2日目。いよいよ大会当日である。この日も快晴。最高気温37℃予報。前日と違うことと言えば、ダムの放水量が少し減ったこと。珍しくくじ運も悪くなく、想定していたポイントにも入れそうだ。オトリ配布後は汗だくになりながら、ひたすら上流を目指すと、入りたい場所にも入れ一安心。しかしポイントについて「ハッ」とした。なんと、立ち位置が逆光になり水中がまったく見えないのだ。しかし時すでに遅し…他の場所に移動できる状況ではなくなっていた。それでも、後ろに入ったお兄さんからの「頑張りましょうね!」という声に救われた。落ち着きいて準備を進めることが出来たのであった。仕掛けを張りながら狙うは左岸ヘチ。…だったのだが、背中側で多くの鮎の跳ねがあったことが気になっていた。その後、まさかの展開になるのだが、この時知る由もなかった…。そして、試合スタート。気合十分でオトリを送り込んだが、うんとも…すんとも…で、あっという間に1時間が経過。ただ、この時点では昨日に比べて竿が曲がっている印象はなかった。幸いにして、オトリはすこぶる元気。2号はサラの状態であった。「まだまだこれから!」と自分を励ましながら、少しずつポイントをズラして探っていく。2時間が経過…。この不穏な状況に、流石に痺れを切らし移動を決心。中洲のヘチに向かうと、そこには多くの鮎の姿が!間違いでもいい、掛かってくれ!と願い上飛ばしで丁寧に泳がせていったのだが、間違いすらなかったのである…(笑)。この後は、ひたすら下流に下る放浪の旅へ。残り1時間…。もうだめか、と思ったその時、くるぶし程の水深で13cm程のチビ鮎が掛かった。「焦るな、まだ時間はある」と自分に言い聞かせ、チビ鮎をオトリに再起を図る。とあるポイントで根掛かりしそうになり、強めにオトリを引いた時だった。「鯉だ!」と思った瞬間、今まさに私の唯一の野鮎がその大きな口に吸い込まれていくのが見えた…(泣)。私の頭の中に、終了のホーンが鳴り響いた。これにて4時間の大会は終了。結果、前日より水が減ったことにより、上・下流共に水深のあるポイントで釣果が出ていたようだ。そして、前述した私が最初に入ったポイントの〝背中側での鮎の跳ね〟。後半に活性が上がり、そのポイントで竿を出した選手は勝ち上がりを決めていたのだ。下見は大事だが、自然の状況は日々変化するもの。下見の先入観に囚われずに、柔軟に、臨機応変にポイントを探っていくことの大切さを学ぶ大会となった。灼熱の相模川!現在、渇水が続き状況はよろしくないものの、天然のチビ鮎から大きく成長した鮎まで多くの鮎たちが確認できた。兎に角、数は多い!ひと雨くれば鮎たちは動き出し、Xデイもすぐそこまで近づいている雰囲気だ!今後、出水の後の相模川は要チェック!今夏、相模川は、友釣りのみならず鮎ルアーでも大いに私たちの夏を楽しませてくれることだろう。