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千葉県・太東沖の“寒ビラメ”、良型シーズンに突入!!

2021年03月01日公開

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冬のファイターと言えばヒラメ。活イワシで食わせる「間合い」、「合わせ」のタイミング等々、勝負どころ満載のターゲットだ。今回は、“大判寒ビラメ”を狙って千葉県・大原港『臼井丸』へ。当日はシケの合間の釣りだったが、ヒラメはシケの合間に餌を求める。大型ヒット!の可能性も高くなるはず。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス

東京方面からだと、湾岸線から圏央道、又は京葉道路から千葉東金道路→九十九里有料道路、国道128号線。横浜方面からだと、湾岸線で同じルートか、アクアライン経由で圏央道・鶴舞ICから国道297号線。深夜帯はアクアラインが割引でお得、距離も約40km短縮出来るが、帰り等、日中は料金が高い。時間が有れば京葉道、湾岸線がリーズナブルだ。

タックル

通常タックルは、オモリ60~80号を使用。LT(ライトタックル)の場合は40~60号と2種類のタックルが使用可能だ。通常の竿の長さは2.7m前後、小型電動リールか中型両軸リールで道糸はPE2~3号。LTは中型両軸リール、道糸PE 1.5~2号。仕掛けは、『臼井丸』オリジナル仕掛けがあり。孫バリはトレブルフックが使われている。常連達はオリジナルも用意していて、食いに合わせて変更する様子。シングルフックも用意していた。

 

LTが多くなった!!

港に到着して『臼井丸』前で待機していると、釣り人が次々に到着した。『臼井丸』では2,000円で素泊まりも可能だ。朝の弁当付きなので、前日、ゆっくりして釣りを楽しむのも良いだろう。このエリア、美味しい地魚料理の店も有るので、自粛が緩和され、落ち着いたら楽しんで頂きたい。午前5時が近づき、船の前に船長と女将さんが到着して受け付け開始。船にも灯りが灯り乗船開始。この時期は特に滑り易いので、灯りが点いて指示がある迄、岸壁で待機。臼井信喜船長は、「南西の風が強くて心配だったが、凪いで来るとの予報で一安心。しかし、夜に吹き返しがあるんじゃないか」という。まさにシケの合間のチャンスである。「今日は、底荒れが心配ですね」と左舷ミヨシ(船首)に釣り座を構えた大久保さん。常連さんにタックルの話を聞くと「最近はライトばかりですね。でも竿の長さは有った方が良いです。船下に糸が入った時に短いと辛いです」と話してくれた。この日の釣り人は10人で、8人がLTだった。オモリは50号を用意している方が多く、状況でワンランク重くするようだ。準備が整い午前5時20分に出船。ポイントの太東沖に向かった。

朝焼けの中ダブルヒット

船長は、船をゆっくり進めてポイントに到着。餌のマイワシが配られる。サイズは15~20cm。午前6時、規定の時間になり綺麗な朝焼けを拝みながらスタート。因みに3月からは5時半のスタートになる。開始15分、右舷でヒット。サイズが良い様子。LTで狙っていた嶋津さんの竿が満月の様に曲がっている。するとその隣で通常タックルの柴田さんにもヒット。いきなりのダブルヒットだ。嶋津さんが60cmオーバーをキャッチ、直ぐに柴田さんのヒラメもネットイン。柴田さんは「自分80歳なんだよ。左の大ドモ(船尾)に居る木村さんは84歳」と笑いながら釣る大先輩。しかし、お元気そのもの。道具をコントロールする姿は若い人に負けていない。ポイントの状況を聞いて見ると「ここは砂地が続いて、時折根がある所だね。水深20m位」との事。右舷側でアタリが続く。ヒラメが固まっている場所が有る様で、誰かがヒットするとダブルヒットも多い。1匹目をキャッチして再投入で直ぐにヒットさせた浅野さん。「底にオモリが着いたら直ぐ掛かったよ」と嬉しそうに2匹目を上げていた。しかし、いつものように多彩な“ゲスト”が釣れてこない。やはり底荒れしているかも知れないと感じた。

【動画】良型のシーズン!ヒラメ釣り

後半、良型が動き出した

中盤、気温は低いものの好天に恵まれ、朝方吹いていた風も弱くなって来た。少し潮が流れ、辛い感じで小まめに船長がポイントを変更。すると左舷側でもヒラメがヒットして来た。単発ヒットで潮回りの為に合図が出た所で、「あれっ、重いな」と木村さん。竿先を見ていても引きは無く、海藻が掛かったかの様な感じ。ところがあと数mというところで暴れ始めた。「なんだこれ?」と、やり取りを開始。引きも凄く船下へ強引に突っ込んで行く。「ヒラメならまずまずの型ですね」と話しかけると「引きはヒラメだね。でもおかしいな」と上がって来たのは60cmオーバー。「長く釣りやっているけど、こんなの初めてだ」と笑顔で答えてくれた。仕掛けはオリジナル。孫バリもシングルを組み合わせて作って来ている。今度は左舷ミヨシで大久保さんにヒット、「やっと来ましたよ」とニッコリ。見事な竿捌きで良型ヒラメを無事キャッチ。「アタリはハッキリ出ました。ただ、潮がうまく流れていないみたいですね」と話す。食い込みの感触でハリの形状、サイズを変更していた様子。この辺も初めて行った時は船長や今回上乗りをしてくれた、臼井達彦さんに聞くといいだろう。右舷大ドモでも良型が上がり、左舷側でもポツリポツリとヒラメが上がって11時30分の沖上り時間となった。潮が流れず、シケの合間の釣りで、トップ3匹だったが、殆どの方がヒラメを手にしていた。コンディションが整えば、大型の可能性も高い太東沖ヒラメ。是非チャレンジして頂きたい。

今回利用した釣り船

千葉県大原港 『臼井丸』
〒298-0004 千葉県いすみ市大原10272-3
TEL:0470-62-2185
定休日:毎月第1・3月曜日、6月1日~5日、11月1日~4日 釣果・施設情報 臼井丸 ホームページ

出船データ

ヒラメ乗合(予約制)
乗船料金:1万2,000円(氷、餌付き、税込)
※女性、子供(小学生・中学生)<割引有り>
※午前釣り・午後釣り、両方のご乗船<割引有り>
集合時間:船着き場へ4時30分
(季節により変動あり、予約時に確認を)
レンタルタックル:貸し道具一式無料(竿、リール、ロッドキーパー)
(電動リールは1,000円、LTタックルは500円予約時に確認を)
素泊まり2,000円(税込み)朝のお弁当付き、エアコン完備
※布団、枕はいつも清潔にしてあります。
     
※記事の掲載内容は公開日時点のものになります。時間経過に伴い、変更が生じる可能性があることをご了承ください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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