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大型マアジと端物(ハモノ)狙い!葉山のアジ五目で2つの釣りを満喫!神奈川県葉山あぶずり港『愛正丸』

2025年10月29日公開

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猛暑からぐっと気温も下がり、秋を感じられるようになった。「食欲の秋」を迎え、釣り人は「美味しい魚を狙いに行く」と言う大義名分が本格化するシーズンでもある。今回のテーマでもある「五目釣り」は様々な魚種に出会えて、様々な食味を楽しむことができる、魅力的な釣り。とくに、夏に絶好調であった青物は秋になりサイズアップ!ビッグファイトの期待も高くなる。今回は神奈川県あぶずり港『愛正丸』で、「ビシ」で狙う大アジ、さらには小型のアジやサバを泳がせて狙う「端物(ハモノ)狙い」を同時に楽しんでみた!

【この記事を書いたライター】山口 充

釣り座は予約時に決まる

港についたら、駐車場の入り口で船宿名と釣り物を伝えると指定の駐車場所(無料)へ案内してくれる。

受付を終え、乗船して準備を開始した。予約時に釣り座が決められるため乗船の流れはスムーズだ。また、グループや泳がせ釣りの釣り座も相談できるのが良い所。船長の飯田孝弘さんは気さくに対応してくれるので、初めてでも遠慮せず釣り方等を相談してみよう。レベルアップに繋がるはずだ。

タックル

準備する釣り具について。基本的な「ビシアジ」のスタイルで、指定ビシの重さは150号。120号や130号のアンドンビシが多いが、その場合20~30号程度のオモリをビシ内に入れると良い。片天秤は30cm前後でクッションゴム1.5mm、20cm~30cmのものを使用。水深もありマアジのサイズも大きいのでクッションゴムは付けた方が無難だ。

仕掛けは、ハリス2号フロロカーボン、全長2m前後。ムツ針10号~11号。ここもカンドコロがあり、長めの仕掛けにしてしまうと「ミンチコマセ」のコマセの煙幕範囲から外れてしまうため「基準」2m前後がベストだ。

竿は長さ2.1~2.4mの7対3調子がオススメ。水深や落とし込みサビキも兼用する場合も考慮すると竿は少し長めが良いだろう。

中~大型電動リールに道糸PEライン4~5号。細いPEラインは傷に弱く、ビシの重さと深い水深の抵抗で切れる可能が出てしまうので注意が必要だ。また大アジは水面での口切れも多いため取り込みは出来ればタモを使うと良い。

 

まずはハモノ狙いから

午前6時30分をまわったところで、神奈川県は葉山のあぶずり港から出船。綺麗な富士山を見ながらポイントに向かった。

波は低いものの北風が強く、海況はあまり良くない。航程約30分でポイントに到着。水深は約65m。まずはハモノ狙いからスタートした。

エサになる小アジ、小サバが多いポイントだ。落とし込みサビキ仕掛けで狙う場合は、サビキ上部にコマセカゴを付けて下に落とし込みサビキ仕掛けを付ける。泳がせ仕掛けの人は、通常のビシアジスタイルでエサを確保しよう。

開始からしばらくすると、エサになる小型魚がポツリポツリとあがり始めた。アジよりもエサ持ちの良いサバが多い。各自活きエサは十分確保することができ、いざ泳がせへ。

すると、ミヨシでヒット。波の影響で竿の操作は難しいが、上手くコントロールして上がって来たのは「ワラサ」である。太った魚体で「秋本番」を感じさせてくれるナイスサイズであった。

大きなアタリが訪れたが

「漁礁回りなので根掛かりに注意してください」と飯田船長。しばらくすると数人にワラサらしきアタリがあったが、波の影響もありうまく針掛かりせず。その後、落とし込みサビキで狙っていた記者にも大きなアタリがあったが、慎重なやり取りの甲斐もなく、残り20m付近でフックアウトしてしまった。小サバには確りと傷が残っていた。夏に比べてワラサのサイズも大きくなっているので、仕掛けの針サイズやハリスなどにも注意が必要と感じた次第である。

その後、ハモノのアタリも少なくなったため、大アジを狙いつつ、ワラサ・ヒラメのチャンスがあるポイントに移動した。ここでは、アジ狙いのため落とし込みサビキからビシアジスタイルに変更。仕掛けを投入して指示ダナでコマセを振る。

コマセが効いてくると良型マアジが上がり始め「大きい!」と船上にも活気が戻る。サバも上がったがエサにするにはやや大きいサイズだったため、血抜きをしてクーラーへ。秋のサバは美味。

ここでもハモノ狙いの方にヒットはあったが波風の影響がありバレてしまう。活性があるだけに残念だった。

大アジ狙いと根魚狙いのポイントへ

最後のポイントは大アジの実績が高いポイントで水深は100~110m。ビシアジ仕掛けの先針に、確保した魚を切り身にして付ければ根魚も狙える場所だ。私もサバを短冊にして先バリにセットして仕掛けを投入した。

コマセが効いて来ると周りで大アジが次々と上がり始める。この大アジは、引きが強く口の弱さは通常サイズの「マアジ」と同じなので口切れが心配。出来ればタモ入れしたい所だ。それくらい素晴らしいサイズの大アジなのである。すると記者にもヒット!上がって来たのはマアジだった。

サバの切り身にマアジが連続ヒットして来た…仕掛け長が短いマアジ仕掛けなので、波の影響を受け、赤タン等の軽い付けエサでは仕掛けが安定していない可能性も考えられる。しかしながら、仕掛けを長くしてしまうとミンチコマセの効果エリアから外れてしまう。歯がゆい時間が続いた。

それでもアジは型を見せ、なんとサバエサにマダコがヒットするシーンも。その後、さらにマアジを追加して沖上がりの時間を迎えた。

あいにく取材当日の海況は悪かったものの、その前後は天候も良く「ワラサ」や「カンパチ」なども登場していたので今後も期待十分!

様々な魚が狙える葉山あぶずりの「アジ五目」。マアジは周年、ハモノ狙いは例年なら1月くらいまで楽しめるとのこと。ぜひとも秋の爆釣を味わいに行ってほしい!

今回利用した釣り船

神奈川県葉山あぶずり港『愛正丸』
〒240-0112 神奈川県三浦郡葉山町堀内50 鐙摺港内
TEL:090-3683-0914
定休日:第1・3・5木曜日 釣果・施設情報 愛正丸ホームページ

出船データ

アジ五目予約乗合
料金=10,500円(コマセ、付け餌付)各種割引・LINEクーポンあり
集合=午前5時30分~6時
出船=午前6時30分~7時
レンタル=貸し竿セット(電動リール含む道具一式 1,000円)
※予約時座席指定OK
※詳細は問い合わせ

【愛正丸のサービス】
★アジ用2本針仕掛け、端物用仕掛け無料サービス
★竿・電動リール:1,000円(ビシ・天秤セット、ロッドキーパー込)

【サービス価格一覧】
女性 :1,000円割引
高校生:2,000円割引
中学生:3,000円割引
小学生:4,000円割引
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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