釣りビジョン

東京湾のアマダイ、秋のシーズンが順調にスタート!

2021年10月01日公開

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東京湾のアマダイ釣りが秋のシーズンイン。来年5月頃まで楽しめるロングランの釣り物。最近では、軽量化されたタックルとシンプルな仕掛けも相まって女性アングラーにも大人気だ。今シーズンの状況を探りに横須賀市・久比里の『山下丸』に出掛けた。

【この記事を書いたライター】山口 充

アクセス

『山下丸』へは、横浜横須賀道路・佐原ICを降りて左折、「佐原交差点」を右折して、暫く直進。この辺りには駐車場の大きなコンビニも多く入り易い。JR横須賀線の踏切りを越えて京浜急行のガード下を通過後、「久里浜交差点」を左折(イオンの手前の信号)、夫婦橋交差点を直進して夫婦橋を渡り、すぐの漁業組合脇を右に入り、一つ目の入口が駐車場だ。カーナビの設定は「神奈川県横須賀市久比里2-6-10」と入力。

夫婦橋の側が『山下丸』
夫婦橋の側が『山下丸』
船の前に駐車場と船宿が有る
船の前に駐車場と船宿が有る
駐車場に車を停めたら受け付けを済ませよう
駐車場に車を停めたら受け付けを済ませよう
アマダイ船は対岸に停泊していた
アマダイ船は対岸に停泊していた

タックル

タックルは近年、竿、リール共に軽くなり、ロッドキーパー、バッテリーも小型軽量化され、予備を含めたオモリの量の方が重いのではないかと思える位だ。竿は専用のアマダイ竿で長さが2.1~2.4m。小型電動リール、道糸PE2号前後。仕掛けは、アーム長が35~40cmの片テンビンに2本バリが基準。全長2m前後。ハリは丸海津系の軸が長いアマダイバリの12、13号。幹糸はフロロカーボン3号、ハリスはフロロカーボン2、3号、オモリは80号。餌はオキアミ。船宿で支給されるオキアミのサイズが大き目なので釣り具店で購入される場合は参考にして頂きたい。また潮の速さによっては仕掛けの「浮き」防止でガン玉を使用する場合が有る。セットで釣り具店で販売されているので購入しておくと良いだろう。出船前、釣り人がオリジナルアイテムをじさんしているのを発見。仕掛け巻だ。軽く丈夫に作られていてアマダイの仕掛けが綺麗に入り大変参考になった。

小型、コンパクトなアマダイタックル。進化が凄い
小型、コンパクトなアマダイタックル。進化が凄い
最新のシステム。深場でも釣り人のパフォーマンスを最大限に発揮できるだろう
最新のシステム。深場でも釣り人のパフォーマンスを最大限に発揮できるだろう
ベテランのアイテムは参考になる
ベテランのアイテムは参考になる
色々とお話ししてくれた釣り人もオリジナル仕掛け巻
色々とお話ししてくれた釣り人もオリジナル仕掛け巻
仕掛けもシンプルなのが魅力
仕掛けもシンプルなのが魅力
付けエサのオキアミは大き目が用意される
付けエサのオキアミは大き目が用意される
 

大勢の釣り人が…

時間に余裕をもって到着。アマダイ船の船長、坂本勉さんが駐車場の案内をしてくれた。平日だったので「釣り人はどれくらいいらっしゃいますか」と尋ねると「結構いらっしゃるんですよ」との事。久比里と言えばカワハギ釣りのメッカ。今シーズンは大型が出ており、この日も2隻出し。アジ船も好調だ。そんな中、アマダイ船には14人が集まった。午前7時30分出船なのだが、前日神奈川県に局地的豪雨があり増水。船着き場のある平作川の流れも速い。ゆっくりと川を下り、まずは岩井沖へ向かった。
航程30分程で岩井沖のポイントに到着。水深は約70mで雨の影響か表面が薄濁り。左舷胴の間(中央)、船長に近い席にアマダイ初挑戦の佐久間さん。誘い方、アタリの出し方等を船長のレクチャーを受けながら開始。トラギス等のゲストのアタリも無く、一瞬「おやっ」と思っていたが、左舷で小型アマダイがヒット。その直後、初挑戦の佐久間さんにヒット。引きは強く間違いなくアマダイの引きだ。上がったのは36cmの見事なアマダイ。出船前「釣れますかね」と心配していたが見事に初アマダイを釣り上げた。次の投入でも佐久間さんは続けにアマダイヒットさせた。船長も嬉しそう。「この場所、今シーズンは他の魚が少ないんです。当たるとアマダイの可能性が高いです」との事。この日は、潮が速く、上手く仕掛けをコントロールする事が重要だった。誘い過ぎると仕掛けが浮き過ぎて安定させ辛い。オモリが着底したら、一旦、埋まったオモリを上げて底を再確認。そこから50cm程タナを切る感覚で待つというのがこの時間の勘どころの様だ。良型サバにシイラも登場。海も夏と秋の鬩ぎ合い。潮回り毎にポツリポツリと型を見ていたが潮が弱くなり、船長は移動を決断。剣崎沖に向かった。

これぞ船釣りという感じで、船長に状況を聞くベテラン
これぞ船釣りという感じで、船長に状況を聞くベテラン
坂本船長のレクチャーを受け、ヒット
坂本船長のレクチャーを受け、ヒット
「今日アマダイ初めてなんです」と嬉しい1尾目の佐久間さん
「今日アマダイ初めてなんです」と嬉しい1尾目の佐久間さん
綺麗なアマダイだ
綺麗なアマダイだ
直ぐにアマダイを追加。羨ましい
直ぐにアマダイを追加。羨ましい
ヒットが続く
ヒットが続く
高級魚、美味しいイトヨリもヒット
高級魚、美味しいイトヨリもヒット
知り合いのベテランも偶然乗船。良型アマダイを上げた
知り合いのベテランも偶然乗船。良型アマダイを上げた
細かい当たりに集中しながら探る
細かい当たりに集中しながら探る
様々な魚をヒットさせた
様々な魚をヒットさせた
シイラも登場
シイラも登場

【動画】山下丸・神奈川県久比里・アマダイ

大型が狙える剣崎沖へ

剣崎沖のポイントに到着。「潮が速い時は中々出来ないポイントなんですけど大型が出ている所なんですよ」と船長。少し潮が動いる時間帯。あちらこちらでキダイが連続ヒット。上の潮と下の潮の動きが違い、誘い辛くなっている様子。仕掛けも浮きがちになっているのも要因だろう。底に着き過ぎてしまうと特大トラギスが掛かって来る。潮回りが大きい時は逆に動きも判り易く、常連さんは、潮が止まる瞬間がチャンスと睨んでいた。後半は誘いを掛けると仕掛けが安定していないのか、サバやキダイが再びヒット。大型カナガシラも登場。「引きが良かったからアマダイかと思った」と村尾さん。様々なゲストを釣りあげて苦笑い。右舷側で36cmのアマダイが上がった。タイミング良く仕掛けが落ち着いた人はアマダイが掛かるという展開。これからか思ったが、午後2時30分の沖上がりの時間を迎えた。
「厳しいコンデションでした」と船長。しかし、中型アマダイも多く、今期は大型も期待出来るとの事。これからが本番の東京湾のアマダイ。取材数日後には大型が数匹ヒットとの情報もあった。是非ビッグワンを狙いに行ってみては如何だろうか。

状況は悪かったがポツポツとアマダイが上がった
状況は悪かったがポツポツとアマダイが上がった
潮さえ落ち着けば期待出来る
潮さえ落ち着けば期待出来る
小型だけど良かった
小型だけど良かった
「厳しいよね」と言いつつ常連さんはアマダイをヒットさせていた
「厳しいよね」と言いつつ常連さんはアマダイをヒットさせていた
後半アマダイのアタリが出て来た
後半アマダイのアタリが出て来た
最後の最後にアベレージアップ
最後の最後にアベレージアップ
もう少し時間が有れば
もう少し時間が有れば
アマダイ船の坂本勉船長
アマダイ船の坂本勉船長

今回利用した釣り船

神奈川県久比里港 『山下丸』
〒239-0828 神奈川県横須賀市久比里1-3-3
TEL:046-842-8856
定休日:第2・4・5水曜日(定休日が祝日の場合、変更して営業) 釣果・施設情報 山下丸 ホームページ

出船データ

アマダイ乗合
集合時間:午前7時に受け付け終了
出船時間:午前7時30分
乗合船料金:8,700円(餌付き)
※氷150円/ライフジャケット貸し出し無料
     
※料金等は取材当時のものとなります。料金の変更等がなされている場合がございますので、詳細につきましては各施設等にお問い合わせください。

この記事を書いたライター

山口 充
プロアングラーとしてテレビ出演、企画、撮影、雑誌執筆やカメラマンをこなしながら「旅と釣り」をテーマに日本中を釣り歩く。公益財団法人日本釣振興会神奈川県支部長・普及振興委員会。2016年JGFA・MVPアングラーズアワード受賞。伝統の和竿「横浜竿」を使い、2020年IGFAタチウオ世界記録を獲得。
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