釣りビジョン

2016.3.1号

力漁丸・千葉県大原港
千葉県・大原沖の“寒ビラメ”、絶好釣!

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毎年、イワシの回遊時期に合わせて上がってくる大型ヒラメ。特にこの時期は“寒ビラメ”と呼ばれ、身が締まり特に美味しいと言われている。冬の極上味覚をゲットすべく2月20日(土)にヒラメ釣りならお任せの千葉県・大原港『力漁丸』に出掛けた。

2月とは思えない暖かさ

この時期の集合時間は午前4時30分、船宿の近くに車を停められるように、早めの3時30分に到着、車の外気温計は7℃、この時期らしからぬ暖かさだ。『力漁丸』は「夷隅東部漁業組合荷捌所」の西側に船宿の名前が書かれているコンテナが集合場所の目印となる。タックルはライトでもノーマルでもOK、私は最近流行のライトタックル(LT)で挑戦した。釣り座は先着順で直接船に道具を置いて取る。4時30分、『力漁丸』の中井聡船長が到着。この日は天気予報で「9時頃から雨、風速7m」。その為か集まった釣り人は私を含め8人。餌となるイワシがイケスに運び込まれ、まだ暗い定刻5時に出船した。

出港準備中の力漁丸(奥)
餌の活きイワシ

開始直後から絶好調!

5時55分に大東沖へ到着、天候は予報とは異なり無風、ベタナギ、ウネリ無しと絶好の釣り日和。船長が餌の活きイワシを配布。船長から「6時まで後5分、餌付けして準備しておいて下さい。ノーマルは80号、ライトは40か60号でお願いします」とアナウンスがあり、朝日が昇り始めた6時に釣りがスタートした。
水深25m、横流しの釣り。開始直後右舷大ドモ(船尾)で常連の蓑輪晴堅さん(足立区)が船中1号となる1kgオーバーの“本命”を釣り上げた。ほぼ同時に右舷胴の間(中央)の人が釣り上げた。間髪入れず今度は左舷大ドモ、こちらも常連の逸見正樹さん(世田谷区)、1kgオーバーの良型が上った。勢いは止まらず、今度は左舷ミヨシ(船首)に親子で乗船していた息子の猪股大樹くん(千葉市)が、お父さんのフォローを受けながら初めてのヒラメ釣りで、いきなり1kg級の“本命”を釣り上げた。ここまで開始僅か10分で5匹のヒラメが上がった。この日の好釣果を期待するには充分な出だしである。その後も蓑輪さんがヒラメ追加、ゲストのマトウダイが釣れて40分でこの流しは終了。

船中1号 蓑輪さん
『力漁丸』常連歴30年の逸見さん
お父さんより先に大樹くん

更に釣果は伸びる

この日は、イワシの群れは見られなかったが、釣り場はイワシの回遊経路になっている。海底は砂地の為、置き竿でも根掛かりの心配がないので、のんびりとした雰囲気。流し直して早速右舷ミヨシの渡部康秀さん(台東区)にアタリ。渡部さんは連チャンで更に1匹追加、同じく右舷胴の間の島田俊之さん(八潮市)もこの日最大級の2kgオーバーを釣り上げた。最後に親子で来ていたお父さん猪股辰善さん(千葉市)が父親の威厳を見せ、1.5kgのヒラメを釣り上げた。開始僅か1時間で船中全員がヒラメを上げるという好釣果で船長も早くも“任務達成”で安堵の表情。

連チャンで2匹釣り上げた 渡部さん
船中最大級のヒラメを上げた 島田さん
親子で“本命”ゲット 辰善さん

砂地なのでしっかり底周辺を狙う

全員が釣れて一息ついた8時30分、私もたまらず竿を出した。ヒラメ釣りのベテラン達は皆ノーマルタックル、猪股さん親子だけがライトタックルだったが、私は、手持ちで前アタリをより楽しむ為ライトタックルで挑戦。潮の流れも緩やかなのでオモリ40号で投入し、底を少し切る感じで待つと直ぐにモゾモゾ、「ヒラメ40」とは良く言ったものでヒラメがイワシをどこまで食べたか想像しながら合わせるタイミングを待つ。このやり取りがヒラメ釣りの楽しみの1つ。ややアタリが大きくなったところで大きく合わせると、竿先が大きくしなり1kgクラスのヒラメを釣る事が出来た。この流しでも皆順調に釣果は伸び、船長はタモ取りで大忙し、このまま順調に釣れ続くと思われたがシュモクザメが現れ小移動となった。

フラットな海底が続く(探見丸スマート対応)
ライトタックル
仕掛け図

イワシは元気一杯
この鋭い歯でイワシを捕食
桶はヒラメが多重に

終日好調な1日

9時30分、移動先でも好調は続いた。流し直しを繰り返し10時には皆2匹以上の釣果を達成。常連の蓑輪さんにアタリの出方を聞くと、大型は一発で食い込み、1kgクラスはモゾモゾしたアタリが多い傾向があるとの事。 釣果を伸ばすポイントを船長に聞くと「イワシのハリの掛け方でヒラメの乗りが全然違うよ。親バリは口の堅い上アゴ部分、孫バリはチモトがイワシの口側に向くよう刺すのがポイント。ヒラメはイワシの尾から捕食する為、ハリ先が刺さりやすく孫バリをセットすることが大事」と丁寧に教えてくれた。
途中、サメに邪魔される事もあったが、その後も順調に釣果は伸び続け、良型が多く船中2~7匹、計32匹という結果。心配していた天候も崩れる事無く春のようなポカポカ陽気の中、11時30分の沖上がり。大満足な一日だった。 大原沖ではGW頃までヒラメ釣りが楽しめる。ライトタックルなら子供、女性でも扱いやすいので、釣れているこの時期に美味しいヒラメを釣って是非食べて頂きたい。

気さくな人柄の中井聡船長
釣り宿オリジナル仕掛け
嬉しいゲストのヒラマサ。逸見さん

絶品寒ビラメ

寒ビラメのお造り
自宅に帰宅後、もう1つの楽しみである活締めした“寒ビラメ”を早速調理。 脂も乗り、身も締まって最高だった。半身をお造り、残りをコブ締めにし、残った部分も寄せ鍋の具として全て美味しく頂いた。絶品ですよ。

(釣りビジョンAPC・森住 貴義)

今回利用した釣り船
千葉県大原港『力漁丸』
〒298-0003
千葉県いすみ市深堀1885-11
TEL:0470-62-0575
詳細情報(釣りビジョン)
力漁丸ホームページ
出船データ
ヒラメ乗り合い
料金:1万2,000円(イワシ餌、氷付き)
集合:4時30分
出船:5時00分 沖上がり:11時30分
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