船宿 まる八・東京都平和島

2018.9.1号

東京湾のLTアジが止まらない!竿頭94尾!!

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細い道糸を使うことによって、オモリや道具の軽量化を実現したLT(ライトタックル)アジ。東京湾の釣り物としてすっかり定着した。初心者にもお薦めのお手軽な釣りだが、今年は更に一歩踏み込んだLTアジの深淵を覗くべく、東京・平和島『船宿 まる八』に出掛けた。

アクセスの良い江戸前の船宿

首都高速「平和島」、「大井南」、「鈴ヶ森」のどの出口からも10分以内。京急・平和島駅からは徒歩10分、JR京浜東北線・大森駅へは送迎があるので電車釣行派にも便利な『船宿 まる八』。この日は予想最高気温が37度の猛暑日だったが、駐車場と受付棟、船着場が近いのは非常に助かる。乗船人数によってバランス良く船長が釣り座のセッティングもしてくれるので、出船前準備もすこぶる楽チン。ベテランの常連さんとビギナー合わせて10人を乗せて「第六まる八丸」は定刻より少し早めに出船した。

右手が受付棟、左が乗船場所
乗船料を支払い、席札と氷を受け取る
仕掛けもお手頃価格で購入できる
乗り降りしやすい桟橋
快晴ベタナギの東京湾へ出船!
海からの東京観光も楽しみの一つだ

開始10分でアタリ、まずまずの滑り出し

ベタナギの東京湾を走ること30分弱で川崎沖の釣り場に到着。暫く魚探反応を探していた船長から「ハイどうぞ。下から2m位」の合図でスタートした。船中最初に魚を掛けたのは常連の渡辺智雄さん(坂戸市)。竿を気持ちよく曲げて上がってきたのはマサバ。それから間もなく、小気味よい引きを楽しみながら“本命”のアジを上げたのは、港区・田町で話題の中華料理店を営む横川範男さん。なかなかのサイズに笑みがこぼれた。その後は各釣り座万遍なくアタリが出て、誰かしらの竿が曲がっている釣況が続いたが、釣れているのはアジよりサバの方が多いようだ。良型のアジも釣れてはいるが、必ずしもベストな状況ではない。ここで船長は「ちょっと走ります」とサイドチェンジを決断。富岡沖へと舵を切った。

船中1匹目、良型アジを上げた横川さん
渡辺さんも積極的に一荷釣りを狙ってビンゴ!
釣れれば楽しいがこの日はサバが多かった

ピンポイントの爆裂反応、炸裂!

千葉県・富岡沖には小規模ながら船団が形成されていた。参入して再開するや否やアジが上がり始め、やがて“一荷釣り(2匹)”、“入れ掛かり”と好調なモードに突入。釣果はぐんぐん伸びて行った。周囲のバーベキュー船やショート乗合船がポイントを離れたタイミングで「第六まる八丸」はこのエリアのスウィートスポットにイカリをおろした。怒濤の爆釣へと拍車が掛かった。
ところが、こうした爆釣劇も徐々にペースが落ち「アタリが遠くなっちゃいましたね」と釣り人たちのつぶやきが漏れ聞こえ始めた頃、操舵室から出てきた船長が胴の間(中央)で竿を出した。魚群探知機を見ながら、繊細なタナ取りと魚のアタリ方を見ていた船長は、“当たりダナ”をアナウンス。以降、誰の竿も曲がらない状況下だったが、仕掛けがタナに入ると必ずハリ掛かりする“入れ食い状態”となった。果たして、この違いは一体何なのか?

川崎沖から富岡沖へ移動、果たして…
ポイントに到着早々、中アジが入れ食い!
狙って一荷釣りができる理想の釣況

ワンランク上のLTアジ・テクニック

仕掛け図

実はこの時、船長はビシが着底した後、タナを取らずに一気に5mほどリールを巻いて、海中に向かって斜めに入っている糸が“鉛直”になる(海面に対して垂直になる)のを待ってから再び底を取り直すという作業を投入の度に行っていた。つまり、潮が変わってアタリが遠退いたその時、ビギナーは勿論、ベテランまで船中に居た全員が、水深を読み間違う“タナボケ”をしていたのだ。意外や意外、皆さんの釣りの観察に専念していた小生すら全くそれに気付いていなかった。また、付け餌はアオイソメの頭の硬い部分のみを使い、ハリ持ちを良くして手返しアップを図ったり、ハリスは1.5号、1.2号と少しでも細く、ハリはムツバリ11号と少し大きくするのも、今回船長から聴き出したシークレットテクニック。こうしたほんの小さな事の蓄積が釣果として明らかな差を生み出すことを、心の隅にメモして置きたい。

LTアジのエキスパート髙橋船長
コマセは東京湾の定番、イワシミンチ
付け餌はアオイソメとイカの赤タン
2本バリか3本バリかはお好みで
イソメはあえて頭部のみ使用、タラシ2cm
基本、取り込みに玉網は用いない

初心者だけの対象魚ではない東京湾のLTアジ

竿頭の遠田さん、釣果94匹!

かくして、竿頭の遠田明さん(台東区)は94匹を釣った。2番手73匹、3番手66匹と大健闘。概ね30~50匹という釣果で皆さん満足顔で帰港となった。釣って楽しく、食べればその美味しさの虜となるアジの他に、マサバやイシモチ(シログチ)、さらにビックリするほど型の良いシロギスなど、嬉しい“ゲスト”が様々釣れるのも魅力。美味しく食べるためにも、釣った魚はなるべく早めにクーラーボックスへ仕舞うよう心掛けたい。今回、船長に見せて貰ったタナ取りの他にも、アタリで判断する追い食いのさせ方や誘い方など、実地でないと習得できない様々なテクニックがあるので、一皮剥けたいアングラーは是非『船宿 まる八』で髙橋広司船長に質問してみて欲しい。初心者や子供たちにお薦めなのは勿論、クッションゴムを外せばテクニカルな“掛ける釣り”にも通じる東京湾のLTアジ。今年の秋の釣り物候補に、今一度強くお薦めしたい。

サバは釣ったら直ぐにクーラーボックスへ
イシモチはすぐ血抜きして塩焼きや刺し身で美味
シロギスは良型揃いで驚く
貸し道具完備、手ぶら釣行も可
JR大森駅までの送迎もしてくれる
初心者から上級者までお薦めできる船宿

(釣りビジョンAPC・川添法臣)

今回利用した釣船
東京都平和島『船宿 まる八』
〒143-0006東京都大田区平和島5-8-1 桟橋入口
TEL:03-3762-6631
定休日:毎週火曜日
詳細情報(釣りビジョン)
船宿 まる八ホームページ
出船データ
LTアジ乗合
料金:9,500円(餌、コマセ、氷付き)※女性2割引き/子供半額
出船:午前7時30分
※京浜急行「平和島駅」徒歩約15分
※JR京浜東北線「大森駅」送迎バス有り(前日までに連絡のこと)
※料金等は取材当時のものとなります。出船時間や料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては釣り船までお問い合わせください。