秋まで楽しめるという“キントキ根魚五目”。船長にコツを尋ねると「なるべく手持ちで釣ること」と、大物ほどバレやすいので「手持ちでゆっくり巻き上げること」。また「食い上げるアタリが出たら何mかは手巻きで追い食いを狙うこと」だそうだ。取材日には水深70~100mの釣り場を狙ったが、浅場にも根回りの好ポイントがあり、その際はオモリを40~50号、仕掛けは一回り細めのカサゴ仕掛け(詳しくは5/22「キャプテンズレポート」を参照)で釣るので、“キントキ”用の80~120号を中心に、幅広く沢山のオモリを持参すれば、根掛かりを恐れず多彩な“攻めの釣り”が展開できるだろう。釣って楽しく、食べて美味しいチカメキントキと各種根魚の高級五目乗り合い。最盛期はまだまだこれからなので、夏の釣り物候補に強く推薦したい。煮ても、焼いても、炙ってもここで「キントキはウロコ取りが面倒」と眉をひそめるあなたに朗報。この取りにくいウロコ、落とさなくても皮は引けるし、煮物にしても煮汁にほとんど落ちないことが判明。さらに挽いたウロコ付きの皮は、唐揚げにすると絶品だ。肝や胃袋も珍味だし、アラからは上質な出汁が取れるチカメキントキ。煮付けても西京漬けにしても、刺し身にして皮目をバーナーで炙っても非常に美味だが、おろす前にトレードマークの腹ビレと、鋭いトゲ状の背ビレと尻ビレを料理バサミで切り落とした方が安全で調理しやすくお勧めだ。冷蔵庫で2、3日寝かせると旨みが一層増すので、是非その味の変化もお楽しみ頂きたい。