猪熊氏が磯で重視するポイントは、「潮が流れていること」。「グレは潮を釣れ」と言われるように、流れの中にいる活性の高い個体を狙うことが重要だ。イスズミの猛攻が続く中、その群れの中に潜む“型の良いグレ”を見極める。さらに、オキアミの沈下速度に変化をつけるため、撒きエサの中からやや乾いたオキアミを選んで使用。狙うレンジも変更し、イスズミの下ではなく、同じ層、あるいはそれより浅いタナを攻めていく。この戦略が奏功したのか、本命と思しきアタリが発生。巧みなやり取りで、それまでを上回るサイズのグレを手にした。これほど多くのエサ取りがいる状況の中で本命を引き出すのは、まさにテクニックの成せる技といえる。猪熊氏が徹底して意識しているのが“タナ”。仕掛けのセッティングだけでなく、付けエサや撒きエサとの同調など、さまざまな要素を組み合わせながらタナをコントロールしていくことが重要だ。