安田丸・千葉県相浜港「千葉県・布良沖 夏だ!祭りだ!“大オニ”祭りだ!」オフショアマガジン|釣りビジョン

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安田丸・千葉県相浜港

2017.08.15号

千葉県・布良沖 夏だ!祭りだ!“大オニ”祭りだ!

冬の釣り物の印象が強いオニカサゴ。夏は釣れないのだろうか?ネットで検索してみると、夏のオニカサゴで沸いている船宿が千葉県・南房総にあった。長年の疑問への答えが見つかるかも知れない。夏真っ盛り、相浜港の『安田丸』へ答え探しの釣りに出掛けた。

開幕早々に“ツ抜け”を達成!

早朝から集まるオニカサゴフリーク

オニカサゴ料理は、しゃぶしゃぶに代表されるように冬の印象が強い。一方でこの魚は、通年ほとんど動かないと言われている。つまり同じようなポイントに通年いるわけだ。では、夏には釣れないのか?疑問が募る。相浜港の『安田丸』では、例年8月1日から夏のオニカサゴを狙って船を出す。しかも2017年は開幕早々にツ抜け(10匹超え)を記録をしたという。積年の疑問の回答が見つかるかもしれない。期待を抱き、熱帯夜の中、車を南房へと走らせた。

釣り座を船宿前のクリップボードで確保
船宿は港手前の看板を左折
乗船前に忘れずに付け餌と氷を受け取ろう

夏の特徴は水深が浅め

この日のオモリは120号。潮次第で150号を使用

夏の釣り場は、港から40分程の水深120m前後の布良沖。地域によっては、冬でももっと浅いところで釣るところがあるが、この辺りは冬期だと150mよりも深場を中心に攻めるそうだ。この浅い水深は何を意味するのか?夏のオニカサゴを得意とする安田智浩船長に話を聞いてみた。
多くの魚がそうであるように、産卵時期に浅場に移動している-と言う事は、オニカサゴに限ってはないそうで、通年ほとんど同じ場所を動かないそうだ。ではなぜ浅場なのか?確固たる答えはまだ見つかっていないそうだが、単純にこの水深で食いが立つからという。オニカサゴの好きな水温なのだろうか?

ハサミ、プライヤー、そして毒棘対策の魚バサミは必須
船宿推奨の仕掛け
船宿支給の付け餌はシイラの切り身

タックルも軽めでOK!

定番のサバの切り身

いずれにしても水深が浅いことがもたらすメリットは大きい。使うオモリも120号(状況次第で150号)と軽めで対応可能。つまり、ビギナーにとっても汎用性の高いタックルで出来ると言う事は入門しやすい。この日も台風5号によるウネリが高いという予報にも拘らず午前4時半の集合時間には、初級者からベテランまで9人もの釣り人が集まった。準備を済ませ定刻の4時半過ぎに出船。

鮭皮も効果がある
アナゴは絶好の特餌
仕掛け図

最初の1投から“本命”

午前5時15分。この日最初のポイントは水深125m。船長の「はいどうぞ!」の声で一斉に9組の仕掛けが群青の海に消えていく。仕掛けが落ちる様を見て船長が不安の一言。「ひどい二枚潮だな~…」。しかし、そんな不安を吹き飛ばすように着底と同時にアタリ。右舷ミヨシ(船首)の岩竹良さんの竿先が大きく引き込まれた。オニカサゴは浮袋がない。浮袋があると水深の変化に弱く、特に深場の魚は引き上げてくる途中に引きがなくなる。しかし、オニカサゴは最後の最後まで力強く暴れて釣り人を楽しませてくれる。岩竹さんの竿先もコンスタントに力強い叩きを見せている。これは間違いなく“本命”だろう。存分にやりとりを楽しんで上がって来たのは中々のサイズのオニカサゴ。

最初の1投で“本命”ゲットの岩竹良さん
このサイズがこの日の平均サイズ
ちょっぴり小型だが嬉しい朝一の“本命”
このサイズになると迫力満点
いいサイズですねー!
コンスタントに“本命”を上げる飯津則彦さんは12匹を釣りました

続けざまに希少な魚が

ここからが圧巻だった。オニカサゴは一定のポイントに数多くいるようで1匹掛かると連発で掛かることが多い。しかし、この日はその習性を差し引いても驚くほど“本命”が連発した。船中で3人同時にやり取りと言う場面もあった。しかも1kgサイズの良型が上がってくるのだ。これだけ聞くとオニカサゴと言う魚を勘違いしてしまいそうだが、オニカサゴは基本的にはオデコ(0匹)が当たり前の希少な魚で、早々釣れるものではない。安田船長の話ではこれこそが夏のオニカサゴの最大の特徴で、冬よりも高活性なので数が狙えるそうだ。

堂々のサイズの“本命”にニッコリ
この日最大を釣り上げたのは大友陽平さん
「鬼」名に恥じないイカツイ顔つき
赤い夏祭り!オニカサゴ釣り

夏のオニカサゴは積極的な誘いが吉

実はオニカサゴ好きが高じて、その習性を勉強すべくオニカサゴを自宅の水槽で1年ほど飼って研究した。周りのこの状況に居ても立ってもいられずに、ここで竿を出した。しかし、最初の1匹が中々来ない。オニカサゴは海底でほとんど動かずに上から落ちてくる餌をじっと見ている。上からゆっくりと餌を1回底に落とし込み、その後ゆっくりと誘いを入れると食うことが多いのだが中々食わない。ふと、トモ(船尾)の常連・飯津則彦さんに目をやると積極的に誘いを入れてコンスタントに掛けている。誘いが違うのか?試しに強めに誘いを入れると一発で“本命”のアタリ。どうも夏のオニカサゴはかなり積極的な模様。強めの餌の動きが好みのようだ。

この毒棘には十分注意
船上で棘を切ると安心。背、腹、尻ビレ、顔の棘は忘れずカット
良型のウスメバルも交じりました
両手に花ならぬ「両手にオニカサゴ」
信じられます?全部オニカサゴですよ!
圧巻のクーラーボックスの中身

成長が非常に遅く良型は本当に希少

お世話になった「第八安田丸」。大型船で安心

そしてこの日、もう一つ特筆すべきはそのサイズ。2kgに迫るモンスターサイズこそ出なかったが、1kgサイズが何匹も釣れた。このサイズは中々釣れるものではない。オニカサゴという魚、成長が非常に遅いことでも有名。1年で2cm程度しか成長せず、良型のオニカサゴなどは20年以上生きているというのが定説。そんな“20年選手”が数多く釣れてくるのだから信じられない。

安田智浩船長、お世話になりました
沖上がり後のスイカが最高!
夏休みの景色が新しいオニカサゴ釣りの景色に加わりました

その姿に敬意すら感じるオニカサゴ

オニカサゴは先にも触れたように、浮袋がないのと他の魚より生命力が強いので、水深100m以深から上がって来ても元気満々。この日来ていたベテラン勢はそこを熟知しているようで、小型はリリースしていた。絶対数が多くはない魚なので、長く釣りを楽しむためにもこの心遣いは非常に嬉しい。良型を釣り上げると喜びと同時に長年生き抜いたその姿に敬意すら感じるこの魚。嵌る事は間違いない。
数も期待できる夏のオニカサゴ。強烈な引きを堪能するには実は絶好の時期だ。

(釣りビジョンAPC・丸岡直樹)

今回利用した釣船
千葉県相浜港『安田丸』
〒294-0235 千葉県館山市相浜280-2
TEL:0470-28-0153
定休日:第2・第4水曜日
詳細情報(釣りビジョン)
安田丸ホームページ
出船データ
オニカサゴ乗合船
出船時間:集合午前4時半 準備整い次第に出船 沖上がり11時半頃
基本料金=午前1万円(付け餌・氷付き)
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