かくして、この日の竿頭はともに6尾。左舷胴の間で3.2kgの良型を仕留めた宮本さんと、右舷ミヨシで着実に数を伸ばした野溝さんが並んだ。マダイ以外のゲストも多彩で、本命を手にできない時間帯にも何かしらのアタリが訪れる。終わってみれば、それぞれにお土産を手にして、船上には笑顔が並んだ。しかも、これで特別な“大当たり日”というわけではない。取材前日は竿頭12尾。そして取材翌日には、さらに釣果が上向いて竿頭17尾。自然相手だけに日並みや潮具合で釣果は変わるが、好調なタイミングをつかむ一番の近道は、やはり船宿の最新情報をチェックしながら足を運ぶことだろう。心地よい秋風を受けながら、浅場で軽快なタックルを操る。小気味よいアタリを掛け、マダイの力強い引きを楽しむ。そして、ときには思わぬ良型や多彩なゲストが竿を曲げる。日立沖の秋の“ひとつテンヤマダイ”は、そんな海の豊かさを身近に味わえる釣りだ。底取りがしやすく、アタリも分かりやすい今の時期は、ビギナーにとって絶好の入門シーズン。そして経験者にとっては、アワセや誘い、入れ替えのタイミングを磨き、もう一段上の釣りを目指す好機でもある。数も型も期待できる秋の日立沖。今秋の釣行候補に、ぜひ加えていただきたい一船だ。