「アタリが小さい」、「潮が流れない」、「食いが渋い」と船中一同悩みながら頑張ったこの日。蓋を開ければ釣果は3~9匹の“ボウズ”なしと大健闘。これはあくまでアマダイが釣れた数なので、釣り人たちのクーラーはいずれも賑やかだ。竿頭は“ざっぱ汁”を教えてくれた田嶋さん。「ウネリがあるので」と30cmのクッションゴムを付けて仕掛けを安定させながら、誘いとタナ取りを欠かさない、静と動を織り交ぜた釣りが功を奏した。決して簡単ではないのだが、根気良く釣ることが結果に繋がるアマダイ釣り。オマツリの少ないタイミングと水深であれば、細い道糸を駆使して前アタリを取るライトタックル(LT)の釣りも楽しめるので、道具をお持ちなら是非、船長に相談しながらチャレンジ頂きたい。酒蒸しや味噌漬け、干物や潮汁など、多彩な料理の食材としても優秀で、その淡雪のような食感と上品な味わいを存分に堪能できるのは釣り人の特権。年末年始には混雑するアマダイを、余裕の釣り座でのんびり、集中して楽しむなら、今が絶好のチャンスだ。