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【超高級魚】東京湾トラフグ釣り最前線、春のXデーを狙う!千葉県浦安『船宿 吉野屋』

2026年04月17日公開

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ここ数年、東京湾の春を賑わせる人気ターゲット「トラフグ」。産卵のために集結した群れで爆発的な釣果を記録する通称「Xデー」は、2026年はやや遅れ気味。それでも我慢できず、4月8日、浦安の『吉野屋』を訪ねた。

心地よい風情と行き届いたサービスが魅力の『船宿 吉野屋』

風情ある店構えが印象的な『船宿 吉野屋』は、東京メトロ東西線「浦安駅」から約600m。旧江戸川に架かる東西線の鉄橋の袂に位置する。駐車場入口付近の船形から席札を取り、暖簾をくぐって受付カウンターへ。開店の4時30分にはすでに列ができており、人気の高さがうかがえる。

受付では乗船料を支払い、仕掛けやエサの冷凍エビを購入。乗船カードに記入し、備え付けの書類ケースに投函する。会計時に「乗船券」と緑色の「番号札」が渡される。乗船券は船上で船長へ、番号札は沖上がり後の捌きサービスを受ける際に必要となるため、分かりやすい場所にしまっておこう。また、2艘出しの場合は受付番号が釣り座選択の順番となるので覚えておきたい。

ウエアの準備や荷物の搬出は受付後で問題ないが、乗船前のレクチャーや釣り座調整もあるため、早めに船着場へ向かうのが得策だ。

⇒ 【無料動画】鈴木孝によるトラフグ釣りの解説!

出船前のレクチャーは必見!釣果を分ける基本ポイント

この日は6時頃に2艘出しの席割りを実施。船形で確保した席から移動希望者は2艘目へ移る。2艘目の釣り座は受付時の番号札順にコールがかかり、空いている席から選択となる。釣り座決定後、希望者には船長によるレクチャーが行われる。内容は実践的で、経験者でも受ける価値が高い。概要は以下の通り。

■ 基本セッティング
・実釣時はリールのドラグを締める
・オモリの先に付ける仕掛けは「カットウ」「喰わせ」どちらでも可
・エサ鈎は2本で(シンプルに越したことはない)

■ カットウと喰わせの違い
【カットウ】
・アタリがあったら即アワセ
・バレやすい/掛かりどころによっては切られる
【喰わせ】
・鈎が口に完全に入ってからアワセ
・バレにくい

■ 投入~誘い
・投入合図「どうぞ」で素早く投入
【釣り方A】
着底後は竿先を膝の位置で底ダチを取ってから、竿先を上げてタナ取り。そこから竿先をゆっくり下げて止める。リールを2~3回巻いて、竿先を上げて……の繰り返し。
【釣り方B】
指示ダナが「底から5m」なら、着底後6m巻いてタナ取り。そこから竿先をゆっくり下げて止める。糸を1mほど出して繰り返す。
・止めている時/ゆっくり動かしている時にアタリが出る

■ アタリ~アワセ
・コンパクトに強くアワセる
・掛からなければ
‐ 3秒止める
‐ 空アワセ(2~3回繰り返し)
・エサ2本の場合、アタリは6回前後出る

■ 掛けてからのやり取り
・ヒット後は竿先を上げながら、まず手巻き
・電動リールでも最初は手巻き

■ ファイト時の注意
・魚が重いのでリールは下から支える
・竿をポンピングしたり、下に向けるとバレやすい
・竿がしっかり曲がる角度を維持
・バレた場合
‐ 巻きを止める
‐ 3~4m糸を出す(再びアタることがある)

■ 取り込み
・水面まで残り10mで船長に合図(タモ依頼)
・ヒットが多く船長が間に合わない場合は乗船者同士でフォロー

■ 釣果の処理(鮮度管理)
・移動中にエラをハサミ等で切って血抜き
・早めにクーラーの海水氷へ
・状態の悪い白子は廃棄になるため、鮮度管理が重要

■ 安全注意
・トラフグの歯は非常に危険
・ハリ外しはタオル等で魚体を上から押さえ付けて行う
・クーラーの中で絶命していると思っても油断しない

15分ほどのレクチャーだが、教わった通りの釣りをするだけで釣果への近道となる。かくして出船準備は滞りなく整い、「第一吉野屋丸」は定刻6時30分を少し回った頃に出船した。

⇒ 【動画】純烈が『吉野屋』でフグ釣り!?

 

一投目から良型連発、船中一気にヒートアップ

やや風波の残る東京湾を走ること約2時間、富浦沖の釣り場に到着。船団から少し離れたエリアで、「どうぞ~」のアナウンスを合図にスタートした。

仕掛けの着底直後に竿を曲げたのは、左舷ミヨシ3番の平野さん。船長のギャフで取り込まれたのは、5kgに迫るグッドサイズだ。

釣果写真を撮る間に、お隣の胴の間に入った鈴木さんにもヒット。こちらも危なげなく取り込み、食べ頃サイズのオスをキャッチ。今季4回目の釣行にして、1投目のチャンスをものにした。

さらに右舷でも4kg級が上がり、1投目から釣況はクライマックス。風と波で条件は厳しかったが、船中のボルテージは一気に高まった。

船長に訊くトラフグ釣りのコツ

今季のトラフグについて、田島大策船長に話を聞いた。

──今期のトラフグの模様はいかがですか?
田島船長「反応は結構多いです。いろんなところに反応はあるんですけど、まだまとまってないせいか、バタバタ釣れるようなことがあまりなくて。一日に上がる数も、今年はまだそんなにいってないですね。ただ、反応自体は広範囲にありますよ」

──タックルについてのおすすめは?
田島船長「竿だと、カワハギやテンヤタチウオの感じで、掛かったら胴くらいまでグニュ~っと曲がるくらいのほうがバラしにくいですね。穂先まで全部硬いと、掛けやすいんですけど、バレやすいです」

──初めての方へアドバイスをお願いします
田島船長「やったことがない方のほうが、実は掛けられるし、バラしにくいですね。一生懸命巻いてくれるので。重たくてもグリグリ一定で巻いてくれる。掛かったら、とにかく巻き切る。それだけです」

今シーズンは7.8kgの特大クラスも上がっている『吉野屋』のトラフグ乗合。この大物を釣り上げたのは小学生だったという。チャンスはビギナー、ベテラン問わず誰にでもある。あとは掛けて、巻き切るだけだ。

谷間の先に爆発あり。春の東京湾トラフグを逃すな

富浦沖、水深63~78mを攻略した取材日。5kgを頭に船中7本と気配はあるものの、釣果としては谷間のタイミングとなった。しかし翌日から状況は好転。4月13日には1.8~4.8kgが0~4本で、2~3本を手にする釣人も多数。「Xデー」の到来を予感させる展開となった。沖上がり間際に喰いが立つ逆転劇もこの時期の定番。最後まで手を止めず、粘り強く探り続けたい。

帰港後、釣れたトラフグは船宿で可食部のみの身欠き(棒身)に加工される。出船前に受け取った番号札と同じ番号の桶にフグを入れて預け、番号が呼ばれたら札と引き替えで受け取る流れだ。

例年より遅れて訪れた乗っ込みの好機。アタリを引き出し、ハリ掛かりへ持ち込む繊細なゲーム性。大きく竿を曲げて挑む力強いファイト。そして、フグの王様と称されるトラフグの極上の味覚。ぜひ、この機会に挑戦いただきたい。

今回利用した釣り船

千葉県浦安『船宿 吉野屋』
〒279-0004 千葉県浦安市猫実5-7-10
TEL:047-351-2544
定休日:火曜日 釣果・施設情報 吉野屋ホームページ

出船データ

トラフグ乗合
乗船料金:男性11,500円、女性10,500円、子供7,000円(エサ別:1パック500円)
集合:6時前までに乗船/6:30出船(準備出来次第)
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

川添 法臣
釣りビジョンAPC
6歳から釣りに親しみ、海・川・釣堀・湖のルアー・フライ・餌釣りに節操なくのめり込む釣り好き。2019年JGFA沖釣りサーキット・総合優勝/2010年JGFAオールジャパンゲームフィッシングコンテスト・マダイの部・優勝(10.2kg)…他
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