釣りビジョン

夢とロマンの大物狙い!銭洲遠征で泳がせ釣り!

2017年09月01日公開

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大海原での“モンスター”とのファイト!そんな大物ファンの夢を叶えてくれるのが、伊豆半島先端の石廊崎から南へ約80kmの銭洲周辺の海だ。新島、式根島、神津島から南西方向へ連なる銭洲海嶺の一部が海面に突き出した岩礁で、大陸棚から急激に立ちあがる海底形状が天然漁礁となっている。8月20日(日)、静岡県・南伊豆手石港『南伊豆忠兵衛丸』から泳がせ釣り狙いの釣具店グループの仕立船に同乗した。

前泊、船宿自慢の温泉

自宅のある埼玉から『南伊豆忠兵衛丸』までは、マイカーで5時間近くかかるため素泊まりを予約した。魚名が付いた各部屋には数々の大物の魚拓が貼られ、この船宿の歴史を物語っている。前日早めに到着、待合所で時間を潰していると釣り人が集まり釣り談義に花が咲いた。これも楽しい時間だ。夕食後に24時間入れる船宿自慢の温泉に入り、長旅の疲れを癒し翌日に備えた。

釣り場まで3時間、快適ベッドで

当日は午前2時に待合所に集合。船宿裏手の冷凍庫から各自クーラーに氷を受け取り、車で船着き場へ移動。2時半過ぎ、船のライトが消され出船。一同エアコン完備のベッドルームへ。ベッドは、寝てみると見た目以上に広く感じ、清潔でとても快適だ。銭洲まで約3時間しっかり睡眠を取った。

まずは、餌のムロアジを調達
6時少し前、エンジン音がスローになるのを感じ、釣り場に到着。泳がせ釣りのスタートは協定で7時、それまでは、活き餌となるムロアジの調達だ。船長から「3mより上だよ」とアナウンス。海面を覗くと肉眼でも、その魚影が確認出来る。ムロアジ、シマアジ、イズスミが表層に群れている中、時折、大型の影がその群れに突っ込むのが見える。「これが銭洲か」と魚影の濃さに驚く。
「来る途中のコンビニでクワガタを沢山捕まえました。今日は、大潮の新月だから、生き物達の活性が高い日。きっと大漁ですよ」と釣具店スタッフの立川和宏さんが期待を語った。ムロアジは、一日通しで泳がせ釣りをするなら20匹前後は必要だ。

 

泳がせ釣りスタート

水深44mのポイント。船長から「餌付けて」のアナウンス。鼻掛け、背掛けなどそれぞれの方法で餌をつけて待つ。定刻の7時を過ぎると「はい、どうぞ」と開始の合図。ドキドキの1投目、皆真剣な面持ちで仕掛けを下す。「下についたらスローに少しずつ上げて来てよ、慌ててしゃくっちゃだめだよ」と船長からアドバイスが飛ぶ。「仕掛けを下す時、ちょこちょこ止めを入れてゆっくり誘いながら下すといい。エビが踊るような感じで。止めた時にリアクションで食うこともある」とは、上乗りの高橋敏さん。「餌のムロアジは弱りやすいのでマメに交換するとよい」とも教えてくれる。

サビキ五目で多彩なゲスト

泳がせ釣りは、何回かハリス切れはあったが時合が過ぎて沈黙。9時を過ぎると皆サビキ釣りやジギングにシフトして“お土産”を狙う。ムロアジを避けるため、付け餌は大き目のイカタンやサバ短冊。ウメイロ、カンパチ、ヒメダイ、イサキ、アカハタ、スマガツオ、シマアジ、イズスミ、モンガラカワハギ、ブリモドキなど多彩な獲物が楽しませてくれた。また、10時半頃から、2連、3連で小型のカンパチが上がった。

ついに出た!モンスター、34kgのモロコ

12時過ぎ、胴の間(中央)から「入ったよ!」との声。駆けつけてみると竿が大きく曲がっている。ドラグが唸る。「もうちょっと待たないと巻けないや」上乗りの高橋さんがサポートに入る。大きな魚影がぎらり「来たー!デカイ!!」。海面に上がってきたのは、34kgのモンスターモロコだった。大人が3人かかり、やっとのことで船上へ取り込んだ。30号のハリスは根ずれでボロボロ。
釣りあげたのは、ベテランの大口弘晃さん。「小型のカンパチが底から7mのタナで当たっていたので、少しタナを下げ底から3mを狙っていたのが良かった。ムロアジは、40cm位のサイズを使って、一発大物を狙った。粘って泳がせを続けていてよかった」。この日は、ご自身の誕生日とか。最高の一日となった。「前の流しで“餌”が集まって奴(モロコ)が出て来たんだよ、きっと。ドラグを弱くして、上げる時もスローに上げてきたからハリス30号でも取れたんだね。ラッキーだね」と浅沼幹雄船長。「『仕舞って』と言われるまで泳がせ釣りを続けないとね。チャンスは、最後まであるから」と、上乗りの高橋さん。

“秋の潮”で大型カンパチも期待!
13時に納竿。船完備のシャワーで汗を流し、着替えてからベッドへ。帰りも長距離の運転となるため、帰港までの3時間しっかり睡眠をとった。
「今後、ツムブリが入ってくるようになれば、“秋の潮”に変わる。大型のカンパチも期待出来るよ」と上乗りの高橋さん。南伊豆は、遠征といっても1泊2日で行ける。銭洲までの行き帰りで6時間は睡眠を取れる。高橋さんの言う通り、秋は大物チャンスだ。是非出掛けてみて頂きたい。

今回利用した釣り船

静岡県南伊豆手石港『南伊豆忠兵衛丸』
〒415-0153 静岡県賀茂郡南伊豆町手石434
TEL:0558-62-1273
定休日:無し 釣果・施設情報 南伊豆忠兵衛 ホームページ

出船データ

銭洲遠征船
料金:餌釣り2万8,000円(氷・餌付き、付け餌持参)、ルアー釣り2万4,000円(氷付き)
時間:午前2時集合、午前2時30頃出船、竿出…7時、納竿…13時、帰港…16時頃
その他:イナンバ・御蔵島遠征、マグロ、キンメ、神子元周りのモロコ、五目等あり。
※詳細は電話確認
     
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この記事を書いたライター

金井 直行
釣りビジョンAPC。『海がないから海が好き。』関東の海なし県から沖釣りに通う週末釣り人。
マルイカ、ティップラン、ワカサギなどを中心に海水淡水を問わず釣りの帰りに温泉に立ち寄り、「釣り&温泉」をテーマに釣り歩く。
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