陽が暮れるまで川に立ち大満足の一日となった。今日は地元の釣り人の方々が色々な料理でもてなしてくれると言う事で楽しみにしていた。気温も再び下がり河原は寒かったが、岐阜名物の「けいちゃん」は冷えた体に染みる美味しさだった。楽しい宴は笑いで絶えぬ時間となった。そんな中何やら川が騒がしい…。バチャンバチャンと川面を叩く音が。真っ暗になった川の静寂に火が舞っていた。「火振り漁」である。「火振り漁」とは火や光、音を使い、驚いて逃げるアユが仕掛けた網に掛かると言う秋に産卵の為に川を下る「落ちアユ」の習性を利用して行われる伝統漁法である。漁師が振り回す光が闇に舞い川面を焦がす情景は何とも幻想的で美しいものだった。 今回の遠征は、“大鮎”に歓喜し、地元の方との素敵な出会いがあり、長良川の幻想的な姿にも出会えた、今シーズンを締めくくる素晴らしい時間となった。長良川に揺れる光を見ていると残り少ないアユシーズンを実感し、ちょっぴり寂しい気持ちになった。 ※10月初旬に釣行