正午近くなって数に差が出てきた。右舷2番の有地さんが胴にかかる竿でホァホァとシャクリながら誘いをかけ、アタリの多いタナに持っていくと大きく竿が弧を描く。左舷ミヨシ2番の山崎さんもゆっくりリールを巻きながら誘いをかけて、自分のタナで食わせている。ミヨシの山口広明さんは竿先を小幅に震わせて少し速いリーリングでポツポツとレギュラーサイズを取り込んでいた。ポイントはタチウオのアタリのあったタナを覚えておいて同じタナを責めることのようだ。竿先の誘いはゆっくりか、少し早めがよいのかピッチを変えて探ってみる。この誘いの微妙な差が釣果に表れるのだが、その辺がタチウオ釣りの魅力なのだ。トップは16匹が2人、そして15匹が2人、13匹、12匹と続きスソは2匹だった。台風の後の底荒れと強い濁り、その上、潮も流れずタチウオもご機嫌が悪かったのだろう。食い込みが悪くバラシが多かったのでアタリの数だけ釣れていればもう少し数は出ただろう。サイズも良くなってきたので潮さえよくなれば本格的シーズンへ突入だ。