2025年06月19日公開

梅雨入り間近、雨落ちる箱根路には色とりどりの紫陽花たちが咲き始めていた。“大型ニジマス、ヤマメ”が釣れると一躍有名河川となった箱根早川。冬季も釣り場がオープンし、通年賑わいを見せている。そんな早川では今シーズンから地区限定ではあるものの「鮎ルアー」も解禁となる。そんな革新の止まらぬフィールドが、6月1日に鮎解禁を迎えた!今シーズンは多くの天然遡上に加え、湖産放流もあり好調のスタートを切ったようだ!解禁から1週間が経過した早川の鮎たちはいかに!?今回は初心者鮎ガールと共に川へと向かった。
「鮎ルアー」解禁湯本地区を偵察!
箱根早川では、2025年シーズンより湯本地区限定で「鮎ルアー」を解禁!期間は6月1日から10月14日。エリアは湯本駅前紫陽花橋上の堰堤を上限に、三枚橋下の堰堤が下限となっている。
この日は生憎の雨降りスタート。今回は友釣りでの釣行であったが、鮎ルアーが始まったという湯本地区も覗いてみることに。雨とあって釣り人の姿はなかったが、橋から川を覗き込むと笹濁りの川の中に鮎が煌めいていた。
ここ湯本地区は私が初心者だった頃によく通った思い出の釣り場でもある。足場が良く初心者にはもってこいの釣り場となっている。全国各地で続々と鮎ルアー解禁河川が増えているが、今年から「鮎ルアー」に挑戦してみようという方の第一歩にも、ここ箱根早川はおすすめのフィールドだ!箱根湯本駅直下とあり多くの観光客が行き来する場所でもある。そこで鮎を釣り上げれば一躍注目を集め、拍手喝采なんてことも(笑)。
ひとまず、韓国人会館前に駐車し雨が上がるのを待った。
下流域を釣り歩く!やる気満々のハゼの猛攻をいかにかわすか?!?
今回の釣行に同行してくれたのは、鮎釣り2回目となる友人の〝初心者鮎ガール〟。一緒に竿を並べるのがとっても楽しみだ。8時頃になると雨も上がったので、準備を開始した。曇り空ではあったが、ここ箱根は暑くもなく、寒くもなく、なんとも心地よい気候であった。川に足を浸けると「ひんやりが気持ち良いね~」と笑顔の友人。川には多くの川鵜よけのロープが張られていたので友人には8mの短竿を用意。かなりの本数のロープが張られているので移動の時などは充分に注意して頂きたい。
さてさて、朝イチは友人の先生役を相方に任せ、私は下流域の調査へ。早川は大石が点在し瀬、トロ、チャラとバラエティーに富んだ釣り場となっており、どこを見回しても好ポイントに見えてしまうが…先ずは大窪橋上流の段々瀬からスタート。ここは毎年好釣果が出ている人気ポイントだ。解禁日にはかなりの釣果があったとの情報も得ている。足元ヘチの石は青ノロが出始めていたが、ハミ跡もいっぱいだ!「これは期待できるな~」と胸が高鳴る。
浅瀬の足元からオトリを送り込む!早速カツカツと反応が!だが…中々掛からない。流心際にオトリを進ませるとゴツ、ズルズル~とオトリが下流へと流される。ん?掛かったのか?竿を上げると何やら黒い物体が…。あ~こやつ…早川名物の〝ハゼちゃん〟の登場だ!なんとここから5連チャン、ハゼの猛攻を受けるのであった…。
止まぬハゼの猛攻!ハリスはヌルヌル、オトリも弱る
ハゼに苦戦していると「釣れたよ~」と、一本の電話がかかってきた!なんと、初心者鮎ガールが早速ハゼではなく鮎を釣り上げたのである!これは、自分が釣るよりも嬉しい報告であった。しかし、私も早く鮎の顔を見たいものである(笑)。
相変わらずハゼの猛攻は止まらない。掛かるたびにハリスはヌルヌル、グチャグチャになりオトリも弱ってしまう。早々に2号目のオトリ出動となった。こんな状況の中、川をよく見ると多くの鮎の跳ねや煌めきが見える。確かにいる。それも沢山!どうやって掛けたら良いものか?
これは試練だ。鮎の友釣りはピンチの連続ってもんだ。それをなんとか出来るか、出来ないか!が「入れ掛かり~」へとたどり着く切符となる!あちらこちらに竿を入れて分かったのは、今日はどんなに良いポイントに見えても浅場はダメだということ。少し深場にオトリを通すと明らかにハゼちゃんとは異なる、鋭い「ガツンッ!」と強いアタリを感じていた。しかし、なかなか針掛かりせず、放浪の旅は続く。途中すれ違う釣り人たちも、朝のうちは皆かなり苦戦中とのことであった。
ん~、こういう時は釣れた人にアドバイスをもらうのが一番!ということで、友人の鮎ガールと相方に電話で聞いてみた(笑)。「どんなとこで釣れた?」と聞くと「もう2匹釣ったよ!」とのこと。やるな~、鮎ガ~ルよ!大石の入った深トロで泳がせで掛かったとのことだ!これが「何とかする」ということなのかはわからないが、ひとまず彼女がいるポイントへと向かうこととした(笑)。
深場の流心で良型鮎!丁寧な泳がせ、オトリ循環が連チャンへのカギ!
到着すると、ニッコニッコの初心者鮎ガールと、相方の姿があった。「こりゃ~、改めて鮎釣り教えてもらった方が良いね!」と相方の一言が飛んでくる(笑)。では教えてもらおう(笑)!
実際に友人の鮎ガールの釣りを見せてもらうと、泳がせは目印がブレることなく、2回目とは思えぬ丁寧なものであった。これを「センス」と呼ぶのだろうか?と感心してしまった次第だ。真剣な眼差しで目印を見つめ、没頭する姿は初心者とは思えない佇まい。
その後、上流の深場のポイントに入らせてもらい、釣りを開始すると、すぐに反応があった。間違いなく鮎のそれである!水中にはギランギランと苔を喰む姿が見えるではないか!そして浅場より明らかにハゼの攻撃は少なくなった。ついつい奥へ奥へとヘチを攻めたくなるが、ど真ん中の一番水深のあるところが明らかに反応が良い!下流の友人もど真ん中の水深のある所で掛かったとのことである。
その直後、慌ただしくオトリが動き出したかと思った瞬間「ガッツーン!」遂にキターーー!鮎キター!と、心の中でガッツポーズしたのも束の間。下流の友人もすかさずヒットさせたのであった!素晴らしい釣りセンスに脱帽!
やっぱり友釣りって〝オトリが大事〟と感じたのは次の投入時。野鮎に変わると、すぐさま連発したのだ!掛かる鮎は天然海産の良型のものも多く、強い引きを味合わせてくれた。人気ポイントでは解禁から1週間経った事もあり、一番鮎は抜かれていてしまっている印象ではあったが、こんなとこ?と思うようなポイントも見逃さずに、是非竿を出してもらいたい!意外な場所で反応バリバリだ!
ハゼの猛攻や青ノロと苦労も多いが、間違いなく鮎は多い。足を使い一度パターンを掴めば状況は一転する!これこそ鮎釣りの面白さであろう。これから梅雨時期、雨にも強い早川は要チェックだ!
釣りが終わり「鮎釣りって他のこと一切考えずに没頭できるね~」と友人が言っていた。静なる集中の時間から、鮎が掛かった瞬間の高揚感!あっという間の1日ではあったが、鮎釣りの醍醐味を存分に味わってもらうことができたと思う。〝自分がとても楽しい〟そう思える時間を、友人と共有できたことは本当に嬉しく、楽しい時間となった。また一緒に川へ行こう!鮎を釣ろう!そして最後に一言「君は鮎釣りが上手い!そして、その根性鮎釣りに向いてるぜ~」(笑)。
施設等情報
施設等関連情報
住所:小田原市早川3-10-13
年券10,000円 日釣り券1,300円(現場売り2,000円)
※中学生年券2,500円、中学生・女性日釣り券650円
「アクセス」
小田原厚木道路・小田原西IC出口を国道135号方面に向かって進む。オトリ屋まで車で3分。
この記事を書いたライター
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