つり幸・神奈川県川崎

2017.11.1号

東京湾のタチウオ、神奈川県・走水沖で“秋祭り”開催中!

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つい先日まで半袖で過ごしていたのに、急に初冬とも思える程気温が下がった。今年の秋はどこへ行ったのだ?秋の深まりと共にサイズも食味も増す東京湾の「秋タチウオ」の状況はどうなのだろうか?タチウオ独特の強烈な引きを楽しまずに秋を終えるわけにはいかないと、10月18日(水)に慌てて川崎『つり幸』へと出掛けた。

日の出後の集合で気分上々

船宿『つり幸』は朝から賑わい

『つり幸』が、船宿を構えるのは川崎だ。JR川崎駅から送迎バスも出ており交通の便はすこぶるよい。タチウオ船の出船は午前6時50分なので、6時前到着を目標に向かった。すっかり布団から出るのが億劫な季節になったが、好きな釣りと言う事で一念発起。秋の深まりと共につるべ落としで日が短くなり、最近はもっぱら暗い中での集合が増えたが、川崎なら明るくなってから現地に着くことが出来るのが何より爽快。気分上々で船に乗り込んだ。

受け付けで乗船名簿を書く
東京方面からはこの黄色の看板が目印。あと10m!
電光掲示板のここを左。信号まで行ったらダメと覚える(私は間違えた)

急遽船を大型船に変更

船宿前のここを上ると船付場

『つり幸』には、たくさん船があり、釣り物も数多い。船にはイラスト入りで「タチウオ」と札が立っているので間違えずに乗り込める。既に12人が準備万端。最終的には18人まで増えた。『つり幸』では、事前予約も受け付けているが、当日来ても乗ることが出来る。この日も予想以上の釣り人が押し寄せたので急遽船を大型船に変更することに。これも船が多いからできる業だ。ゆったりスペースとなって定刻の午前6時50分に村山克英船長操船で河岸払いした。

黄色の『つり幸』の船がたくさん
「タチウオ」の札。乗る船を間違いなく
この日の釣り物はこの4つ

秋に深場に移動していく

夏には浅場で釣れ盛るタチウオ。秋の深まりと共に釣り場の水深も深まりサイズも大きくなる。東京湾の秋のタチウオと言えば“観音崎・走水沖”が一級ポイント。この日はその走水沖の水深65~70m付近での釣りとなった。既にポイントには大船団が形成されていた。辺りに目をやるとポツリポツリと銀色に輝く“太刀”が船縁で輝いている。俄然期待は膨らむ。

大型船に乗り換えて出船
横浜の景色を横目に通過
綺麗に道具をまとめて準備万端

走水の潮の流れを頭に入れておく必要がある

餌はコノシロの切り身

さて、秋のタチウオと対峙するタックルだが、ロッド、リールは仕掛け図を参照頂きたい。問題は道糸のPEとオモリ。走水沖と言うのは観音崎と富津の間の浦賀水道の狭まったエリアのため非常に潮流が速い。まさに“水が走る”。そのためオマツリ防止のために道糸は統一したい。基本はPE2号。オモリは潮の速さで60号から120号までを使い分ける。船長の指示をしっかりと守ることが重要。ハリは1本バリでも2本バリでもよいが、初心者にはアタリも取りやすい1本バリがお勧めだ。

テンビンとオモリ。この日は80号。水中ライトもアピールに
小型電動リールと2m前後の竿の組み合わせ。道糸はPE2号
仕掛け図

縦に誘って食わせる

ハリに餌付け。なるべく端から餌を付けると水中で丸くならない

午前8時丁度。最初の1投は水深68m。船長の指示ダナは底から10m幅。タチウオは刀のような魚体で横に泳いでいるような印象があるが、驚くことに実は口や目を上側にして縦に泳いでいる。つまり下で上から落ちてくる餌を見ているのだ。まず底付近まで餌のコノシロを沈めて小刻みに上に誘い上げてくる。10m幅のどこかで下から追い掛けてきたタチウオが食いつくという寸法だ。難しいのはタチウオに一番魅力的な餌の動かし方を演出すること。激しい方がいいのか?それともゆっくりがいいのか?その日の魚のご機嫌次第なので、いち早く見つけることが好釣果につながる。

船でも購入できる仕掛け
魚群探知機にはタチウオの反応が!
周りに多くのタチウオ船

前半は積極的な誘いが吉

いきなりの“本命”

最近の好釣果そのままに開始早々に“本命”の顔を見る。前半はリール1巻き分ずつのショートピッチで誘い続けるような積極的な方が良かった。サイズも夏の頃より1回りも2回りも成長を確認できた。ツ抜け(10匹)までは順調かに思えたが、中盤は潮の流れが完全に止まり、アタリも遠のいてしまい苦戦を強いられる。再び潮が流れ出す後半戦まで我慢の時間が流れた。

好調なスタート
水中ではこんな感じで縦に泳いでいる
朝一に食いが立ちました

後半は一転して静が吉

サイズが徐々によくなってきた

そして迎えた後半戦。太陽も完全に昇り、正午を迎える頃には潮が再び流れ出し、徐々にスピードを増す。“走水”のそれだ。水深よりも多めの糸が出るものの、しっかりとPEの色で水深を確認しながら誘いを入れる。前半とは打って変わって後半はソフト目に誘いを入れることがむしろ吉と出た。置き竿でもタチウオが食ってくることがあった。この辺がタチウオ釣りの難しさでもあり、楽しさでもある。これをやっておけばOKという決められた誘いがない。その日のご機嫌次第で正解が変わる。この日に至っては前半と後半でガラッと正解が変わった。前後半のアタリの出方の違いを教えてくれた岸上通夫さんが流石のテクニックで19匹のタチウオを釣り上げた。

置き竿に食ってきましたよ
銀色に輝く“名刀”
コンスタントにタチウオを釣っていました

ラストチャンスで「ドラゴン」浮上

さて、サイズは夏より平均的にアップはしていたが、この時点で釣り人から「ドラゴン」と呼ばれる「指5本」、「100cm超え」が出ていない。「秋のタチウオ=サイズも大満足!」の方程式が当てはまらないのか?その答えは沖上がりまで30分に迫った文字通りラストチャンスに出た。左舷胴の間(中央)でゆっくりと静かな誘いを入れていた河野敏行さんに力強い引き込みが訪れる。竿先をビシビシと叩き、そのサイズが大きいことは間違いなさそうだ。上がって来たのは堂々の強面のドラゴン。沖上がり後にサイズを測ると110cm。気持ちよくこの日の釣行を終えることが出来た。

次第に慣れて後半に数を伸ばしていました
ルアーでヒット!
なかなかの良型!!
出ましたドラゴン!
110cmです
“指は5本”分

いよいよ秋タチウオ本番!

これから気温が下がってくると更に釣れる水深が深くなってくる。同時にサイズも益々大きくなる。誘いを入れている最中にズゴーンと下に引き込む。この強烈さに病みつきになるアングラーも多い。数の方もいい日は30匹を超える。いよいよ“秋タチウオ”本番。嵌ること請け合いだ。

良い型だが、僅かにドラゴンに届かず
この鋭い牙に要注意
村山克英船長、お世話になりました

(釣りビジョンAPC・丸岡直樹)

今回利用した釣船
神奈川県川崎『つり幸』
〒210-0864 神奈川県川崎市川崎区池上町9-12
TEL:044-266-3189
定休日:毎週木曜日
詳細情報(釣りビジョン)
つり幸ホームページ
出船データ
出船時間:6時50分
乗船料金:9,500円(餌・氷付き)
レンタルタックルあり
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。