午後になると、水温は思ったよりも高くならず、曳き舟で休ませていた午前中に釣った鮎たちはすこぶる元気であった。後半戦も「入れ掛かり~!」となるのか!?下流へとポイントを変え、分流から本流へと注ぐジャラ瀬へ。ここは広く浅い流れが続き、小石がポコポコと顔を出す複雑な流れになっていた。さらに、鮎の数も相変わらずで、流れの中を歩くだけで恐ろしい程の引数を確認することができた。しかしながら、最初の1時間ほどは「入れ掛かり~」!…とはいかず、ポツリポツリと釣れる時間が続いた。「遂にパラダイスは終わってしまったか~」と思ったが、14時30分頃から徐々に反応が良くなってきた!小さな流れにオトリを入れれば明確な前アタリからの~「ズドーーーン!」。目印が吹っ飛ぶ!しかも午前中とは異なり、バッチリ背掛かりしている。しかも良型だ!この1尾を皮切りに再び入れ掛かりが再開。小場所には必ずと言って良いほど、追いの強い鮎が着いており釣果を伸ばしてくれた。上流のアニキも、下流の相方も良いペースで竿を曲げ始めている。15時30分を過ぎるとさらにペースアップし、もうただただ無心で〝立つ〟〝しゃがむ〟の繰り返しである…足が痛い(笑)。嬉しい悲鳴。曳き舟に掛かった鮎を入れれば、中の鮎が飛び出そうになるほどであった。瀬の中でも、掘れ込みがある流れの中では比較的良型鮎が多かった印象だ。しかし瀬落ちの深場では鮎の姿が多く見られたものの、掛けるまでに時間が掛かってしまいペースダウン。どうやらこのポイントでは、ある程度浅場の方が掛かりが早く効率が良いようだ。目視できる鮎を見ても浅場のヘチに鮎が寄っている感じであった。「このパラダイスはいつまでも続くのか?」と思うほど、楽しい時間は長く続いていたが、気づけば真っ赤な夕陽が水面を照らし始めていた。すると「そろそろ今日は終わりですよ!」と言わんばかりに反応が薄くなり、ヘトヘトになった私たちはズッシリと重い曳き舟を引きずり川を後にしたのであった。例年に比べ鮎の数が多いこと、そして釣れている現状に釣り人が多いことも相まって、人気ポイントでは良型は抜かれ、小型の鮎も多いが、足を使いポイントを探ればまだまだ良型鮎にも期待が持てるだろう。日本海の短き鮎釣りシーズン。どうやら最後の最後まで素晴らしい輝きを見せてくれそうだが…どうぞお急ぎ下さい!漁期は残り僅かとなっています!神通川の見逃せない夏の終わりがここにある!