昼を過ぎると、あれ程涼しかった益田川にも夏の日差しが降り注ぎ、気温は30度を超えた。それとともに水温も上昇。すると、川の状況も変わっていく。流れのあるポイントに入り、苦戦していた釣り人の竿が、ポツリポツリと曲がり始めたのだ。これを見て、迷わず入川した下流のポイントへと戻る。朝、全く反応がなかった瀬に、鮎が入っているのではないかと予想したからだ。元気なオトリのストックは充分ある。朝イチ入った場所からオトリを放つと、大石脇の流れを越えるまさにその時、カッツーン!目印が吹っ飛んだ。思った通り、水温が上がったことで鮎が流れに入り、明らかに活性が上がっている。ものの10分で5匹という釣果。しかも良型揃いで、強烈な引きを味合わせてくれるのだから言う事なし。朝はさほど目視できなかった鮎がよく見える。手前でもヘチでもどこでも反応が得られ、相方も朝イチのポイントで順調に掛けていた。夕方になると、鮎のギアがさらに一段上がり連チャンが増えた。瀬でもトロでもどこでも掛かる。途中、お会いした地元の釣り人の方に話を聞けば、ここの鮎は「美峰鮎(びほうあゆ)」という飛騨高山で育つブランド鮎として有名とのこと。利き鮎会で準グランプリを受賞した実績もある絶品鮎で、焼き上げると芳醇な香りが広がりとても美味しいそうだ。これ又食する楽しみが増えた!この後も日没まで鮎のやる気は続いたが、私たちの体力の方が先に限界を迎え、納竿とした。今回、初釣行となった益田川では、何やら鮎の底知れない凄みを感じた。ふっくらとした体高に力強さ、そして素晴らしい香り。ここ飛騨高山の豊かな自然そのものを感じさせてくれた。あなたもここ飛騨高山に潜む美しい鮎と出会えば、忘れ難き時を手にすることができるだろう。私の夏休みはそんな鮎たちと素晴らしいスタートを切ったのだった。