロダイも狙える東京湾のライトアジ。ファミリーやカップルでも気軽に楽しめるので、ぜひ多くの釣り人にチャレンジしていただきたい!

今回利用した釣り船

神奈川県川崎 『つり幸』
〒210-0864 神奈川県川崎市川崎区池上町9-12
TEL:044-266-3189
定休日:毎週木曜日 釣果・施設情報 つり幸ホームページ

出船データ

半日LTアジ
午前船・出船-沖上がり:6時50分-11時
午後船・出船-沖上がり:12時30分-16時
料金:男性6,500円、女性5,000円、高校生5,000円、中学生以下3,500円
※エサ・氷・仕掛け一組付き
レンタル=貸し竿(手巻き 500円)、ビシカゴ、カッパ・長靴もあり
※詳細は問い合わせ
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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